2012-3-25平塚 タイヤ比較 RE-11.ATR-K・Sport.NS-2
投稿日 : 2012年03月27日
1
そんなわけでお待ちかねのタイヤレポート!
みんなが知りたい
BS RE-11 国産ハイグリップタイヤ
ATR-K.Sport マレーシア卑怯パターンラジアル
ナンカンNS-2 台湾ハイグリップラジアル
の直接比較です。
使用マシンは「ブリスク・カーナピュア・土建練馬MDiビート」。
スペックは
エンジン:ノーマル・Be-inスペシャル658cc
ミッション:ノーマル・クスコLSD1.5ウェイ
燃調:純正ECU+青マネ、レジェンド燃ポン
点火:和光テクニカル3点セット・「ブリスクDR12ZS」・ガレージシロクマ.プラグコード
足:黄金足Ver4.5
マフラー:ヤフオクのmocmocさん製
エアクリ:ノーマル
基本的に足はブリジストン ポテンザRE-11専用セッティングになってます。
走らせ方もそれに準じております。
横浜系の横重視の走らせ方はしておりません。
重要な補足。
コースは写真のNO-2
走行条件はジムカーナ・タイムアタック
今回はほぼ全て新品利用です。
サイズは全て165-50-15
今回は後輪のみです。
前輪は12年4週目製造のRE-11、165-55-14です。
平塚の路面は桶川より悪いです。
桶川は南千葉と路面状況はニアイコールです。
RE-11・ナンカンに関しては空気圧はほぼベストの状態です。
ATR-K.Sに関しては、もう少し弄ってみたいセットがありますが今回はそこまで行きませんでした。
なので、あと0.3秒程度の差が出る可能性があります。
当日はコンディションドライ・気温15度くらい、路面温度は17度前後、時折突風が吹きましたが持続しない程度。
ドライバー的には汗も掻かずに快適に過ごせる最高に体に負担の掛からない状態でした。
そいじゃ早速行ってみようと思います。
2
BS RE-11(2011年38週目製造)
タイム 冷間31秒434 ベスト30秒451
3種類のタイヤで一番のタイムでした。
えええええ~~~
って声が聞こえてきそうですが、事実は事実。
ただこれには少し事情があります。
まず、平塚の3本を連続走行するのですが、冷えた状態から30秒コースを走って、7分ほど車列に並び、また走行という事をします。(他も共通)
なので1本目は冷間スタート、あとは暖まっていく感じです。
ベストが出たのは空腹と疲れで集中力低下を自覚して、気を取り直して「うりゃ」って行ったら出ちゃいましたw
ベストが出たのは午後5本目の走行で、そこまではATR-K.SPORTに0.5秒程度負けてました。
つまり他のは暖まりに30秒2本でしたが、RE-11は30秒を4本分使って、コース的にも疲れる寸前で午後11本目の走行なのでライン的にも煮詰まった状態です。
美味しい部分を引き出す空気圧セットはブログで書いたとおり秘密。
午後のコースでRE-11が出した31秒台は、冷間時の31秒434と31秒002と2乗した31秒754、後の3走は全て30秒台。
安定した性能と持続性、そして山がある限りこの性能はほぼ最高の状態でいつでも再現できる(例えば2週間後の本番でもちゃんとしている)部分は折り紙付きです。
おっと、RE-11の基本特性は「強烈な縦のグリップ」です。
但し、縦のグリップをより有効に使うためにはそれなりの運転技術とライン組み立てスキルを要求されます。
またこのタイヤの空気圧とか詳細なデーターを豊富に持って初めて生かされると思います。
その代わり、使いこなせればサイドターン後のアクセルコントロールとかやりやすく、アクセルのコントロール性に特化した縦グリップなので前に進めるのも止めるのも非常に良い特性です。
ネオバとの比較だと、サイドターンからの立ちあがりの時にグリップ回復時間を待つ必要があるのか無いのかくらい違います。
コースが私のようにサイドターンが多くある場所での使用が多いのだと、この縦のグリップが絶対的な武器になります。
対してサーキットのようなコースだと横で粘るネオバが速いし楽です。
ダンロップの☆はこの中庸で、適度に小さい所と大きい所が混在する所ではアベレージで良いタイムが期待できます。
桶川だとおそらくダンロップが良いかもしれません。
ただ、レジスタンスさんのコースのように「サイドターンでSMプレイ」的な所で、ターンが速くなければかっこよくない的な流れの場所では間違いなくお薦めの特性と耐摩耗性も含めた性能があります。
3
ATR-K.S
タイム 冷間31秒594 ベスト30秒466
ベストな空気圧ではない可能性もありますが、仮にベストな空気圧だとして、推測で0.5秒くらいの誤差かなと。
コントロール性は非常に良く、縦が強いとか横が強いとかでなくまんべんなく良くて判りやすい。
印象的には☆に近いと思います。
運用が前述の通りRE-11のセットアップ状態なので、ATR-K.S専用のセットアップと空気圧、サスの微妙な煮詰めができればあと0.2秒程度。
バネの交換が強いられるほどのグリップはありませんので、やはり「ラジアルタイヤ」という事でOKと思います。
完全にこれを使う気でセットアップしてあげればR1Rに0.5秒落ちまで行けると思うので、セットアップと運転のワンミス終了のプレッシャーをR1R+カプチ100馬力仕様に掛けられると思います。
ネガの部分を書くと、ビートだとスペアタイヤを4輪運ぶ贅沢が基本的には許されません。
問題は雨の日のグリップでRE-11と比べて排水性が問題かと。
実際に雨で走ったわけではありませんが、雨だとしてどの程度のグリップが得られるのか不明です。
上記タイムが示すように、RE-11にほんの少し届いてませんが、0.01秒くらい。
比較としておそらくWET不利、路面が良い所のドライは有利、熱だれ・耐久性・再現性に不安有りといった感じ。
これに専用セットで30秒コースで0.3秒速くなったとして、温感のRE-11と1分30秒コースだと・・・
「互角以上」
かと推測します。
但し価格は一本あたり60%の価格なので、シリーズ2セットでRE-11を越えてしまいます。
これを有利と思うか不利と思うか、そのあたりの判断は使う方が決めるべきだと思います。
なのでこれ履かないと負けるって事は無いことが判明しました。(やっぱ履かないときついと思います@追記)
しかし感触的には専用にちゃんとセットアップすれば、RE-11を越える可能性は普通にあると思います。
推測ながらドライの関越などでセットを出したとして、1分30秒のコースで中間までに0.5秒、上がりタイムで1秒程度有利かと。
雨降ったらごめんなさい、気温が熱すぎてもごめんなさいの可能性、年2組必要かもしれないとか言うリスクも背負います。
新品以降の使った場合の熱の入り方などにも疑問があります。
未検証の部分ですが、V700などは再度熱入れが難しかったりする特徴があるらしく、一回熱が入った後で更に熱を入れた場合に性能をちゃんと発揮できるのか?
「性能の再現性」については今後オーナーであるはやと先生のレポートが重要になってくると思います。
平たく言えば、「新品一発マン」の可能性が値段分だけ存在するって言う話です。
もちろんナンカンにも言えます。
でも価格6割で縦が特に良いと感じたRE-11の2011年モデルから遅れること0.015秒。
もう誤差の範囲です。
マレーシアのタイヤメーカー製らしいですが、アジアンタイヤの技術もグッと上がってきているのを感じました。
空気圧決まって減衰調整してあげればR1R級のグリップです。
4
ナンカンNS-2(2012年1週目製造)
タイム 冷間30秒915 ベスト30秒596
なぜナンカンがレポートの一番最後なのかタイム見て吹いた人がいると思いますw
どうしましょう。
私は楽天で3000円/1本で買いました。
最安値は某ネットショップで2600円/1本です。
組み替え工賃含んで年3組行ってもRE-11の1組分です。
性能はご覧のタイムが物語っています。
平塚で関係者に電撃が走りました。
「ナンカンの試し履きはいらないよ」と否定的な意見が合った中、私がこのタイムを叩き出して場内騒然ww
「え?今の走行RE-11じゃないの!??」
助手席体験していただいたはやと先生も「ちゃんと前に車が出る、しっかりトルクが伝わるタイヤ」と好評価。
一体なに???
と、平塚の猛者達を根底から揺さぶったダークホースw
30秒のコースでRE-11の0.14秒落ち。
冷間1発目は最速!!
ATR-K.Sと違って、嫁のなので思い切った空気圧セットはほぼベストの状態なので、ナンカンとRE-11の差はほぼガチです。
予測で85%~95%くらいと思ってましたが、99%くらいの性能を秘めてました。
以前ファイターナベ隊長の好意で使わせていただいたハンコックのH424(だったかな?)は当時のAD07(<純然たる07の後期型)の95%くらい性能が出ていたので、そのくらいかと思いきや。
グリップ特性はBS系と同じ縦方向。
横グリップは少し弱い印象ですが、新品時のグリップ感はRE-11の09年モデルをイメージしながら走ればほぼドンぴしゃ。
09年よりショルダーが少し弱いかな。。。くらいでOK!
でもタイム的にはここまでポンですw
これね、お金無い時とか新型までの繋ぎとかの時、NS-2の誘惑から逃げる自信ないですけど(汗)
NS-2履いている人見たら、今回の平塚以前は終わった人と思ってましたが、これからは「敵」と認識します。w
もちろん安いなりのネガがあります。
それは削れやすさ。(耐摩耗性)
そしてブロック剛性の不足。
新品を一番良い状態で走れましたが、この美味しい状態がどの程度維持できるのか不明なこと。(上記再現性の不安)
排水性は充分なくらい溝があるので心配ないと思います。
暖まりも、午後のテストまでには午前中2本の熱気は抜けているので、いきなり走行でポンと30秒台w。
結局2乗でも30秒台でした。
あ、山のないRE-11でたいぞ選手が31秒台から脱出できなかった事と、それより劣る私の腕でこのタイムが如何に凄いタイヤか推測して下さい。
まさにタイヤ性能で助けられたと言って良い性能。
それもタイヤ価格的に一番安いのが、確かに3種の順位的に一番下でしたが、そのトップからの差が・・・・0.14秒
本番競技だと0.14秒ビハインドはありがたいことではありませんが、17インチとか凄いタイヤ履く人にとって、RE-11の1/4の値段で0.14秒のビハインド、魅力的ではありませんか?
気軽に競技するのにこれ以上のコスパを得られるタイヤ、他にちょっと見ません。
ちなみにネガの部分は、5本走って、特に最後の3本はかなり本気で走って、終わってみるとブロック飛び寸前の削れ方。
それだけ限界で走ってますが、速度域の低い所で熱が入ってこんな感じ。
サーキット周回だとおそらくこのネガな部分がもっと顕著に出るでしょうからそこは何とも言えません。
ジムカーナで30秒のコース・サイドターンアリだとこういう結果になりました。
繰り返しですが、縦方向に強いタイヤなので、RE-11とかRE-01Rとか好きな人ならポンと載せ替え可能です。
そして一発のタイムがありますが、1分30秒とかのコースになった場合に他と張り合えるのか・・・・ひょっとしたら1日使ったら終わっちゃう感じかもしれません。
安いなりの不安を歴然と感じましたが、ただタイムはガッチリ出ました!
例えば頓着無い人が、一年1回このタイヤを入れ替えての利用とか超おすすめです。
ただ、通年競技する人はRE-11やAD08やZ1☆(=Z2)などの国産タイヤの方が、組み替え工賃や送料の増加も考えるとコスパが良くなります。
そこら辺良く考えてみて下さい。
極限の性能は各タイヤのタイムで比較して推測して下さい。
2日後に明るい所でタイヤ見たらかなりボロボロでした。
タイムは確かに出るけど・・・この惨状見たら「2戦使えるかどうか」くらいの印象でした。
山の高さはしっかりあるのですが、その山の角がボロボロ。。。
普段Sタイヤだけど、この1戦のみラジアル・・・とか言う用途とかの人の方が良いかもです。
5
総評:
楽しかった。
一日で新品タイヤ3組使ってどれもフルアタック出来るんですよ!
こんな贅沢他にありません!!
しかし、テストする側の技量とかもあるので、テスト中の映像など後でブログにアップします。
この日はかなり車に乗れていて、全部の走行がほぼ均一に走れたと思います。
その中での比較なので信用値は相当高いと思いますが、そこから先、どの程度信用していただくかは読んだ方の判断になります。
もちろんノークレームで願います。
その上で、今回勝ったのは国産ハイグリップ。
しかし最下位のNS-2との差は0.14秒。
噂のATR-K.Sはまだまだ煮詰め不足の感触有り。
別にどこからもお金を頂いているわけでもサポートを受けているわけでもありませんのでその部分は信用して下さい。
っていうか、タイムが物語ってますよね・・・当日の状況で手抜きじゃ出ないタイム領域なので。(ノーマルエンジンのビートです)
走行はどれも楽しかったですが、運転が楽だったのはATR-K.S。
多少のミスも横方向で飲み込んでくれる印象でした。
対して癖はあるけど速かったのはRE-11とNS-2。
特にNS-2のポテンシャルの高さと、国産ハイグリップとの差がハッキリしたのが今後のバイヤーズガイドとして凄く価値が高いと思います。
下馬評とかネットでATR-K.Sのサーキットインプレは多くありましたが、冷間スタートが主のジムカーナインプレは業界初、しかも国産ラジアルとのガチ比較はかなり参考になったと思います。
くれぐれも新品タイヤを競技で使わせてくれた
「はやと先生」
「嫁」
の多大な協力のおかげで今回のレポートが出来ています。
もしこのレポートが少しでも参考になることがあれば、上記のお二方にも同じように感謝の気持ちをお持ち下さい。
最後に私が今回の3種で選ぶとしたら・・・・
RE-11かな・・・熱が入るとしっかり良いんです。
でも貧乏な時はNS-2w
ミニサーキットもでも使うならATR-K.S!!
ん~~正直・・・7月の国産ラジアル大変動待ちかなとw
3種で正直どれでも良いかなと思いました。
値段分、耐久性とかそういった部分での価格差かなと。
結局国産って良くできていて、特にRE-11は私の競技本数だと1年移動も含めて持っちゃうので初期投資が高くても最終的にお安いんです。
まあ物理的な初期投資がきついッスけどw
7月の時にRE-11は特性はこのままでグリップだけ上げられればと思います。(価格は控えめで)
NS-2は値段がこのままなら性能もこのままでも良いかなと。
タイヤの元値の値段が上がるなら、耐摩耗性とグリップ力という相反する部分のさらなる向上が必要かと。
気軽にタイヤ交換できるのが一番入門には良いのと、年で数回お試しで競技のライト用途で気軽に・・・なら絶対にNS-2だと思います。(もしくは大口径タイヤの方)
これを年に2セットか、1年に1回の交換で良いと思います。
NS-2が年4組必要になったらネオバ・☆から移動しやすいATR-K.Sを2組か縦が抜群のRE-11へのコンバートを考えても良いかも。
そんな感じです。
いずれも空気圧の設定はシビアです。
たった0.1キロ違っただけで全く使い物にならなくなります。
なので空気圧だけは秘密のあっこちゃんw
以上でレポートを終わります。
ラジアルでジムカーナされる軽自動車オーナーの皆さんの参考になることを願って。
RE-11の今年度バージョンは別で特集します。
*****
リザルトと使ったタイヤの使用状況とを勘違いしており、書いた時とは違う数値でした。
ここにお詫びし、訂正させていただきます。
その結果・・・NS-2が更に0.06秒速かった結果になりました。
おそろしや。。。。
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