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2019年11月20日

初冬の徘徊「寸又峡第2弾」第1日

前回の徘徊時に「黒法師岳」から見た「南アルプス深南部」の山々・・・あそこも
行きたい、そこも行きたいと想いはつのる。
今回は、「黒法師岳」の北側に位置する「丸盆岳」に寸又峡温泉の上流にある
「千頭ダム」から登り、再び「黒法師岳」を経由して戻ってくる周回ルートを計画
した。
ポイントは、「千頭ダム」から「丸盆岳」へ向かう「東尾根」。
登山道はもちろんのこと林業用の作業道も当てにはならず、頂上手前の深い笹薮が
核心部だと言う。

11月20日5時
いつものカモシカに「行って来ます!」


13日に山神様と歩いた千頭ダムへ続く林道を今日は独り、月と紅葉を仰ぎながら急ぐ。


ダム手前、最後の沢で水汲み。
3L分の重量増が、ズシリと肩にこたえる。


朝飯は、山神様が持たせてくれたムカゴご飯のお握り。


最後の長~い隧道を抜けて


千頭ダム到着。
一昨日の大雨の影響か、湖水の碧は冴えない。


これから向かう丸盆岳東尾根に朝陽が当たる出す。
この先の吊り橋を渡り、中央の窪み「天地のコル」で稜線に乗ることになる。


「天地吊り橋」を渡って寸又川を振り返る。


13日に調査しておいた崩壊地を難なく横切って


予定よりずっと早く918mの「天地のコル」に。
ここには、昔「天地の神様」を祭る祠があったが朽ちて跡形も無くなり、その台座
も両脇の杉が育って持ち上げられ、原型を止めぬほどボロボロになったのだと言う。


しばらく尾根伝いに登るとガレの縁から千頭ダムのバックウォ-タ-が見えた。


1250m辺り、尾根がなだらかになるとかっての林業用架線の残骸がある。
ここは、林業が華やかなりし時代に多くの林業従事者が歩いたであろう「上西歩道」
という作業道が尾根を横断していた場所だ。若かりし頃、渓流釣りの帰りに何回か
利用した道であったのだが、今ではその形跡もよく分からなかった。


この先は作業道の跡形もまったくなくなり、鹿道を適当に拾って歩いていく。
平坦な森の中には、こうした獣のヌタ場がいくつも点在する。


ついさっき入っていたな・・・副蹄がある、猪か?


時折、倒木で獣道も寸断されて歩きにくい。


1600m付近まで上がると下草の替わりに笹が生え、深南部らしい風情となる♪


そして1700m地点、地形図通りのなだらかな地形の美しい笹原。
計画では、ここが今日の幕営地だったのだが・・・。


まだ12時。思ったより順調に来て、いささか早過ぎる。
まだ体力には余裕がある。大休止の後、今日中に山頂を目指すことに決める。
出来ることなら、山頂南側に広がる「カモシカ平」の大草原で寝てみたい。


僅かに登ると、噂通りの笹薮が始まる。
ほぼ人丈で、なかなか濃密な急傾斜の藪だ。


時折、開ける視界の先には、「丸盆岳」の北側に聳える「不動岳」や


そのさらに北方向、白い衣装を纏いつつある南アルプス最南端の3千m峰「聖岳」
が見えた。


激藪を掻き分け掻き分け・・・振り返れば何度も歩いた「大無限山塊」。
ここで何たることか、ザックにつけておいたストックがない事に気がついた。
ザックを置いてやっと登ってきたルートを捜索に下るが、自分が掻き分けてきた
道筋すら判然としない。
幸い2-3分下っただけでストックを発見、これまで一緒にあちこち歩いてきた
物だけに愛着がある。回収できて良かった!・・・しかし、無駄な体力を使って
しまった。


獣道を見失うこと数度、その度に両腕で藪を押し開くという楽しい楽しい2時間が
あっと言う間に過ぎ、笹丈が低くなると突如、山頂の標識が視界に飛び込んできた。


14時、あっけなくと言えるほど予定より早く「丸盆岳」山頂に到着。\(^o^)/


とは言うものの、やっぱり藪漕ぎは疲れたー!。


山頂から北側、すぐそこに「鎌薙の頭」、そして右奥に「不動岳」が連なる。
いずれ辿ってみたい稜線だ。


そして南側には、山頂の肩越しに11月4日に登った「黒法師岳」の端正な姿が
望める。


「丸盆岳」と「黒法師岳」の間の鞍部に続く美しい笹原は、「カモシカ平」と
呼ばれている。
前回泊まった「黒バラ平」同様、ここで一夜を過ごすことも長年の願いだった。
その光景を眼前にしてワクワクしながら下っていく。


膝丈程度のどこまでも広がる美しい笹原、もう藪漕ぎの疲れはどこかに消えて
しまった。


一歩一歩、この風景を心に刻み込むようにゆっくりゆっくり歩く。


振り返るとその名の通り、丸いお盆を伏せたような「丸盆岳」。


14時半、幕営地を稜線の東側の窪地に決定。


天気予報では、西高東低の気圧配置なので稜線上では西からの強風に当たる可能性
があるが、ここなら安心。


だが、すぐそばに風で倒されたと思しき巨木・・・(-_-;)


やがて夕刻、「丸盆岳」が茜色に輝き出し


前回縦走した「黒法師岳」、「バラ谷の頭」方面や


水窪側の西の空が、朱くそして蒼く染まっていく。
既に氷点下の稜線上の西風に身を晒しながら、夜の帳が下りるまで空を眺め続
けた。


深夜、テントの中でも息が凍る。
体が寒さに慣れていないこの時期、夏用シュラフではいささか辛い一夜となった
が、テントから上半身を乗り出して見上げると文字通りの満天の星が広がって
いた。
コンデジでは撮れないその空を記憶の中に深く写し込んだ。



























ブログ一覧 | 日記
Posted at 2019/11/22 16:59:40

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この記事へのコメント

2019年11月22日 23:13
1,500mを超える山ってどんな世界か気になります。
暖かくなったら山歩きを本腰入れてやってみようかな。
コメントへの返答
2019年11月23日 9:33
九州にも阿蘇山を始め素敵な山が一杯ですね。ミヤマキリシマの絨毯を是非一度見せて下さい。
2019年11月23日 13:33
そーか
何処へ行っちゃったのかと思ったら
今回も20年若かったら行ってみたい処
天と地との硲のコルかあ
粋な名前だね
コメントへの返答
2019年11月23日 22:32
いやぁ、20年も若かったらこんな藪山なんて来ないよ。
この周辺は、爺になったら来ようと思ってとっておいたところだから。
粋な地名は、他にもいろいろあるよ~♪
2019年11月25日 23:39
いつも素敵な景色を堪能されてますね♪
そこまで行くには、一般人には大変そうですけど💦

U-TANさんがデジイチを使いこなせていたら、満点の星空を撮れたのに……
山に登った人だけのご褒美ですね♪
( ´ー`)ノ
コメントへの返答
2019年11月26日 13:12
いやいや健康な若者ならちょっと経験を積めば誰でも行けますよ。

昔は、いつも一眼レフを持って歩いたものでしたが、体力が無くなった最近では軽量化が最優先でコンデジなんです。
でも帰宅してからマニュアルを良く見たらそれなりに星空が撮れるモードもあったみたい。コンデジも使いこなせてませんねぇ・・・。

プロフィール

「良く曲がる ^_^ http://cvw.jp/b/1240840/48330458/
何シテル?   03/24 11:23
U-TAN(う~たん)です。 見た目は可愛い性悪娘エリに苦労してます。 よろしくお願いします。
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