2015年10月10日
我々の業種は月末~月初めに診療報酬の請求を行う。1割~3割の一部負担金を患者さんから頂いて残りを国に請求する。従来の請求方法は何百枚もの紙を提出して請求していたのだが、国策によりオンラインによる請求もしくはCD等の電子媒体による請求が義務化された。高齢の歯科医師の場合は電子化が免除されるが、我が家では父も一応若い部類に入るらしく電子化せざるをえなかった。
しかし、私はギリギリまで紙による請求をしていた。周囲の先輩方は「若いんだから、早くオンライン化してしまえばいいのに!!」と言ってきたが、私がオンライン化を躊躇したのには訳がある。
我が家の診療報酬請求書の発送はは35年間毎月「赤帽」さんにお願いしてきた。赤帽さんは毎月スバルサンバーに乗ってやってきた。とても親切な方で玄関の扉が壊れた時、工具持ってきて直してくれた。雨の日も雪の日もサンバーでやってきて、そのまま当日便で各支払い機関に請求用紙を送り届けてくれた。
オンライン化すると、もう赤帽さんは来なくなり、電気モーターのようなサンバーの4気筒サウンドが聞けなくなる。だから私は限界まで 紙で引っ張った。私が積極的にオンライン化しなかった理由はこれだ。
そして赤帽さんは時同じくして、長年の相棒であった「スバル純血サンバー」を新車で買うことが出来なくなった。最後の仕事をお願いする日、赤帽さんは35年間変わらぬ笑顔でやってきた。荷物を受け取ると颯爽と赤帽サンバーに乗ってシルキー4気筒をガンガンに引っ張って走り去って行った。
35年間ありがとう赤帽さん。さよならシルキー4気筒・・・
Posted at 2015/10/10 07:03:37 | |
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