さてラストです。
ここからは掃海艦「つしま」の一般公開の模様です。

掃海艦MSO-302「つしま」(満載排水量1200トン)は”やえやま”型掃海艦の2番艦として平成元年度計画で建造されました。
竣工は平成5年3月23日なので早くも20年のベテラン掃海艦になっています。
木造で腐食などを考えるとそろそろ代替艦の建造時期ですので平成25年度計画で”やえやま”型の後継になる690トン型掃海艦の建造が決まっています。
こちらは木造からGFRP化され、サイズも3割ほどダウンサイズ化されるとのことです。
ということはこの世界最大の木造船はこの”やえやま”型がラスト・・・・
少し寂しい気がしますね。
後部には他の掃海艇にはない掃海具がみてとれます。
ではみてきましょう。

艦首にあがってみました。
”やえやま”型は他の掃海艇に比べると2倍近く大きいのですが、意外にもそれを感じません。
とはいえ、”ひらしま”型が長さ57メートルに対して”やえやま”型は67メートルと10メートルも長いんですよ。
艦首旗竿には国旗(艦首旗)が掲げられています。

こちらは「つしま」の20ミリ多銃身機関砲です。
2枚目は同型艦「はちじょう」「やえやま」のものになります。
機関砲はターレットに乗せられていて旋回や射撃は手動で行うようです。

この艦首直前に設置された巨大なリールは?
これはSQQ-32機雷探知機の巻上機です。
このソナーは米海軍で使われているもので可変深度型で水面から海底までを捜索できるようです。

「つしま」の艦橋です。
2枚目は同型艦の「はちじょう」「やえやま」の艦橋になります。
やはり巨大なSQQ-32機雷探知機の巻上機が目を引きますね。

「つしま」のマストです。
マストの横に見える白いドームはスーパーバード衛星通信アンテナ。

「つしま」の艦構造物です。
こうしてみてみると掃海艇に比べて大型なんだなと感じます。
”やえやま”型掃海艦の主機は6NMU-TKI型ディーゼルエンジンを2基搭載していて出力は2400馬力になります。

こちらは機雷処分具S-7(2型)です。
第二世代の国産機雷処分具で、中深度用の1型と深深度用の2型があります。
”やえやま”型は2型を装備しています。
先端の大きな黒い部分は超音波映像装置、その下に水中テレビカメラがあります。
写真ではちょっとみにくいですが、下部にはアームのようなものがありますがこれは係維索カッタです。
S-7は自走式の有線誘導で目標の機雷まで接近させます。
係維索機雷ならカッタで切断して浮遊させ、沈底機雷の場合は爆雷を投下して機雷を処分します。

こちらは機雷処分具S-7(2型)の機雷処分用爆雷です。
これはもちろん訓練用になります。

「つしま」の艦尾です。
いろんな掃海具があるのがみてとれます。
左側の魚雷のようなものは深深度用フロート、その後ろは音響掃海具、その隣はフロートです。
2枚目は同型艦の「はちじょう」ですね。

深深度用フロートです。
掃海用艦艇はこのフロートとダビッドがやはり目を引きます。

「つしま」の搭載艇と水中処分艇。

「つしま」の艦尾。
フロートの後ろにある白いラックのようなものは係維掃海用の沈降機です。
”やえやま”型の係維掃海具は89式係維掃海具S-8と呼ばれています。

この巨大な黄色いロープが巻かれているのはオイルフェンス?
・・・・実はちょっとだけ近いんです。
これは磁気掃海具の掃海電線の巻上機です。
磁気に反応する機雷をこの電線でぐるっと取り囲んで電流を流します。
そうするとこの電線で磁場が発生するのでこの磁場を使って反応させて処分を行います。

以上、掃海隊群艦艇一般公開in松阪港でした。
掃海隊群艦艇一般公開in松阪 その1/その2/その3
せっかく松阪にきたので帰りはカウを食べたぜ。

超絶美味だったけどあまりに高価なので松阪カウではなく、国産の和カウだぜ。
ワイルドだろ~?
ブログ一覧 |
ミリタリーイベント | 日記
Posted at
2015/02/08 22:07:39