
私の作業小屋の屋根には、この写真のように、ソーラーパネルが2枚並んでいる。2枚程度では自家消費する電力すら賄いきれないが、12VDCで動作する機器用には便利である。この小屋は私の秘密基地であり、中で草刈り機等の農機具の修理をしたり、車等の電子機器の修理をしたり、翻訳等のデスクワークをしている。ここはまた、出力200Wの無線基地でもあるが、残念ながら、このソーラーパネルの発電量ではフルパワーでの送信用途には無理で、受信か精々、50Wまでの送信にしか使えない。
この小屋では、少し前までは、Amazonで買ったこの装置を使っていた。
この装置には一つ問題があり、充電用端子の電圧が14.58Vまで上昇して収束し、バッテリーが過充電気味になり、蒸留水の補充をしないといけない。これでは、バッテリーの劣化も早く、何とかしようと、自分なりに回路を解析し、電圧を14.35V Maxとなるように改造した。でも、その後、電圧を表示する3つの赤LEDの内、真ん中が不点灯になってしまった。
不点灯の原因が改造によるものかと、元の回路に戻したが、電圧が14.58Vに上がり、相変わらず真ん中の赤LEDは不点灯のままだった。
結局、もっと安くて、充電電圧の制御できるこれを使ってみようと Amazon に注文した。
そして、これが届き、使い始めた。今のところ、私が期待するような動作をしていて、電圧は14.2VMAXである。ヘッドライト用LEDが天井の照明に使え、モービル用無線機を固定機として使えている。また、19Vに昇圧して、ノートPCにも使えている。冬季は、電気スリッパの電源にし、夏場は小屋の強制換気のファンを回すこともしている。
太陽光発電はFIT制度が崩壊に等しい現在の状況では、パネルを沢山並べて、売電をするのは愚の骨頂であるが、そもそも、25年前の制度の前段階でも投資の損益は殆ど負であった。私のように、廃棄されるパネルを只同然で入手し、前述のコントローラーを使い100%自家消費する程度なら、太陽光発電のメリットは大いにあるかと思う。また大きな自然災害等で、停電が続く場合のメリットは大きい。このコントローラーで一つ気になっているのは、FETの放熱設計が甘く、ケースの背面の金属がヒートシンクになっているが、壁面にコントローラーをネジ止めすると、放熱が悪くなることだ。中国製のこの手のものは、こういう問題や、RFノイズ対策がされておらず、素人がそのまま使うのは容易ではない。
家庭での太陽光発電について、私のエレキ仲間には、はっきりとこう言い切る輩もいる。
「ソーラーパネルを屋根に並べている家庭を見ると、我が家には馬と鹿が揃っていますという看板を上げているようなものだ。」
彼が私の小屋を見て、
「お前も馬鹿な口かと思ったが、その費用で100%自家消費ならそうでもないか。」
と笑っていた。尚、バッテリーは車ディーラーさんが廃棄するというものの中に、キャンピングカー用のディープサイクルバッテリーがあったので、それを貰い受け、デサルフェートしたものを使っているが、CCA 650A、内部抵抗 4mΩのオーダーで、調子良く機能している。1.2KWのインバーターを使うと、炊飯器も機能するので、非常時には役立つだろう。
パネルもバッテリーも廃品であり、発生した費用はコントローラー購入だけで、FITとは無関係にお天道様のパワーを安価に利用させてもらっている。また、屋根の南側にパネルを設置したことで、夏に小屋の中の温度上昇が抑制できるようになった。また、廃車した車の予備だったラジエーターファンを流用した強制換気装置が電気代0円で利用できるので、エアコンなしの小屋でも、夏に中で作業はできる。ファンで空気が強く流れて、案外、涼しいが、フルパワーでファンを回すとちと五月蝿い。何しろ2000CC車のラジエーターファンなので、凄い風量がある。
Posted at 2025/05/01 20:18:40 | |
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