まいける１９８９のブログ一覧

なんだか朝晴れて残暑厳しい感じでも、最近はすぐ土砂降りになりますねぇ・・・。
ダムの方では水不足らしいので、降ってくれた方が良いとは思いますけど。＾＾；

ナショナル・ジオグラフィックの番組『クラッシュ・サイエンス　CAR』を見ました。

今や世界標準となっている3点式シートベルト。
これは1950年代から既に帯タイプの2点式を捨て、改良を重ねたボルボが開発・実車導入したそうです。

反面、世界の車産業の牽引役だったアメリカ車業界の各メーカーは、1966年の連邦交通車両安全法施行まで最低限の安全装備であるシートベルトを無視し続けました。
”水没や火災の際に、車内に閉じ込められる方が危険だ”
という1930年頃から続いていた迷信を”正しい事”の様に謳っていたのだとか・・・今じゃ信じられない話です。
クラッシュサイエンスの第一人者は、ミシガン州立大の研究者達だったというのに。
おまけに国民もその迷信を信じていて、科学者達のクラッシュテストの映像やジェームズ・ディーンを起用したキャンペーンＣＭを見ても、1070年代に入ってもシートベルト装着率は３０％を切っていたそうです。
そういえば日本でも「シートベルト着用」が義務化された最初の頃は、同じ様な感じだったかも・・・。

ちなみに前後の車体スペース（フロント周りやトランク部）がヒット時の衝撃で潰れ、衝撃のダメージを他に逃すダメージコントロールもボルボのクラッシュサイエンスの研究成果によるものなんだそう。
日本のトヨタを始めとする国産メーカーも、今じゃその技術を導入していますよね。＾＾

また事故後しばらくしてから昏睡に陥ったり、そのまま死亡するケースには、サイドインパクトによる事故がほとんどだとも判明。
原因はサイドインパクト時の衝撃で、右脳と左脳の間の脳神経が切れてしまう事による症状だそうで、この対策に”サイドカーテン”とクラッシュスペース（衝撃で座席が反対側にずれる構造）という技術を導入したのもボルボが最初。
現代のヨーロッパでは、このサイドクラッシュ試験をパスする事が全市販車に義務付けられています。

こちらは、現在のボルボのクラッシュ試験設備。

１試験を行う為の車へのカメラ設置やセンサー設置などの準備で6時間かかるそうです。
ボルボは事故が発生すると警察や病院と連携して、事故車にボルボ車があるとクラッシュ部門の人間が現場に飛び、必要があればデータ解析を現場の事故車でも行っているんだとか。
ボルボの危機管理に対する意識や体制に拍手ですね。