Fz'のブログ一覧

私が初めてパソコンっちゅーものに触れたのは小学生の頃でした。
当時はパソコンじゃなく、「マイコン」と呼ばれていた８ビットの時代です。
なにやらTVにキーボードから文字を打って色々なプログラムを動かせるってのが大層かっこよく見え、「これでゲームを遊びたい！」とよく電気屋さんのデモ機をいじってました。
そのうち親父がプログラミングの勉強用に購入することになったのが、当時８ビット機でも高級品だった「8801」でした。これが初めて我が家にやってきたパソコンです。

確か本体の価格が22万8000円（ぶw）、ディスプレイが10万円と初期投資だけで30万円を超えます。
親父が購入した時は後継機(PC-8801mkII)との入れ替えで半額ぐらいだったらしいのですが、それでも購入には相当な覚悟が必要だった事でしょうw
これにデータレコーダをセットして購入していたようです。
はい、当時はHDDなんて存在してなかったですし、FDDですら1ドライブ10万円とか高価な時代でした。
そういうわけなので、ほとんどのユーザはプログラムやデータを「カセットテープ」に出し入れしていたのですw

FAXで「ぴーぎゃらぎゃらぎゃら...」と音が出ますよね？あのイメージです。
当時は著作権の概念が全く浸透していなかったらしく、ソフトはコピーされ放題でした。
だって、カセットテープですもん。「Wカセット」で「ダビング」するだけでコピーできましたからw

うむ、死語の連発だなこりゃw

店員さんは家までパソコンを届けてくれた上に、セットアップもしてくれ、最後にたくさんのゲーム入りカセットテープを置いて行ってくれました。今考えるとほのぼのとした時代ですね。(^^;

ゲームなんかだと、小さいもので３０秒、大きいもので１０分とかロードに待たされます。
何ヶ月も使って行くうちにロードの音のトーンで何のゲームを読み込んでるのか当てられるようになってしまいました。（ぉ

そのうち貰ったゲームに飽きはじめてくると、雑誌に載っているプログラムのソースコードを入力したり改造したりし始めるようになりました。今思うとここから将来ソフトウェアのエンジニアになる道が通ったんでしょうね。
（親父に感謝！）

さて、この8801。２年やそこらで一気に後継機のPC-8801SRがベースフォーマットにされるようになり、それより前の無印とmkIIは市販ソフトが対応してくれないという状況に追い込まれた悲運のマシンでもありました。
それでも親父はせっせとプログラミングの勉強に使っていました。
なぜそこまでやる？と疑問だったのですが、要は仕事を楽にしたかったからだったようです。
当時は公務員で月末になると表計算で残業しまくっていたようなんですが、電卓弾いて何度も検算なんてやってられっか！こんなの機械にやらせろ〜って考えだったようですね。
最終的にはちゃんと実用的なものを作って活用していたようで、このPC創成期によくぞやり遂げたなーと尊敬しております。

さて、この親父の8801、まともに使えるようなるまでかなりの投資が必要でした。
まず標準状態では漢字が出ないので、漢字ROMボードというのを入れると第１水準漢字だけがとりあえず使えるようになります。お値段３万円w
次にカセットテープでの記録なんてやってられないので結局FDDを購入。純正だと２ドライブで20万円ぐらいしたのですが高すぎて買えないのでセイコーエプソンの互換品。これが10万円w
とどめはプリンターです。当時はドットインパクトが普通。これの小さいやつが10万円。

んー全部足すと相当な金額になるわけだ。
PC-AT互換機が主流になるまでは、パソコンっちゅーのは貧乏人にはムリしないととても買えない価格が続きましたよね。
親父、転勤族なのによくがんばったよな〜。いや、おかげでその道で飯食ってけるようになったし、ほんと感謝してますよ〜。
と、先日墓参りで手合わせてお礼言っときました。