慢性シトロ炎のブログ一覧

この画像は、叔父が散歩中偶然見つけたお店だそうだが、家の近所にあるにも関わらず、何十年もその存在を知らなかったそうだ。震災後、仕事を廃業し、自由な時間が出来たため、叔母と二人で散歩してて発見したそうだ。私はこの画像を見て、とても嬉しく元気になった。

またまだ大変な被災地ではあるが、この小さくも強力な商店があると思うと、辛いことも乗り越えられると思う。

頑張っぺ！東北！

負げねーぞ！三陸！

3月10日までの自分と、3月11日以降の自分とでは、まるで別人のように考え方が違っている。震災前の自分は臆病者で新しいことにチャレンジすることもなく、石橋を重機で叩きながら渡るような人間であった。とりあえず目の前に与えられた仕事をこなし、毎日を漠然と過ごしていた。

被災地最前線の人間として「未曾有」なんて言葉だけでは言い表せない程のめちゃくちゃな状況に置かれた時、私のその性格は大きな障害になった。なにしろ考えたり、躊躇している時間なんて皆無だった。

いろいろなことを経験した現在、私は「悩んでないでとりあえず行動！」をモットーに毎日を生きている

来週、CXが関東の地から我が家にやってくるのだが、震災前の自分だったら迷わず陸送を発注したであろう。しかし、若干アグレッシブな性格に変化したことだし、高速道路も無料なのだから、自走引き取りを決行することにした。幸いこれといった不具合もないようだし、車検が3週間残っているので、一か八か全工程600キロ走ってくる予定だ。ＴＯＰＧＥＡＲの影響も少なからずあると思うが(笑)
そうすることによって、自分は新たなステップを踏むことができると思うし、何しろCXと一体になれると思うのだ。今の心境は、某テレビ局の24時間マラソンで、武道館を目指すランナーそのものである。

もし途中で爆発炎上したり、空からグランドピアノが落ちてきて、この身が滅びようとも、私のシトロエンに対する想いは永遠である。

私は毎朝、娘と父と3人で近所を散歩している。途中に私の母校の小学校があり、この画像は月曜日の午前8時に撮影したものだ
校庭には子供たちの元気な姿も見えないし、声も聞こえない。不気味に積み重なった被災車と、耳が痛いほどの静寂があるだけだ。

以前は、被災地に暮らし、家と仕事場が大規模半壊の私にとって、車趣味を続行することは無理かつ不謹慎だと思っていた。

3月11日以降の私の任務はとても辛い仕事だ。ちょっと油断すれば深く考え過ぎで、自分を見失ってしまいそうだった。

だか日を追うごとに、ある程度考えこむと、それ以上悩まなくなった。心のリミッターはマックス時だけでなく、ミニマム時にも作動するものだと実感した。

そんなとき友人が「お前にとってシトロエンは仕事のスタビライザー、心のヒューズみたいなもんだから、やめないほうがよいぞ」と言った。

この言葉はとても心に響いた。


まだ私の任務は終わっていない。大震災から7ヶ月が過ぎたが、依然として深い悲しみの中にいる人々は大勢いるのだ。

その人々のために、臆することなく任務を遂行したいと思っている。

そして私はシトロエン&車趣味を続け、ブログを通じて被災地の状況を発信してゆきたいと思う。

心に矢のような直進性を持ち、ハイドロニューマチックのように人を優しく包むこむような愛を忘れずに・・・