榛名颪のブログ一覧

バックアップランプとバックフォグランプの２本立てでは、同じネタを２回書かないといけなくなりそうなので、統合いたしまする。

今回はLED回路設計の基礎。
と言っても、私の本業は機械設計のため、電子回路設計はド素人もいいとこです。
ここに書いている内容は”聞きかじり””榛名颪の思いこみ”が多分に入っていますので、参考にされるかた（居るのか、そんな人・・・）は覚悟の上お願いします。

私がLEDで工作する時はほとんどCRDを用います。
CRDは”定電流ダイオード（Current Regulative Diode）”と言い、ある電圧範囲（通常は1V以下から100Vまで）で一定電流を供給してくれる素子です。
LEDには「If」と呼ばれる”耐電流値”のようなものがあり、LEDを流れる電流（電圧じゃないよ）がこれを超えると「破裂」したり、最悪燃えることもあります。
また、車の電圧はかなり変動するもの（11～14.4Vくらいの範囲）ですが、抵抗素子を用いた電流制限ではこの電圧変動のためにLEDの発光強度が変化したり、ダイナモがビンビン発電してくれる高速走行時に電流過多になってLEDが死んじゃったりする場合がありますので、ちょっと高い（と言っても\50くらい）ですがCRDをお薦めします。

LED工作では主に10mA用と15mA用の２種類のCRDをよく使います。
どちらも能力を発揮させるには、CRDに最低でも4.5～5V位は電圧の分圧を印加させます。
またCRDを並列に２個つなげば、例えば10mA×２なら20mAに、15mA×２なら30mAのCRDとみなして使用することが出来ます。

さて、ここに”OSHR5111A”という高輝度赤色LEDがあります。
このLED、購入した際に付いてきた特性データシートによると、とりあえずIf=20mA、Vf=2.0V（max2.5V）となっています。
したがって、電流については10mAのCRDを２個並列にしたものをLEDに直列接続すればそれなりに光ることがわかります。

次に、LEDを何個つなげることができるか。
LEDに分圧される電圧が高くなる側（車の電圧変動値のMAX：14.4V側）で考えます。
まず、CRDの取り分5Vを14.4Vから差し引きます。
　14.4V－5V＝9.4V
次にLEDのVfで割ります。
　9.4V÷2.0V＝4.7
ということで、LED4.7個までつけられます。
・・・・おいおい、”0.7個”はどうするの？　LEDの外側を削る？（アホ）
ちょっとだけ暗くなるかもしれないけど、ここはLEDを5個にします。
ちなみにLEDは１個から付けられます。何個LEDを付けようと、CRDで一定電流に制限しちゃってますから、”破裂”はしません。
ただ、5個を超えて接続すると暗くなっていき、１個あたりの分圧が1.5Vあたりを割り込むと点灯できなくなるだけです。

一般的に赤外・赤・橙・黄系のLEDはVf=1.9～2.1V、If=20mAで、白・青・緑系のLEDはVf=3.2～3.6V、If=20mAですので、Vfが高い分、白・青系のLEDは赤系のLEDより実効上の接続数が少なくなります。
LEDはその種類によってVfもIfも違うことがあります。上記はあくまで目安ですので、特性データシート等で確認して下さいね。

以上のように、高輝度赤色LED”OSHR5111A”を用いてバックフォグランプを製作する場合、
『CRD（10mA）×２個並列」に「LED５個直列」を直列につないだものを１ユニットとして、このユニットを必要数量作ったあと、車両側電源に全ユニットを並列接続すればよい。』
ということになります。

ちなみに１ユニットあたり20mA×12Vとして0.24W・・・・
通常のフォグランプ（55W）と同レベルの消費電力まで許すと、
　55÷0.24×5＝1146
ということで1146個のLEDがつなげられます。

・・・・これはもはや”バックフォグランプ”ではない・・・・
・・・・ていうか、1146個もLED買う金無いし・・・・