2012年06月02日
ついに、この日がやってきた。
CXに妻子を乗せての初遠征、盛岡へ向かって出発した。
CXに乗ることがこんなにも緊張するとは・・・
出発して30秒、後部座席の妻が文句を言い出した。
「AXと同じように排気ガス臭い」
「エンジンの振動が嫌だ」
「クーラーが効きすぎで寒い」
私のイベント遠征に乗っかってきたくせにやたらと文句が多い。第一、正常に作動しているクーラーに文句つけるヤツがいるか!!
よほど下車させようかと思ったが、我慢我慢。
途中、ホテルのチェックインの時間が迫ってきたので、少し急ぎ気味に走っていたら
「もっと急げ!飛ばせ!」
またもや妻が後部座席からグダグタ言ってきた。
かなり温厚な私であるが、プチ殺意が芽生えた。しかし、理性のセルフセンタリングが作動し、私はその力を右足に込め、アクセルを踏み込んだ。こんなにサディスティックにCXを操縦するのは初めてである。
「頼むぞ!CX!小うるさい妻をギャフンと言わせてくれ!」
「親愛なる友人メカニックよ!君が仕上げたCXの本当の実力を試す時が来たようだ!何かあったら助けに来てくれよ!」
回転数は3500~4500回転、CXはボディーの空力特性をいかんなく発揮し、CX自体が風を切り裂く矢になった。
路面には全く凹凸が存在しないかのようだ。「走行」ではなく「滑走」という表現がピッタリだ。
また、友人メカニックが取り付けてくれたヘッドライトリレーのおかげで、以前は行灯のようだったヘッドライトは、黄色い閃光に変わった。
今日までの半年間、私がCXで走行していた速度域は、実力を微塵も発揮していない速度だったようだ。
背筋がゾクッとするほど調子良さだった。不調で止まる気配は微塵もなかった。
そして無事定刻に、本日の目的地である宿に到着することが出来た。
私は興奮の最中にいた。興奮のあまり、身体が小刻みに震えていた。そのため画像を撮影する余裕はなかった。
私はCXの傍らに立ち、CXのボディーにそっと触れた。
触れただけでは飽きたらず、そのままCXを思い切り抱きしめたくなった。しかし、私の図体を持ってしてもCXを抱きしめることは出来ない、もどかしい・・・
今回のCXの素晴らしい走りは、私の燃えたぎるシトロエン愛にガソリンを噴射した。
その紅蓮の炎は、もう誰にも消すことは出来ない・・・

Posted at 2012/06/02 23:06:21 | |
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シトロエンCX | 日記