川を下っているとですね、水面がまったりとした緩い流れのトロ場に入る事があるんですけど、しばらくすると必ずその先に流れが速い瀬が出てくるんですよ。
パチパチと燃える火を眺めながら、今日の川旅の話を聞いている時にW氏はそう言ったのであります。私の頭の中には人生楽ありゃ苦もあるさという言葉が浮かんだのでありますが、この話はそんな切り口の理解じゃ無いなと思い返しました。人生楽ありゃ・・・は、今日の私の自転車旅、苦しい峠を登り切ればあとは爽快な下りが待っているという話にはぴったりだけど、先の川旅の話はもっと深いものがあると、うすらぼんやりした頭で考えておりました。基本、川旅は上流から水の力を借りて下ってくるのであります。途中、トロ場でゆったりのったり進む場合もあるけど、いきなり白波が立つ瀬に突っ込んじゃう場合もあるわけで、まあそれは勝手に向こうからいろんな状況が来るわけなんだけど、それに対していろいろな形で対応をする、そのためにいつも備えていなければならないものだろうと思います。これは深いなぁ。しかし良く考えてみると、なんかこれは仕事の事を言われているようで折角のホリデーなのにヤナ事思い出しちゃうじゃん・・・(+_+) \ バキッ!。それに対して自転車旅は自由度があるなあと。そもそもコースは自由に決められるし、振り出しに戻る事もできるし、大幅な寄り道やコースアウトやエスケープも自由。だからこそ、決まった「もの」「こと」が無い分、充実した旅にするためには自分を律しないといけない・・・となどとややこしい事を考えてたつもりだったのに、いきなりパーン!と焚き火にくべていた竹が破裂して目が覚めました。双方の旅の無事を祝った乾杯に次ぐ乾杯で結構飲んだので、火を見ながらいつのまにかうつらうつらしていたんですね。
待ち合わせののキャンプ地(≠キャンプ場)にたどり着いたのは、17:30過ぎ。先着したW氏は濡れたものから着替えてテント張って焚き火を焚いてました。暗くなってしかもヘトヘトになって到着した私は、テントを張るのにも手間取ってグダグダなキャンパーでありました。ハズカシー。それでもなんとか準備をして、さあ、無事着いたぞー、乾杯~だ~と飲んだビールの旨さ!一気に2本空けちゃいました(笑)そして次はこのために山の向こうのスーパーから買い込んできた「もつ鍋セット」を食べようぜーと、アルミホイルの鍋を火にかけてから、付いてきた出し汁を注ぎ込んだら、なんかジュージューといっております。おおおおおおおおっ!ガスバーナーのバーナー部分がそのジュージューいってる張本人じゃん。そこでW氏が言った事、最初に出し汁をいれとかなかったから底が抜けちゃったんじゃない?急いで鍋を探ってみると真ん中に綺麗な穴が開いておりました。注ぎ込んだ出し汁はここからバーナー口に直接注ぎ込まれたのであります。バーナー口はびちゃびちゃのネチャネチャであります。なんてことだ! その上、急性酔っ払いの私は何を思ったか、こんなびちゃびちゃは洗えばいいじゃん、と傍の川に行ってバーナーを水につけてジャバジャバ洗っちゃたのであります。さあ綺麗になったから改めてコッフェルに移し替えて続きを作ろうと、火をつけようとして着火ボタンを押しても、バチッと火花が飛ばない。あれおかしいな・・・。って水に浸けたらダメじゃん。という事で私のSOTOのバーナーの着火部はご臨終となってしまいました。チーン。酔っ払いはヤダね~。
心配していた夜中の冷え込みもなく。私のペラペラなシュラフでも全く問題無しで朝を迎える事ができました。残念ながら曇り空ではありましたが、朝の川面を流れる風も心地よい朝でありました。朝飯にそれぞれラーメンを食べてからキャンプ地を撤収して2日目の旅をスタートさせたのであります。W氏はそこから下って観光客でいっぱいの錦帯橋の下をくぐって旅を終わるとの事。それだったら、私も川沿いを行って錦帯橋でW氏の大団円を一緒に迎えようとなったのであります。どうせ行き当たりばたりの旅だしね。そんじゃ、川下り開始であります。
当日のコース
位置エネルギーが高いから今日はラクショー(笑)
キャンプの夜は更けていく(いろいろなハプニングを起こしながら・・・)
そして朝はやってきたのであります。
それは、希望の朝・・・か?
朝から錦川清流線は走っております。
行波(ゆかば)駅の下にある河原でテント張りました。
さあ、W氏は出発であります。
荷物はファルトボードの後ろに突っ込みます。
荷物の中に見えるビール缶は目的地に到着した時のセレモニー用だそうです。
貴重品は濡れないようにケースに入れてから基本首に下げるようです。
リバースチールというメーカーのファルトボートであります。
上側が紺色で下側は黄色という、私の大好きな組み合わせにしびれました。くれないかな?
W氏が出発したので私も出発であります。
キャンプ地に残すのは感謝の気持ちのみ。
キャンプ地に感謝してたらW氏はさっさと行ってしまいました。
橋の上で見てたら水面がキラキラして綺麗でした。
橋の反対側からキャンプ地を眺めるの図
前の画像は、正面の橋の上から撮りました。
大きな川道を進むのと違って自転車はこんな細かい道を走ります。
沈下橋を見つけるとつい寄ってしまう(笑)
こっちは2個目の沈下橋。
先の橋は車が通りますが、こちらは点検中なので車は来ません。
だったら、ここでW氏を待ち伏せします。
こんだけ足開いてカメラ構えてるんだから、ちゃんと察して足の間を通ってよ!
いっちゃいました(笑)
さて、水面からの視点をご覧いただきましょう。
これは滅多に見られない視点です。W氏ありがとう❤️
川岸にはところどころ川船が繋がれてました
ここは生きてる川なんですね。
錦川と新幹線と交差する部分の下にヤナの残骸がありました。
ここは流石にポーテージが必要です。
空気圧を緩くしたタイヤはこんな砂利道も塩梅良く走ります。
やっぱり、過ぎたるは及ばざるが如しですかね。
一足先に、川を下ってきてしまいました。
正面は錦帯橋であります。今日は遊覧船が出てますね。
W氏を待つ間に、匂いに負けて岩国名物れんこんコロッケを。
これは美味しいよ〜。オススメです。200円
そして、錦帯橋の向こうにリバースチールが見えてきました。
遠くからみると下半分の黄色が目立ちますね。
おいっ!そっちかよ。もっとこっち来ないとレンズで追えないよ〜。
しかも、そっちの橋の下を行くと最後に瀬に突っ込むよ〜ん。(ひっくり返っちゃえ!)
そして何もなかったように、シューっとゴールイン
到着の儀として、彼はそれまで大事に持ってきたビールをうまそうに飲みました。
ゴール後は、輪行と同じくファルトボートをバラします。
アルミフレームにカバーをかけてるだけです。
無事到着を見たので、私は一足先に岩国駅に行って輪行して帰りましょう。
岩国駅では、W氏おすすめのラーメン屋さんで
チャーシュー麺を食べました。背脂ピッピ系は美味いね〜。
おっと、忘れてた。途中、W氏から「メーデー電」が入ったんだった。
漕ぎ出してからしばらくして、股の間を見たら・・・
これは生きた心地がしなかったでしょう(大笑)
走行距離 概ね20km
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2015/11/23 20:13:25