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ユーノス用を含め、たいていのWEBER / SOLEX等キャブレター コンバージョンキット、
アクセルペダル~スロットル スピンドル間の作動経路は・・・
アクセルペダル→アクセルワイヤ→キャブ側(本体とは別の作動軸上の)プーリー(販売名 扇レバー)
→プッシュ/プルロッド→(キャブ本体)スロットルコントロールレバー
という作動経路を持ち、
キャブレター一基ごとに、プッシュ/プルロッド→コントロールレバーを作動させるタイプがほとんどのようです。
下の写真は、当方入手時のキャブレター周りの様子。
左端から伸びたアクセルワイヤが、ストラットタワーバーの陰にあるプーリーを引くと、
プーリーと同軸作動の青い一時側レバーがロッドを押し(2対)、
スロットル軸のレバー(二次側)を介して、スロットルを開きます。
当方が慣れ親しんだ二輪の場合、気筒毎のキャブレターを持つこともありますが、
各気筒が独立した形式(単気筒やV型・フラット二気筒)を除けば、
二基以上並列する場合、スロットル作動軸は連結されているのが一般的です。
(作動は連動させても、当然個別に最少開度(停止位置)を調整できます)
◇ ◇ ◇
【スロットル作動軸連結、想定されるメリット】
スロットル作動軸が連結されている場合、一旦キャブレター間の同調をとっておけば、
気温・気圧の変動などに応じてスロットルストップスクリューでアイドル調整をする場合など、
各キャブレターごとに個別のストップスクリュー調整をする必要がない
という大きなメリットがあります。
DCOEやデロルトDHLAを純正装着するアルファロメオやロータス、
国産のソレックスPHH 純正2連装車両においても、スロットル作動軸は連結され、
同調の狂いを少なくし、調整の手間を軽減する狙いがあるものと思われます。
【スロットル作動軸連結、想定されるデメリット】
プッシュ/プルロッドや作動レバーは一組で二基分のスプリング反力を受けるため、
ロッドエンド(ボールジョイントやピローボール)の消耗が早い可能性があります。
四気筒のうち、2番―3番シリンダー間のロッド/レバーが、
それぞれ一基ずつのキャブを作動させる程度なら問題ないと思われますが、
三基以上連結の場合のように、スピンドル端の一対のロッド/スロットルレバーで二基以上作動させる場合など、
リターンスプリングの反力を、連結された側含めた二基分以上受けることから、
レバー付け根部分のスピンドルの捩れ・嵌めあい部のヘタリを招きやすい可能性があるように思われます。
(当方調査では三連装を一本のロッドで作動させているのは、恐らく出荷時のトヨタ2000GTのみ)
この箇所は文章で表すと、非常に理解しづらく、
読んでくださる皆様、経験の無い場合ほとんど理解不能ではないかとお察しします。
◇ ◇ ◇
ブリッピングの際、ずらり並んだロッドが作動している様は、正に壮観ですが、
同調をとったとしても、アイドル調整のたびに調整し直す必要がある、ということは、
個別の調整を繰り返すうちに、同調が徐々にずれてくる可能性も高いと考えられるので、
元来同じ作業を繰り返すことが苦痛な性分ゆえ(笑)
アイドル調整・再同調の労力を減らすべく、ロッドは一本化し、
二基のスロットル作動軸を連結して使うことにしました。
◇ ◇ ◇
WEBERの場合、オプション部品も豊富で、
Web経由にて作動軸連結式レバーも容易に入手できます。
入手したレバーは、スピンドルに差し込む穴(長方形)がやや小さめだったので、
ヤスリで少し削って合わせましたが、装着時にガタがあると同調がとれなくなるため、
あえて穴を小さめにして出荷しているのかもしれません。
連結式レバーを装着したところです。
(青かった一次側レバーは、アルマイトを落としてアルミ地にしました)
写真上方、インマニ先端の青い舌のような部分は、
ご記憶の方も少ないと思いますが(笑)、
シリンダーヘッド側のインジェクターノズル噴射部分のくぼみを塞ぐ自作プレートです。
二基の間に見える、ばねが組み込まれたねじがある部分がそれです。
このねじを締めこむと、連結された側のスロットルが開く方向に位相します。
****************************************************
【組み付けてから気付いた問題点】
◆画像中央、黒く対になったロッドエンドが付いているのがプッシュ/プルロッドですが、
アクセルペダルを踏みこむと、ロッドは下方向に移動しまして、
同調調整スクリュー(黄色の丸部分)の頭に当たることが判明しました。。。
ちなみに全開時には、ロッドに押されるスロットル調整レバー(丸印のすぐ左側)は
ほぼ真下を向きます。
連結式レバー、キャブレター下側から作動させる前提の造りのようです。
◆二基連結した場合、マニホールドへの組み付けが非常にやりにくい。
当方の場合、支柱を取り付けるため作製した連結金具を仮組みし、
およその整列を確認して固定することで、比較的スムーズに組み付けることができました。
◆一つ上の写真でも、インマニ2-3気筒間の連結部材は削って逃げを作ってあったのですが、
あらためて検証してみると、レバー調整ねじを締めこんだ際、
向こう側に突き出す部分が干渉するので、インマニ側を再度大きめに削る必要があります。
◇ ◇ ◇
【思いついた対策】
A. 二本ロッド作動に戻す ・・・・・・ 万策尽きた際はやむを得ません。
B. 長いロッドを、同調調整スクリューを避ける形(くの字またはコの字型)に曲げて使う。
・・・・・・一番手軽に試せるが、見た目が悪い。作動に際し、しなってツキが遅れる恐れあり。
C. レバーを干渉しないところまで延長する(約1cm+α)
・・・・・・レバーへの穴あけと延長ピース作製が必要だが、最も確実な方法と思われる。
D. スロットルレバーのボールジョイントを取り外し、裏側(写真向かって左側)にピローボール(M5)を超低頭ボルトで取り付ける。その場合、向かって左側のキャブとのクリアランスは約1mm程度のはず。
E.. ボールジョイントの代わりに、同サイズのクレビスピンで連結する。
・・・・・・左右スペースをとらないのがメリット。
レバーに残る穴と、クレビスピンの連結ピンの径・スラストすき間の適合要確認。
場合によりシムやブッシュで要調整。
◇ ◇ ◇
手軽なB案を手始めに試してみたいところですが、長いロッドを試作する素材、
M5規格の寸切りボルト(ねじ部のみの長いボルト)が市内のホームセンターでは入手できず。。。
プロ向け資材を扱う大型店と、日用雑貨品中心の小規模店に二極化されつつあるようで、
当方の近くの店は、専ら後者ばかりなのが残念なところです。
やむなく(例によって)産業系通販サイトMで検索したところ、
M5寸切りボルト、M5正ねじ(メス)ピローボール、さらにはM5サイズのクレビスピンを見つけ、
全て合計しても1000円+α程度、即注文(入荷待ち)。
高額でない限り次善の策を試せるように、ひと通りの部品・資材を準備するようにしています。
(工作・工夫の可能性を広げるので、不良在庫に在らず!)
完成間近に見えて、ゴールデンウイークから泥縄的一進一退の足踏み状態が続いていますが、
これをクリアすればいよいよエンジン始動も間近と思います。
明日の部品到着が楽しみです♪
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