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2014年07月09日

平成26年春日井駐屯地創立47周年記念行事その4(訓練展示その2)

それでは訓練展示後編です。

防災展示が実施されました。
最近はさまざまな駐屯地祭や航空祭で防災展示が行われていますが、春日井駐屯地はちょっと思い出すことがあります。
春日井駐屯地開庁記念行事は例年3月に開催されていました。
2011年に実施された記念行事は3月6日に開催されたんです。
そう、その週末の3月11日に東日本大震災が発生したわけです。
3月6日の開庁記念行事で開催された防災展示の後で「こういうのが実際に使われなければ一番なんですけどねぇ」と笑顔で話されていた隊員さんも、まさか1週間もしないうちにあんな事態になったなんて想像もつかなかったと思います。
万が一に備えて訓練をつみ、装備を整備する。
普段のその積み重ねが本当にものを言うんだなと感じました。



それでは訓練展示、状況開始!

平成26年4月6日、南海トラフ沖で大規模な地震が発生しました。
春日井市では震度6を記録。
これに対して愛知県知事は自衛隊に対して災害派遣を要請しました。
偵察ヘリコプターOH-6が進入してきました。
OH-6は航空偵察して被害状況を確認します。
東日本大震災では3月11日14時46分ごろ発生した大地震に対してそのわずか11分後の14時57分には海上自衛隊の第73航空隊のUH-60Jが、15時1分には陸上自衛隊東北方面航空隊のUH-1が、さらに15時5分までの間に航空自衛隊第3航空団、第7航空団、第6航空団のF-2とF-15が離陸、16時10分までの間に15部隊から計25機の航空機が状況把握のため航空偵察を行っています。



航空偵察からもたらされた情報より、倒壊家屋多数、火災も発生している模様。
これに対して救難活動を行うため春日井駐屯地は災害派遣部隊を出動させました。



偵察オートバイが先導して状況の把握や路面状態などの状況を逐次派遣部隊に連絡します。
82式指揮通信車は偵察隊と部隊、本部と連絡を取ります。




偵察用オートバイは高い機動性をもっているため、瓦礫や倒木など路面状況が悪い場合でも行動することができます。
オートバイ部隊が倒壊した建物を確認、さらに故障車に取り残されているドライバーを発見しました。



災害派遣部隊の車両群の前に倒木や瓦礫が立ちはだかり、通行が困難な状態です。



施設部隊のバケットローダが到着しました。
これより瓦礫を除去し、車両が通れる通路を開設します。



被災者には怪我人もいることが確認されました。
これより救助活動を行います。
救助活動を行うため隊員を乗せた大型トラックと救急車が到着しました。




倒壊していない高い建物に通信施設を開局し、派遣部隊と本部を結び付けます。



その頃次々と派遣隊員が降車し、人命捜索活動を行う準備をします。



人命捜索が開始されました。
取り残された人はいないか、倒壊した家屋や瓦礫の下に人はいないか、ひとつづつ捜索していきます。




倒壊した建物内に取り残されていないかを確認するため、ファイバースコープなどを用いて内部を確認します。
これをひとつづつおこなうのですから非常に困難で過酷な活動ですね。




故障車に取り残されている人を救助します。
ドアが開かないためスプレッダによりドアをこじあけ、運転手を救助しました。




要救助者を救急車に搬送します。
救急車は4つの担架を積載することができます。



重傷者は野外手術システムが展開した手術所に搬送し、応急手術を行います。





先ほど救助した故障車が道路をふさいでいるため、重レッカをつかって撤去します。
重レッカは戦車の砲塔のような重量物でさえ持ち上げる能力がありますので、乗用車でも軽々と吊り上げが可能です。
実に最大吊り上げ能力は10トンといわれています。


この頃になると捜索活動から復旧活動にうつります。
破壊されたライフラインを復旧させるため、道路上の障害物を取り除いたり、給水活動などを行います。
さらにはその後防疫へとうつります。
特大型トラックに牽引されたセミトレーラから油圧ショベルなどが展開します。



倒壊した家屋や瓦礫などを施設部隊が解体・撤去をします。



瓦礫や故障車を積載した大型トラックが次々移動していきます。




続いて被災者の避難場所での避難生活を支援するため炊き出しや傷病者を医療施設への搬送などがおこなわれます。
ここではこれらの車両の紹介で代替します。
まずは1 1/2トン救急車




続いて野外で大規模に炊飯ができる野外炊具1号。



給水を行うため大型トラックにより牽引されてきたのは1トン水タンクトレーラ。



3 1/2水タンク車。
これらの車両が給水や炊き出しなど被災者を支援をおこないます。

状況終わり!

以上、防災展示でした。

よく「軍隊は市民を守らない」なんていう人がいます。
前政権のとき、自衛隊を「暴力装置だ」と言った政治家もいました。
阪神大震災、東海豪雨、中越地震、そして東日本大震災・・・
本当に市民を命がけで救おうとしたのは誰でしたか?
軍隊は国家を守る武装組織、それは当然です。
国家とは国土があり、主権があり、そこに暮らす国民の3つの要素があって初めて成り立ちます。
国家を守るとはそれは国民の生命を守ることと同じです。
自衛隊が震災で大規模な災害派遣活動ができたのは有事に備えて日常の厳しい訓練と装備を手に入れて絶え間ない整備や運用をおこなってきたからこそです。



_____________________________

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Posted at 2014/07/09 22:46:43

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この記事へのコメント

2014年7月9日 23:28
展示の内容は実際の流れを再現するんですね・・陸自のイベントはまだちゃんと行ってませんので勉強になります。
最後の文が本当ですよね・・・
コメントへの返答
2014年7月10日 19:11
こんばんは。
以前の展示ではもう少しざっくりした内容だった気がしますが、震災後は人命救助→復旧→防疫とより具体的な内容になってきました。
災害派遣展示に参加された方々も震災時には大勢が東北で災害派遣をされていましたから、観客側とは全く違った気持ちなんでしょうね。

最後の文章を入れたくて今回の春日井駐屯地の記念行事ページを今になってアップしたんですよ~。

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「佐久間挺長ほか潜水艇の慰霊塔がある鯛の宮神社は呉のタクシー運転手さんも知らない場合もあってちょっと行きづらいのですが、あのあたりは安芸地震で結構被害受けたみたいで爪痕がまだ残ってたりします。」
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