今、一部のダムメンバーの中でピレリP1が熱い。総司令がプジョー5008の左前タイヤを引き裂き、急なことだったので予算にも限りがあったので、価格とブランドのバランスでピレリP1を履いた。タイヤフェチズムを加味している余裕はなかったが、このピレリP1というタイヤは凄くいいタイヤだった。私的に、その車に合ったタイヤを履くと「タイヤの存在が消える」と感じている。車とタイヤが高次元でバランスすると、乗り心地に関しても、ステアリングフィールに関しても、スッキリ爽やかになってこれと言った印象が無くなるのである。
そしてこのピレリP1というタイヤは私がタイヤに関してずっと悩んでいたことを解決してくれるのタイヤなのではないか?と思ったのである。
私のタイヤフェチの歴史はミシュランタイヤの歴史でもある。シトロエン2CVの「X」、シトロエンDSの「XAS」、シトロエンSMの「XWX」シトロエンCXの「XVS」等、往年のシトロエン歴史はミシュランタイヤの傑作タイヤの歴史でもある。
これらのタイヤは高価ではあるが、現在でも新品で買うことが出来て、新車当時のオリジナルのタイヤの滋味を味わうことが出来る。しかし、問題は中途半端に古いシトロエンのタイヤである。シトロエンBXの新車装着タイヤ「MXL」や、シトロエンエグザンティアの新車装着タイヤ「MXV3-A」は買うことが出来ない。これらのタイヤは現代のタイヤのように燃費や乗り心地や静粛性を重要視する草食系ではなかった。そこそこ固くて、結構パターンノイズも大きかった。ハイドロニューマチックは乗り心地が良くて、ふんわりフカフカというイメージがあるが、実はイメージ程軟派なものではない。直進安定性、コーナリング性能、ブレーキング性能がずば抜けて高い。結果、エンジンパワーが低くても速く快適に走れる、究極のシャシーファストなのだ。「足のいいヤツ」はカリーナではなくハイドロニューマチックのシトロエンでなのである。
今まで私はエグザンティアにミシュランエナジーセイバー+を履いていた。静かで乗り心地が良く、転がり抵抗も低く、現代的な解釈をもってすれば最高のタイヤである。しかし、前述の「MXV3-A」のような骨太さが足りないと感じていた。往年のように、ハイドロニューマチックと固めのタイヤという組み合わせを味わってみたい。そこに登場するのがピレリP1である。エコタイヤという触れ込みではあるが、トレッドパターンを見ると若干肉食系タイヤのように感じた。
総司令のプジョー5008に乗る度、エグザンティアにピレリP1を履いてみたい!という欲望がグツグツと湧いてきた。数ヶ月はその欲望を何とか抑えていたが、毎週末絶好調のSMに乗って、硬派な「XWX」とハイドロニューマチックの組み合わせに陶酔していたら、箍が外れてしまった。
185/65R14のピレリP1ははかなりお安いし、行き着けのタイヤ屋さんではまだ使えるタイヤなら下取りしてくれるので・・と自分に都合のよい理由をくっつけて。
そしてピレリP1を履いたエグザンティアは驚きのフィーリングになった!
つづく
Posted at 2016/07/30 01:04:03 | |
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