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2014年08月11日

横須賀軍港めぐりにいってみたその2

では続きです。
軍港めぐりでは横須賀本港から長浦港、そして水路をとおる吾妻島を1週するコースになります。
長浦港ではヴェルニー公園からでは見ることの出来ない艦船が停泊しているのを堪能できます。



巨大な艦艇と小型の艦艇が並んでいます。
左の小型のものは掃海艦MSO-303「はちじょう」(満載排水量1200トン)、右の大型のものは掃海母艦MST-463「うらが」(満載排水量5650トン)です。
「うらが」は同型艦として「ぶんご」がいますが、こちらのほうは艦首に76ミリ速射砲を搭載しています。
この2隻は掃海を任務としている艦艇です。
掃海というのは港湾や海域に敷設された機雷を排除することで、海上自衛隊はこれに非常に力を入れています。
太平洋戦争(帝国海軍の呼び名ね)では我が国の港湾や近海へ米軍により大量に機雷を敷設されました。
日本海軍の艦艇や物資を輸送する輸送船を動けなくさせて兵糧攻めにするためです。
戦争終了後もこの大量の機雷で船舶の被害が深刻なレベルで発生して日本の復興の大きな足かせになっていました。
そこで解体された旧日本海軍のうち、掃海部隊だけは任務を継続され命がけで掃海作業を行っています。
その努力の結果日本の安全な海上交通を確保しているわけです。
戦後69年たっていますがいまだに機雷は発見されています。
海上自衛隊は掃海艦、掃海艇、掃海管制艦計29隻を整備し、浅深度から深深度まで掃海作業をおこなえますが、これは世界的に見ても海上自衛隊以外に例がないほどの能力です。



MSO「はちじょう」を後ろから。
「はちじょう」は「やえやま」型掃海艦の3番艦で、実は船体は木製です。
世界最大規模の実用現役木造船なんですね。
船体を鋼板でつくらないのは機雷が磁気に反応するタイプを考慮したためです。
艦に搭載されている黄色や白色のものは掃海具です。



こちらはMST「うらが」の後部。
「うらが」は大型の掃海母艦で掃海部隊の旗艦機能や母艦機能に加えて機雷敷設能力ももちます。
ヘリコプターをつかった掃海を支援するためヘリコプター甲板までもっています。
後部はウエルデッキになっていてヘリコプター用の磁気掃具の格納庫になっています。




こちらは掃海艇MSC-604「えのしま」とMSC-605「ちちじま」(満載排水量660トン)です。
両方とも「えのしま」型掃海艇で平成24年、25年に竣工したばかりの最新の掃海艇になります。
海上自衛隊の掃海艇は木製で船体を作っていましたが、木製ということは建造にも修理にも職人的技術が必要な上にその職人も減ってきています。
そこで船体をガラス繊維強化樹脂でつくったのがこの「えのしま」型です。
この強化樹脂は結構丈夫らしくて、寿命も30年ぐらいになるそうです。




こちらは掃海艦MSO-302「つしま」(満載排水量1200トン)です。
「やえやま」型掃海艦の2番艦にあたり、平成5年に竣工しました。
船体の外板はもちろん木製ですが、4層構造みたいですよ。



こちらは海洋観測艦AGS-5106「しょうなん」(満載排水量4150トン)です。
平成22年に竣工された海洋観測艦です。
有利な対潜作戦は高性能な装備と練度の高い乗員、高い指揮管制能力があれば成しえるか?
・・・答えはNOです。
日夜海域の研究が必要です。
潮の流れ、温度、深さなどで潜水艦の探知や行動は大きく関係してきます。
それらを地道に観測してデータを収集、対潜能力に活かすのが海洋業務群です。
ここには海洋観測艦や音響観測艦を装備してデータ収集を行っています。
「しょうなん」は海潮流観測や塩分濃度観測、精密海底地形調査や物性調査を行います。



左は海洋観測艦AGS-5103「すま」(満載排水量1700トン)、右は輸送艇2号(満載排水量540トン)です。
「すま」は対潜作戦用の海洋データの収集・分析・音響観測のための音源としての機能をもった観測艦です。
輸送艇2号は輸送艇1号型の2番艇で、沿岸の僻地や離島への車両・物資を輸送するための輸送艇で、軽車両と70名の兵員を輸送する能力を持ちます。
速力は12ノットと護衛艦と比べるとかなり低速なんですね。



こちらはYG-206「油船206号」(積貨重量270トン)です。
油船203号型でヘリコプター用航空燃料補給を任務とします。
船尾にはドライカーゴ用搭載スペースがあるようですよ。



左からYO-40「油船40号」(積貨重量490トン)、YW-21「水船21号」(積貨重量350トン)、YT-60「曳船60号」(基準排水量35トン)、YF-2124「交通船2124号」(基準排水量25トン)です。
油船は艦艇への燃料補給を、水船は艦艇への真水の補給を、曳船はいわゆるタグボートで艦艇の港湾での接岸支援を、交通船は人員輸送を行うための支援船です。



こちらも支援船です。
YT-59「曳船59号」(基準排水量28トン)
押すタイプの曳船でいわゆるプッシャーボートですね。



さらに支援船です。
こちらは曳船58号型(基準排水量260トン)ですね。
左からYT-99「曳船99号」、YT-67「曳船67号」、YT-68「曳船68号」です。
このタイプの曳船は海上自衛隊でも最大の曳船で、宿泊施設も装備しているとか。
67号、68号は馬力が1800馬力ですが99号は2600馬力にアップされてるようです。
ところで海上自衛隊は消防船はもっていませんが、この曳船には放水銃をもっているので万が一の火災時には消火活動を行うことも出来るようです。



さらに支援船です。
こちらはYL-09「運貨船9号」(積貨重量50トン)です。
バウランプとクレーンを装備していて、魚雷や弾薬などを積載して輸送する船です。




・・・なんでしょう・・・
この潜水艦干からびた感じがしますね。
人が乗っている感じもしませんし、自衛艦旗も掲げていません。
実はこれ退役した潜水艦です。
昨年3月に退役した元潜水艦SS-587「わかしお」(水中排水量3200トン)です。
「はるしお」型潜水艦の5番艦にあたります。



退役潜水艦「わかしお」の艦尾ですが、錆が浮き出ています。
鵜の楽園となっていますがなんとも寂しいですね。



_______________

軍港めぐりその1/その2/その3
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Posted at 2014/08/11 03:08:54

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