
シトロエンの神の逆鱗・・・
いつものパターンだったら、CXやエグザンティアが臍曲げたり、総司令に怒られたりという場合が多いのだが、今回はそうではなかった。
私が師と仰ぐ高名な方が、気仙沼に遊びに来てくれた。来てくれただけでもありがたいのに、乗ってきた車が
今まで多くの媒体で、この車を語るときにはエロチックな切り口で語ることが多かった。特にカー○ガジンが最たるもんで、学生だった私はその文章に陶酔していた。そしてこの車があまりにも遠い存在で、永遠に手を触れることはできないものだと神格化していた。
しかし、幸せなことに間近(しかも我が町)でマジマジと見ることができたこの車のオーラは凄かった。私のボキャブラリーでは到底記すことは出来ない感動であった。
光栄なことに、助手席に乗せてもらったが、私はマジで震えていた。
走り出して数秒で私は気を失いそうになった。私はシトロエンに関してはある程度慣れているつもりであったが、この車の妖艶さと魅力は尋常じゃなかった。精神がひっくり返され、こねくりまわされ、叩きつけられる一方、海綿で身体を撫でられているような快感、そして今、自分がSMに乗っているのだという強烈な実感と幸福感が一気に襲ってきて、もう死んでもいいとマジで思った。
これが、ランチアにほだされていた自分に対するシトロエン神からの試練だとすると、あまりにも強烈であった。
帰宅し、その日着ていた上着を脱ぐと、フワ~っとSMの匂いがした。ガソリンとLHMと革の匂い・・・私は総司令に、この上着を今夜は洗濯しないで欲しいと頼み込んだ。私はいつまでも自分の上着の匂いを嗅いでいたかった。しかし、その願いは叶わず、無情にも洗濯機の中に放り込まれた。無理もない、総司令がいたってノーマルで、私がアブノーマルなのだ。
SMの魅力は間違いなく魔力だ。機械として作られたものが、こんなにも有機的な存在感を放つことに、敬服した。
飴を舐めながら、革の鞭でたたかれ、熱いLHMを垂らされ、ガソリンを噴射され、火をつけられた私の心と身体は真っ赤に腫れ上がったのであった。

Posted at 2013/07/26 00:42:10 | |
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