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灸太郎くんのブログ一覧

2026年02月13日 イイね!

DUCATI SSの整備(番外編)6穴スプロケットアダプター

DUCATI SSの整備(番外編)6穴スプロケットアダプタードゥカティは、多くの車種で部品や取り付け寸法が共用化され、
修理や改造には非常に便利なのですが、いろいろと注意が必要です。
今回取り上げるのは、リヤホイールのスプロケットアダプターです。

6穴ハブダンパーのトルクピン差し込み部取り付け寸法は、
17インチ径ホイール採用の'89 900SSや851ストラーダ2型あたりからST4あたりまで共通で、
999以降は5穴スプロケットになるので互換性はありません。

ホイール装着の際の奥行き方向の幅も同じなのですが、スプロケットの装着位置が5mmほど違います。
下の写真、リング状のものは、スプロケットホルダーに外側から挿入され、スイングアームとの接触面となるテーパーカラー(テーパー側がスプロケット側、平らな面がスイングアーム側)。
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下の写真、センターのめっき仕上げカラーがホイールベアリング内輪と接して位置決めされるので、右のスプロケットは、左と比べて5mmほど内側に入ります。
タイヤと干渉しない限り、スプロケット(チェーンライン)はできるだけ内側にある方が、
出力軸ベアリングへの負荷が少なく、操縦性の面でも慣性モーメントが小さくなり有利です。
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【余談】
スプロケットホルダーに限らず、締め付け部分のボルト・ナットやワッシャー、ブッシュ等のスラスト面が汚れたまま組まれていると、規定トルクで締めたとしても本来の固定状態にはなりません。
汚れは拭き取り、錆はブラシ等で落とし、カエリが出たり面が荒れたりしていれば砥石で均すなど面出しをして組み付けると、確実に走行フィーリングは改善(復元)します。

ハブダンパーに差し込まれるトルクピン(=スプロケット取り付けスタッドボルト)も、
穴の内側とも真鍮ブラシで磨いて、薄くグリスを塗り、スムーズに着脱できるようにしておきます。

    ◆    ◆    ◆

スプロケットホルダーのオフセット量に伴い、
当然ながらドライブスプロケット(エンジン側)のオフセットも違いがあるので、注意が必要です。
(車種・年式により、出力軸のスプライン形状に違いがあります)

想像ですが、空冷2バルブ車両の場合、
4.5インチ幅(タイヤ幅160)    = 350、400、600、750㏄= オフセットが少ないもの
5.5インチ幅(タイヤ幅170~180)= 800、900、1000cc   = オフセットが多いもの
となっているように思います。

ちなみにドライブチェーンのサイズは、同じく空冷2バルブ車両の場合、
900㏄クラスまでは520サイズが使用されています。
(空冷1000㏄や水冷車両は525サイズ)

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中古部品は「900用」と書いておくと売りやすいのか、
400SS用の部品であっても900SS用として流通していることもあるので注意が必要です。

などともっともらしく書いているのですが、
実際のところ、SS800オーナーの友人M君から
「ドライブスプロケットのオフセットが違うようだ」と
問い合わせを受けるまで気が付かなかったのが実態でした(笑)

5mm程度の違いなので、重大な故障につながるほどの影響はなかろうと思いますが、
前後スプロケットのオフセットが違っていると、片側の歯の側面が摩耗して光っているかもしれません。

中古車の場合、ホイール周りは他車のものを流用している場合も十分あり得るので、
車体中心線となるクランクケース合わせ目や、ホイール中央の金型合わせ目やリブを基準にチェーンラインを点検しておくとよいと思います。

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【余談】
ちなみにドゥカティのリヤホイール取り付けに際し、
左右スイングアーム間の構成部品は、SS、Mとも共通。
(それぞれアルミ・スチールがあり、すべて内幅は同寸)

'89 900SS以前のベルリッキ製角パイプスイングアームも内幅は同じなので、
リヤディスクブレーキごと交換するかたちで、750F1モンジューイやラグナセカなどもボルトオンで純正17インチホイールを流用できます。
(チェーンライン=ドライブスプロケットのオフセット量は要確認です)

スイングアーム内側、ホイールの位置決めは右側(ブレーキ側)基準で、
車体左側から
①短いテーパー形状のカラー 
(一番上の写真に写っているもの。カラーはテーパー側をスプロケットホルダーに差し込む) 
②スプロケットホルダー 
③リヤホイール 
④キャリパーサポートの順で、非常に明快です。

ドゥカティの場合、リヤブレーキがタイヤ外幅よりも内側にセットされるので、
ブレーキキャリパーはブラケットから外しておいた方がホイール組み付けし易いと思います。
(特にマグネシウムホイール車)

※キャリパー中央の分割線とブレーキローターセンターが一致していることを確認します。
筆者のSSの場合、キャリパーとサポートの間にシムを入れて調整しています。
パッドの減り具合が左右で違っている場合はキャリパーピストン戻り不良かセンターが合っていないかのどちらかだと思います。

※キャリパーサポートがフローティングマウント(回転式)の場合は、アクスル分解の際は必ず可動部(アクスルカラー、トルクロッドピローボール)は全て清掃・グリスアップします。
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左右から入るカラー(ブッシュ)同士が突き当り(=ベアリング内輪を押す)、
わずかなクリアランスでキャリパーサポートが回転する構造。
回転といってもごくわずかな角度なのでベアリングは入らない。

組み付け時はトルクロッドを外し、アクスルを規定トルクで締めた状態で、ガタがなくスムーズにサポートが回転するか確認し、
動きが悪いようならカラー間の接触部に合うサイズのシムを入れるか、カラーを作り直します。
Posted at 2026/02/13 19:04:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記
2026年02月11日 イイね!

【追記あり】DUCATI SSの整備【番外編】マービック/アクロン 2ピースホイールは軽いのか?

【追記あり】DUCATI SSの整備【番外編】マービック/アクロン 2ピースホイールは軽いのか?少し前に、’92モデル 900SL純正2ピース ハイブリッドホイール(後輪のみ)を入手しました。

マービック製ハブ&スポーク(マグネシウム砂型鋳造)と、アクロン製アルミ圧延リムをボルト結合したもので、
17インチ径、5.5インチ幅、Φ17mm径アクスルは変更なく、
ブレーキローター(φ245mm径)やキャリパーサポート、スプロケットアダプターも標準品が使用可。

ハブダンパーはブレンボ製標準ホイール(アルミ金型鋳造(ダイカスト))と同寸になるよう、
ホイール本体とは別部品のハブダンパーホルダー(マグネシウム製)がボルト留めされています。

走行や整備において、リム部分はどうしても傷がつきやすいので、アルミリムは露出した地金が急速に酸化・腐食するリスクが少なく、心理的安心感が高いですね

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【重量実測比較】
いつものように、忖度なし(笑)の重量比較を行います。

測定条件は
●ヘルスメーター(100㎏スケール)使用、ホイール/タイヤを指で支えて立て、最大値で測定。
●純正ブレーキローターと中古タイヤを装着状態で測定。タイヤ銘柄/サイズ/残量を記載。
●スプロケットアダプターは装着せず。

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’92年 900SL純正 マービック/アクロン 2ピースホイール
+ダンロップスポーツマックスGPR200 (180/55ZR17) 8~9分山+純正ブレーキローター
=13.75kg

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②’89~’91年頃 900SS純正 ブレンボ 1ピースホイール
+ピレリドラゴンスーパーコルサ (180/55ZR17) 2~3分山+純正ブレーキローター
=13.25kg

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③’96年頃 M900純正 ブレンボ 1ピースホイール(900SSと同一品)
+ピレリエンジェルGT (170/60ZR17) 9分山+純正ブレーキローター
=15.0kg
 
***********************************

単純比較はできませんでしたが、傾向を読み取ることはできました。

●タイヤサイズ、残量の違いを考慮すると、
 マービック/アクロン2ピースと、標準ブレンボホイールの重量差は、1㎏前後と思われる。

●②と③は同じホイールだが、②はタイヤ1サイズアップにもかかわらず、①よりも大幅に軽い。
 同一サイズならば、レーシングタイヤはツーリング用よりも1.5~2kg程度軽いと思われる。

●②はタイヤ内圧が下がった状態での変形量(凹み方)がツーリング用と比べて非常に大きい。
 タイヤ構造自体が薄く軽く作られていて、形状維持には空気圧の影響が絶大と思われる。
 (ただしタイヤ自体がやや古いので、現行モデルとはマッチしないかもしれないので、あくまで参考としてください。

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【追記】
バイカーズステーション誌’94年9月号に、ホイール重量実測記事がありましたので転載します。
(ホイール単体で測定。後輪用はハブダンパー付きで測定)

●ドゥカティ 900SS純正品    =前輪:5.1kg 後輪:7.2kg

●マービック 900SL純正同等品=前輪:4.5kg 後輪:6.6kg (※鋳造部分塗色:赤)

●(参考)マービック 3スポーク =前輪:3.2kg 後輪(幅6.00インチ):4.9kg
 (※2代目形状、マグネシウム鋳造1ピース)

【追記ここまで】
***********************************

素材構成から想像できるように、900SL純正 マービック/アクロン 2ピースホイールは、
アフターマーケットのマグネシウム製スポーツホイールほどは軽くないようです。

筆者の経験上、アフターマーケットのスポーツホイールはハブダンパー容量が小さく(それゆえ小型化でき軽い)、へたりによって早期に回転方向のガタが出やすい上、
製造廃止となった場合にダンパーラバーを入手できなくなる可能性も高いのが難点といえるので、
非常に耐久力の高い標準ホイールと同じハブダンパーが採用されていることはアドバンテージと考えられます。

但し、マグネシウムホイールの場合、10年以上の長期使用は保証対象外で、
使用・保管状況によっては酸化・腐食・クラックなどの発生リスクも高い。
ハブダンパーラバーは、安全面からメーカーとしては長期供給いたしかねる、
すなわちダンパーラバーが入手できなくなったらホイールを交換してください、というのが本音かもしれない。

【ばね下質量と回転質量の軽量化】
サスペンションの作動性(路面追従性)や負荷を考える場合、タイヤ+ホイールの質量合計が小さい方が好ましい、ということになりますが、
加減速やコーナリング時の過渡特性といった車両の運動能力向上(動きを機敏にすること)を考えた場合、回転部分の外周、すなわちタイヤの質量低減による慣性を減らすことが効果的で、
逆に動きを穏やかにしたい、あるいは安定性を向上させたい場合は、質量の大きいタイヤで慣性を増やすことで味付けを変えることもできると思います。

重さだけがタイヤの選択理由ではありませんが、販売店に”はかり”を持参して、希望サイズの品を比べてみるのも一案でしょう。
タイヤメーカーには、カタログにおいて各銘柄サイズごとの平均実測値をぜひとも公開してほしいと思います。

但し、いくら軽いからとはいえ、グリップの温度依存性が高いレース前提のタイヤを日常的に使用することは、
特に冬場はリスクが大きいので、お勧めしたくありません。

Posted at 2026/02/12 00:13:14 | コメント(1) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記
2026年02月09日 イイね!

霜柱(しもばしら)

霜柱(しもばしら)このところ強烈に寒いですね。
先々週末から風邪をひいてしまい、寝ていたら今度は腰痛も併発(笑)

外でバイクいじりもできないので、「座学」に勤しんでおりました。
部品調査やら、情報収集やら、流用部品の組み付け研究やら、バルブタイミングの学習やら・・・

************************************


今朝、ゴミ出しのために一歩外へ出て縮みあがってしまいそうでしたが、
足元に久しぶりの感触。

タイトル写真、少し判りにくいかもしれませんが、霜柱が立っていました。
一体何年ぶりでしょう、踏んづけた際のザクザクした感触。

昨日の明け方に雪が降ったので、地表近くに水分を含んでいたのでしょうね。
***********************************

日頃は仕事場の前でバイクをいじっているのですが、土の上では何かと不都合も多く、
コンクリートで舗装することにしたのですが、このところのあまりの寒さ。。。

左官の親方曰く、「寒すぎてコンクリートが凍ってしまうので、2月下旬くらいまで待ちましょう」とのこと。

コンクリート舗装をしたら、波板で屋根を掛けて、バイク整備用リフトを導入したいと考えています。
少しずつ日の入りも遅くなり、花粉に悩まされる春が待ち遠しいこの頃です。

Posted at 2026/02/09 21:30:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日々雑感 | 日記
2026年01月30日 イイね!

入交昭一郎さんインタビュー ― ラジオ深夜便 ―

今日(1/30)の明け方、NHKラジオ深夜便4時台のインタビューで、
元ホンダ、二輪GPマシンやF1(第一期)などのエンジン設計者、
入交昭一郎さんがお話しをされていました。

現在は水素燃料エンジンの普及を目指しておられるとのことです。

学生時代、レーシングエンジン開発時代のエピソードなども語られていて、
それ以外にも筆者は初めて聞く話もありましたので、
ご興味のある向きにはお勧めです。

↓Webで1週間聞けるそうなので、リンク先を貼っておきます。

↓こちらはいきなり音が出るかもしれませんのでご注意を
プレーヤー | NHKラジオ らじる★らじる

同じ時間帯のインタビューでは、
中嶋悟さん(元F1ドライバー)や宮川秀之さん(元イタルデザイン共同経営者)が
出演されたことがあり、興味深く聞きました。

隔月で確か水曜日深夜には、イタリアから、
元スーパーCG記者の大矢アキオさんも通信員として出演されています。

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ラジオ深夜便、昔は「年寄りくさいなぁ」と敬遠していましたが、
ここ7~8年はほぼ毎晩、ラジオをつけっぱなしで床についております。

深夜2時台は海外、3時台は日本のポピュラー音楽のプログラムが中心ですが、
近年は60~80年代くらいのヘビーロックがかかることもあり、
少し前にはZEP以後(笑)のジミー ペイジの特集をやっていましたし、
数週前には頭脳警察「銃をとれ」がオンエアされたこともあってビックリしました。

特に水曜日深夜は担当アンカーがファンのようで、
ジミ ヘンドリクスやディープパープル、ジェフベックグループ、フリー/バッドカンパニーなども特集されたことがあり、楽しませてもらっております。

ブラックサバスやジューダスプリースト、R&Bバンド時代のホワイトスネイク、
果てはニルヴァーナやサウンドガーデン、ブラッククロウズはまだ特集されていない気がしますが、
あまり期待しないほうがいいかもしれませんね(笑)

Posted at 2026/01/30 21:38:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | 面白いサイトのご紹介 | 日記
2026年01月19日 イイね!

DUCATI SSの整備【101】スライドバルブ加工&点火プラグギャップ拡大

DUCATI SSの整備【101】スライドバルブ加工&点火プラグギャップ拡大キャブレターヒーター導入によって、霧化が促進されるのか、
パイロットスクリューを随分と絞る(締め込む)ことになったので、
その上の領域にも変化があるのではないかと考え、少しイタズラをしてみました。

■ジェットニードルのクリップ位置を一段上げてみました。
バッテリー/電装品ケースを傾けて、キャブレター上ぶたを外し、ジェットニードルを取り出します。
(整備性向上のため元々一体構造のエアボックスとは切り離し済み)
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従来は上から二段目にシムを入れてわずかに位置を上げた状態だったので、
今回は一番上としてみました(通常メーカー標準は中央値あたりに設定されている)。
スライドバルブが同じ開度ならば、空燃比はリーン方向になります。
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【試運転の結果】
調子が悪いというほどではないが、吹け上がりに今ひとつ覇気がない、というか、
奥歯に物が挟まったような「お前、もっと言いたいことがあるんだろう?」という印象(笑)
排気音にもドゥカティらしい歯切れのよさや豪快さが感じられず、乗っていて面白みゼロ。
→ 即刻クリップ位置を二段目+シム1枚に戻す。

経路が非常に細く、流量も少ないパイロット系の場合と違って、
流量が多いメインノズル系の場合はキャブレター加熱の影響は少ないのかもしれない。


■スライドバルブ(バキュームピストン)の通気孔拡大
吸入負圧によって作動するスライドバルブの動きを速くしてツキを良くしたいので、
スライドバルブの通気孔をΦ2.5mm×2個から、Φ3.0mm×2個へと拡大してみました。
作業はボール盤を使用し、ダイヤフラムは取り外した状態で加工。
(3つある穴の中央のものは、ジェットニードルを通すためのもの)
どうやら通気孔拡大は負圧式キャブ改造の王道らしい。
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【試運転】
始動時からツキが良くなったのがわかりました。
期待通り、走り出しから吹け上がりが軽いというか、スロットル操作に対するリニア感が違います。
開けやすく、速度の乗りもいい=速い!
その昔のMHRやF1の、デロルトPHMやPHFを思わせる印象で、自然な反応がとても心地よい。
特にスロットルOFFから開け直すあたりの反応がとても好ましい。

■点火プラグ電極ギャップ拡大
さらに欲が出て、今度は点火プラグ電極ギャップを1.0mmまで広げてみます
それまでも0.9mmまで広げて好印象を得ています(標準は0.6mm程度)。
写真は点火プラグギャップゲージ。安物だが使えそう。
なぜかピカピカのめっき仕上げで、読みづらいことこの上ない(笑)
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電極ギャップを広げると着火性は良くなるはずだが、放電のための要求電圧が高くなるため、
始動性が悪化したり、低速右左折時など失火してストール(=立ちごけ)する恐れもあり懸念していたが、エンジンが温まっているせいか簡単に始動。
ブリッピングでの吹け上がり(=無負荷時)は軽快で、ツキも悪くない。
慎重に走り出したが、発進加速時のトルク感は想像以上で、弊害は感じられない。

■さらに1.1mmまで電極ギャップ拡大
特に問題ないと判断し、燃料補給し、いつものテストコース途中でプラグチェック。
走りの印象も焼けも良好なので、興味本位の冒険で今度は電極ギャップを1.1mmに再度拡大
NGK出荷時に対して2倍近い(!)電極間距離。

普段の足のバモスホビオははじめから電極ギャップ1.1mmの点火プラグを使用しているが、
この場合プラグキャップと点火コイルが一体化した、電圧降下が少ないダイレクトイグニッション。
アース線を増強した程度のSS標準点火系で弊害なく着火できるとは考えにくいが、
再始動は容易。とりあえず近場の山間路へと足を延ばす。

しっかり油温が上がったころ、信号停止の際、たびたびストール発生。
これはいよいよ再拡大した電極ギャップが原因か?と思ったが、
とりあえず大雑把にパイロットスクリューを調整すると、予想に反してさらに絞り込んだところで安定。

電極ギャップを広げたことで、燃焼速度や火炎伝播が改善されたのか?
前回よりも長時間走らせているので、キャブレターの温度が上がって霧化が促進されるのだろうか?
もしくは加熱により燃料が気化して空燃比に影響があるのだろうか? いずれにせよ不思議だ。

ダメなら再度調整すればいいや、と、半信半疑で走り出すが、
意外にも調整前よりも発進時は軽快になっている印象。
急なスロットルOFFでアフターファイアの発生などもないので、そのまま国道バイパスへ入る。

流れに乗り、3・4速で負荷を掛けながら、6000rpmあたりまで引っ張ってみると至って快調。
吹け上がり方、トルクの出方がとても心地よい。

   ◆    ◆    ◆    ◆

例えると、以前親しんだ900MHRを思い起こすような音質・回転フィーリングで、
今回のSSの場合は回転が上がっても(4000rpm以上)振動が収束していかないのが大きな違い。
もっともMHRは前オーナー時代にフルオーバーホール、クランクやピストンの重量バランスを取ってあったので、こればかりはやむを得ないところだろう。


【再度パイロットスクリュー調整】
発進加速でチャレンジャー達の相手をするのも飽きてきたので(笑)
国道バイパスを離れ、ひとまず点火プラグを再チェックしてみると焼けは良好。
不思議なほど快調だが、適当に調整しただけのアイドリングの音が冴えない。
燃え方が不揃いなような排気音が気になる。

ひと気のない交差点の隅で、「本気」でパイロットスクリュー調整開始。
それぞれの気筒、少しずつ締めこんでいきアイドリングから開け始めでストールするポイントを探って、そこから1/4回転程度戻し、微調整で開け始めのツキがいい気筒間バランスを探る。
面白いことに段々と吸気音が大きくなり、排気音も悪くない

ドゥカティ特有の弾けるような吹け上がりの力強さが増していて、ツキの自然さと共に、
ますます記憶の中のMHRを思い起こさせる音やトルク感に加え、
吹け上がりが非常に鋭い設定だった750F1にはなかった「1速ごとの速度の伸びの良さを楽しむ時間」に気付いて嬉しくなってしまう。

吸入空気量と燃料吐出量はいずれも大幅に増やしているので、燃焼エネルギーは大きくなっているはずで、
比例して吸気・排気(標準マフラーZDM-04)の音量も大きくなっていると考えられる。


【帰宅後、再度点火プラグをチェック】
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ご覧のように焼けは二本とも良好。
キャブレター設定に悩み、アイシングにも気付かず暗中模索状態だった一年前には想像だに出来なかった状態。
ちなみに番手はNGK7番。碍子部分も外側電極もきれいに焼けている

自慢でなく、筆者はここ数年、SSやMを数台ずつ、および同形式のエンジンを複数入手しチェックしてみたが、こんな「フツーの国産車のような」焼け方は見たことがない。
ほとんどすべて、点火プラグは黒く湿ってくすぶり気味であった。
***********************************

加工したスライドバルブの通気孔はまだ拡大できそうな気がするが、
運転者の理解レベル都合もあり、とりあえず今回の成果に満足しているので、
続きは今後のお楽しみということにしておきたい。

それにしてもこのエンジン、入手時は各補器類等の不全で調子が出ていなかったこともあり、
「排気量由来のトルクを利して速度だけは乗るが、恐ろしくガサツで面白みのないエンジン」と、
MHR、750F1や友人のSS800ieと比べ情けない思いを抱いていたことがウソのような変貌ぶりで、
調整や工夫で一体どこまで改善できるのか、底なし天井知らずの伸び代の大きさには驚かされる。

現状、6000rpm以上で伸びが頭打ちのような印象があるが、スロットルの開け方の問題かもしれず、
そうでない場合、もしかするとスライドバルブ加工やメインジェット拡大、あるいはテーパー角違いのジェットニードルで改善できるのかもしれない。

筆者の場合、900ではほとんど使わない(まだ使えない)領域なので、それほど苦にはならないが、
せっかくのスムーズボア構造本来の「全開時の伸び」を発揮させてやりたい。

高価なレース用キャブレターを使わず(持っているが)、
日常的に使う領域を中心に、性能・フィーリングの向上の可能性を見極めてみたい。

Posted at 2026/01/20 02:48:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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「DUCATI SSの整備(番外編)スプロケットアダプター http://cvw.jp/b/1333960/48926566/
何シテル?   02/13 19:04
灸太郎くん(キュウタロクン)です。 職業・思想・信条・立場など違えど 共通の話題で交流できるのは良いですね。 記述は残ることを意識しています。 ...
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