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灸太郎くんのブログ一覧

2025年10月20日 イイね!

DUCATI SSの整備【82】秋のメインテナンス更新(2)

DUCATI SSの整備【82】秋のメインテナンス更新(2)先日の整備の後も、今一つしっくりこないところがあり、
特にギヤチェンジの際のスロットルON/OFFやブリッピングのタイミングが今一つ納得できず、
目新しいことはしていませんが、気付いた点を対処してみました。
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●点火プラグ交換
プラグかぶりや、気筒間の焼けバラつきが解消されて調子が出てからは、同じ点火プラグ(サンドブラストで再生したもの)を数千キロは使っているので、新品に交換してみました。
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両気筒とも焼け具合はほぼ同じで、碍子部分や電極全体にグレー掛かった色合いで、だんだんと黒ずんできています。
ちなみに見えている面は比較的焼けている側。反対側はもう少し煤けています。
時間がとれたらもう少しキャブレターのいろいろな設定を煮詰めてみたいところです。

新品の電極ギャップは0.7mmとしました。NGKの出荷時のギャップは概ね0.6mm程度のようですが、ばらつきがあるようです。
【以下追記】
電極ギャップは広い方が放電エネルギーは大きくなるのですが、その分スパークのための要求電圧が高くなり、失火のリスクもあります。

今回の筆者の整備テーマはスロットル開度/エンジン回転数の低い領域のレスポンスで、
左折やUターンなどの微速=低発電量の高負荷時に失火・ストールを起こして立ちごけも嫌なので若干広めの0.7mmとしていますが、もう少し広めのギャップも試してみたい気持ちはあります。
【追記ここまで】

●スロットルケーブルの遊び調整
これは見落としていました。先日ケーブル注油の後、大雑把に張りを調整してそのままになっていました。
若干遊びが多めになっていたので、ハンドルを右いっぱいに切った時アイドリング回転が上がらないギリギリまで詰めます。
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以上の作業で、排気音が力強くなり、ややツキも改善されていますが、アイドリングがややラフになっています。スパークプラグが変わったせいだと思います。
もう一息、詰めてみます。


●パイロットスクリュー調整
※この後の記事で再調整をしました。あくまで過程として参考まで。
暖機したところで(油温80度くらい)、アイドル回転をできるだけ低くし、パイロットスクリューを現状から左右に1/8回転程度ずつゆっくり振ってみます。
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写真中央あたりのマイナスねじです。回転速度や安定感で力強くなるところを探り、
判りにくい時は調子が悪くなるまで左右双方向に回し、その中央位置を基準として、
スロットルグリップ開度1/16~1/8くらいのブリッピング時アイドリングから2500~3000rpmあたりまでいちばんツキのいい位置を探ります。
両気筒とも行いますが、あまり長時間アイドル状態を続けると油温が上がり過ぎてしまい、さらにはキャブレターも熱せられて燃料の気化が過剰になってしまう(=空燃比リッチになる)ので、
なるべく短時間(数分間)で済ませて、納得できなければ少し走らせ、油温が落ち着いてから改めて作業します。


タイミングが特に気になるのは、スロットル開度が小さく、操作にメリハリが少ない市街地走行時。
以前よりは瞬間的にギヤチェンジを行えます。
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続いて車体側。

●リヤショック調整
※これも後に再調整。あくまで過程です。
現在使っているSSie純正品(改)ですが、もっと曲がりやすく、とプリロードを掛けているうち、
沈み込みが少なくなって後ろの車高が上がり過ぎたようで、停止直前にフラフラしてしまいます。
乗っていて情けなく、傍目にみっともないので、スプリングのリングナット(=プリロード)を半回転ほど緩めてみました。

ストリート仕様の場合、リヤショックがストロークする感覚が重要で、
フラフラせずにゆっくりと停止でき、左折の際のバランスがとりやすい程度の足回り設定が適切でしょうね。

調子が出ない頃は、毎晩のようにいじっては試運転をしていましたが、このところは乗車頻度が以前ほどではないので勘が鈍ってしまうため、穏やかな設定にしておこうと思います。

今にして思えば、以前所有の750F1で使用していた、走りながらでもプリロードを増減できて、後ろの車高を変化させられた油圧リモートアジャスター付きリヤショックのありがたみが良く分かります。

操作系、エンジン、足回り、いずれも気持ちよく走らせられることが重要です。
Posted at 2025/10/21 19:16:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年10月13日 イイね!

オーディオいじり ― 小工夫で音質激変! ―

オーディオいじり ― 小工夫で音質激変! ―
世間様の興味を惹くような機材ではないのですが、意外なほどの変化があったので、記事にしてみます。

筆者の場合、オーディオマニアではなく、機材は「鳴ればいい」程度。
音質がいいに越したことはありませんが、限りある資金は音源(CD)に投資したい口でして(殆ど中古で購入)、
長年使った安価なミニコンポが故障したのを機に、中古の小型機材(ONKYO製)を数年前に数セット購入し、DIYでCD駆動ベルトと読み取りピックアップを交換して好調に使っております。
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【お客さんからのアドバイス】
仕事場では、別途入手したONKYO製のスピーカーをコンポ一式と組み合わせて、
一年ほど前から防犯カメラ設置用金具を使い、天井から吊るして使っているのですが、
先日来訪のお客さんが「あ、うちのと同じスピーカーだ!」ということからオーディオ話になり、

●聞き手(作業机)に向けて内向き・下向きに角度をつけた方が立体感が出る。
●スピーカー正面の「アミ」は外した方が音の切れがよくなる。
●スピーカーケーブル(純正品を使用)はとりあえず太いものに交換してはどうか。
●凝り性の人は、スピーカーのマウントもゴムブッシュなどで浮かしていた。

というようなアドバイスをいただいたので、早速できることから試してみました。

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とりあえずアミを取り外し、角度を調整してみると、確かに立体感が際立った印象。
これは面白い!ということで、他の項目も試してみることにしました。
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【スピーカーをフローティングマウント化】
スピーカーを天井に固定した際、とにかく落下してはいけないので、
〇下を人が通らない場所
〇天井の構造材がある部分にコンパネをビス留め
〇悩んだ挙句にスピーカー天面に穴を開けて金具をビス留め
として、
「スピーカー自体が共振しないよう」できるだけソリッドに固定していましたが、
低音が後ろ側にも響いてしまい、正面よりむしろ背面の方で強調されて聞こえる気がするのが不満でした。

お客さんの話では
「スピーカーを強固に固定してしまうと、筐体の振動が天井に伝わって逃げてしまう」
というようなことで、
内心は音(=振動)が収束して出なくなるのでは?と半信半疑でしたが、手持ちの取り付け金具がもう1セットあるので改造してみました。
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左が加工前の状態。右はフローティングマウントに改造。
金具の組み合わせ方を変え、間にシート嵩上げに使用したスポンジを挟み込みます。
締付ボルト穴を拡大し、ドゥカティのカウリングやスクリーン固定にも使用している「ウェルナット」という、フランジ付きゴムブッシュにナットが仕込まれたものをはめ込んでみました。

それなりに重いスピーカーを持ち上げた状態で、金具の穴を合わせて取り付けるのは困難そうなので、
あらかじめスピーカーに金具を組み付けた状態で、天井に固定するようにしましたが、狭いすき間のねじを締め付けるのは結構一苦労でした。
【追記】
迎え角(上下方向の角度)調整部分でフローティング化を試みたのですが、角度を規制するにはある程度ボルトを締め込む必要があり、完全にフローティング化とは至らなかったのが正直なところ。
挟み込むスポンジの穴の位置で調整機能を殺すように取り付ければ、さらに”ゆるい”フローティング化が可能なので、後日時間が取れたら試してみたい。【追記以上】
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早速試聴。明らかに音がクリアかつ厚みが増して、今まで聞き取れなかった細かな音まで聞こえます。同じ機材とは思えないほど!
いちばん不満だった低音は、不思議とスピーカー後ろ側では響かなくなって、前方から出るようになったようで、以前より中低音が力強くなったように聞こえます。

今まではソリッドに筐体を固定していたことで、スピーカー下のバスレフポート(低音用開口部)が機能できていなかったようです。
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ちなみに今回試聴に使用した音源は、次の6タイトル。
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特にクリームの聞こえ方の改善が顕著。ベースの音が生き生きと聞こえます。

ジューダスプリーストはベースとギターの迫力が増して、響きもよく好印象。

キャロル キングは元々音質は悪くないせいか、特に大きな変化はない印象。

レッドツェッペリンは全体に力強くなって、音の輪郭がクッキリした感じ。
特に「ローバー」「カシミール」は聴いていてグルーブ感が非常に心地いい。

レインボーは期待外れ。元々音質が劣悪なので、変化をいちばん期待したのだが…(笑)

ブラッククロウズも元々のスカスカ感とチープな音質は相変わらず。

全体としては音の切れが良く、クリアに聞こえるようになった印象。次の一手に進む。
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【スピーカーケーブル変更】
高価なオーディオ用ケーブルを買う前に、以前自宅用で試したことのあるLANケーブルのお古(差込ジャックの爪が折れてしまったもの)を加工・流用。
Webで調べてみると、オーディオ用として非常に優れた構造になっているということですが、やはり半信半疑で繋ぎ替えてみました。
外側被覆内で対角線に配置されている線同士を束ねると良いとかで、暖色系と寒色系をそれぞれ組にして、接続時に極性を間違えないよう暖色系には赤いスリーブを通して+側にしました。
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とりあえず右側のみ変更して試聴。明らかに右側がクッキリと聞こえ、音量も上がっている。
これも意外なほどの変化で、いそいそと左側も交換。

オーディオ愛好家からは叱られそうだが、廃材利用の都合上、左右違う種類のケーブル。
右のスピーカーに使用したものは内部が単芯。左に使用したものは内部が撚線。
とりあえず接続してみて、聞こえ方に違いがあれば好ましい方に合わせればいい。

いそいそと再試聴♪
クリームはますます改善、ライブの熱気が伝わってくる。カッコいい!

ジューダスプリーストは音の切れがよくなって、英国的暗さが、少し明るくなった気がする。

キャロル キングはピアノの響き方がかなり違う。弦の残響音というのだろうか、立体感(?)がある。

レッドツェッペリンは低音がクッキリして、リズム感が強調され、ファンク的グルーブ感が際立つ。

レインボーは残念ながら、音がクッキリした印象だが、全体の印象はあまり変わらず。
(後日聴き直してみたい)

ブラッククロウズはギターのディストーションの響きが心地良く、スカスカな印象が減っている。
重厚感はないが、ノリの良さが楽しい。

記したように左右で異なる線を使っているが、音質の違いは筆者には聴き取れない。
単芯のほうが電気抵抗値は少ないはずだが、端子接続との接触面積は撚線よりも少なそうなので、一長一短ではないだろうか?
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ということで気を良くして、さらにいろいろと試聴してみた。
あえてショボい音質のものを多めに(笑)
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パリスは意外なほど音の切れが良くなり、グルーブ感と”ZEP度数”がアップ(笑)

ザ フーは音質がしょぼい上、コーラスワークが嫌いなので(笑)ほとんど聞かないのだが、
驚くほど音の厚み(特にベース)が増してリズム感も良く、特にマイジェネレーションはカッコいい!! 宗旨替えするかも(笑)

ハンブルパイは立体感というか、音のメリハリが強くなった感じ。
メロディー(?)を弾きまくるベースが超強力になって、スティーブ マリオットのボーカルが前に出過ぎず、女性コーラスの存在感アップ。

頭脳警察のこのアルバム、ラフなライブ感は少ない(事実上パンタのソロアルバムらしい)が、
あらためてスタジオワークのアレンジ(by馬飼野康二)が曲ごとに効果的に聞こえる。
ボーカルがクッキリ聞こえ、独特の詩の面白さが強調された感じ。
ちなみに1曲目は365BB、911(カレラRS?)、ミウラ、高速機動隊パトカー、アバルトシムカ、Zといったクルマたちが登場する。4気筒バイクの集合管のようなイントロのエンジン音はたぶんミウラだと思う。

今回一連の試聴で一番驚いたのはザ ファーム。
筆者の持っているのはCD最初期のものらしく、とにかく音の切れが悪く地味な印象で、エコーがかかったドラムなど妙なアレンジでポールロジャースのボーカルが空回りしているように感じて苦々しく思っていたが…
今回聴き直してみたら、いかにも80年代的残響音があるサウンドに厚みと奥行きが感じられ、フレットレスベースの丸みのあるような響きも面白い。
曲も意外と親しみやすく、ZEPやBad co.末期よりも遥かにイイ!
しばらくは弊社のヘビーローテーションになりそうで、これまでの非礼を謝りたい気持ち(笑)

ボニー レイットは今回の中で唯一、リアルタイムで聴いた楽曲(1曲目)。
アルバム入手はずっと後年だが、元々音質が良く、声質が好きで楽曲の良さもあってお気に入り。
今回聴いてみるとビート感、リズム感が際立って、とにかくカッコいい!

90年代後半以降のものは、もともと高音質のようなので、今回はあえて試聴していません。
R&Bやブルース、ジャズ、歌謡曲もまだ試していません。
後日あらためて試して、面白い変化があればレポートしたいと思います。

●CD再生がスタートから約2分のところで毎回飛ぶようになってしまったので、ついでにピックアップを在庫の予備に交換。これは特に音質には影響ないと思われる。
オールインワンのミニコンポの場合、全て分解して最下段のCDプレーヤーにアクセスするまでが一苦労だが、各機材が個別の場合は部品交換が非常にラク。
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【総括】
具体的には音の輪郭がはっきりとして、特にエレキギターの歪んだ音やベース、ピアノが良く響くようになったようで、全体に音の印象が明るくなったように感じられる。

手持ちの部材と廃材利用ゆえ、出費は狭いところでビスを締めるためのフラット型小型板状ラチェットレンチ購入のみ。
同じ機材とは思えないほど。これほど印象が変わるとは思わなかった。
考えてみれば、今までいかにいい加減な状態で聴いていたか、というお粗末な話でもある。

筆者はもともと音楽に対しては、子供時代からラジオやテレビの歌謡番組に親しんでいた程度の関心しかなく、
音源を買ってまで聴いてみようと思ったのは20代後半で、確か’93年ごろ。
ここに挙げた音源は、ボニー レイット以外、全て後追いです。
(さすがにキャロル キングの楽曲くらいは聴いたことがあったが)

決算処理に向けて、快適にデスクワークを進めるための機材手入れのつもりだったが、
あまりの音質の変化(向上)に、上記以外にもあれこれ聞き比べてしまい、結局今日は仕事にならず。。。

※上記の印象は、あくまで以前の筆者保有機材構成との表現比較なので、CDアルバム評ではありません。ご参考まで。
Posted at 2025/10/14 09:01:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽 | 日記
2025年10月09日 イイね!

2025シンガポールGP 角田の苦戦

先日のシンガポールGP、いつものようにパソコンで観戦していた。

抜けないコースで、直線速度が伸びない傾向のレッドブル車両、予選順位(13番グリッド)からも角田の苦戦は想像できた。

アゼルバイジャンGP同様にセーフティカー出動の可能性とタイヤ劣化の少ない展開を織り込んだソフトタイヤスタートだったが、コース取りで割を食ったのか順位を落とし、ペースの遅いオコンに前を塞がれ、ピットインでアンダーカットを計るも、今度はコラピントに押さえ込まれてしまう。

コラピントのコースアウトでようやく前に出た後は、うっぷんを晴らすような好ペースでハジャーとの差を詰め、いざ勝負というタイミングで、タイトル争いの可能性が残るチームメイトのマックスが、ノリスからの2位攻防戦を繰り広げつつ後方に迫るという不運。

チームメイトに道を譲り、大きくタイムロスした角田に対し、逆にハジャーはここでペースを上げ、大きく差を広げることに成功。

結果として、タイヤ交換を遅らせ終盤ソフトタイヤで勝負を掛けたサインツがごぼう抜きの活躍を見せ、ハジャーまでをかわして最後列から10位入賞。
マックスはノリスの追撃を抑えて2位の座を確保、角田とは1周差という展開。
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ほとんど角田の走行シーンは映らなかった。ラップチャートだけが頼り。
勝者ラッセル(メルセデスGP)や、まさかの見せ場を作ったサインツも活躍ぶりは画面には映らず。

パドックやピットの有名人ゲスト(筆者にはさっぱりわからないが)や、ドライバーの美人ガールフレンド、スタンドの観客の様子は頻繁に映される中、
レース場面の映像は、並びかけるには至らないノリスとマックスの距離をとった攻防が殆ど。
アロンソやサインツのオーバーテイクの見せ場は殆ど逃してしまう実況映像は大顰蹙を買ったことは報道の通り。
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今回角田のレース展開、いちばん不可解だったのは、ソフトタイヤを履きながら初めの2周で大きく順位を落としてしまったこと。
キャリアを通して角田はスタート直後に順位を上げることが多く、アロンソのように4~5台抜いてくることも稀ではなかった。
路面状況は雨上がりだったらしいが、マックスのスタートを見ても、ソフトタイヤのアドバンテージは事実上なかったようで、却ってタイヤ交換のタイミングを狭めてしまった模様。

特に今シーズンはモナコGPの展開が象徴するように、抜けないコースではタイヤを温存しつつ順位を維持。
ペースを管理して後続前車との差を広げて空間を作り、先行するチームメイトがタイヤ交換しても順位を下げないようなチームプレイで上位を狙うような戦術が見られるようになった。
結果としてセーフティカー出動もなく、フタをされた後方車両はなす術なし、というつまらないレース展開。
事故が多いアゼルバイジャンでもレッドブルはソフトタイヤスタートを選択したが、結果はセーフティカーが出ない展開で大きなロスはなかったものの、今回のシンガポールGPはモナコ同様のレース展開となってしまった。

角田にとって救いとなりそうだったのが、タイヤ交換を引き延ばしてペースの上がらないローソンが後続を押さえ込んでいたことで、うまくいけばベアマンあたりの前に出てポイント圏内か、との期待もあったが、チームメイトの選手権争いの可能性のため万事休す。。。
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周遅れとなったことを非難するような意見もあったが、結局は抜けないコースで遅い先行車の累積によるもので、角田のレースペースが原因だったとは言えないだろう。
但し遅いオコンやコラピント、手負いのマシンを駆るハジャーを抜けなかったことは事実。

角田の場合、頻度はローソンほどではないが、並走バトルになると絡んでしまい、健闘を棒に振ってしまうことも少なくないように思う。マルコ博士が懸念するのはその点の成長度合いもあるのではないだろうか。
【追記】
予選で上位に入れず、DRSを使っても前車を抜けない場合、サイドbyサイドに持ち込んで優位なラインを取って前に出るドライビングを身につけないと、上位定着は難しいようにも思える。
今シーズンは予選でわずかなタイム差がグリッド順を大きく左右することが多く、結果後方グリッドからのスタートで、直線スピードが足らずに前に出るのが困難なことが、角田には逆風になっているようだ。

例えばサインツの場合は今シーズンは不運が続いたが、二線級のマシンでも結果としてポイント圏内に進出してゴールする展開が多く、今回はチームプレイの助けもあったが、終盤にソフトタイヤを生かしたオーバーテイクを重ねて、最後列近くから10位入賞を果たしている。【追記ここまで】
アロンソや(以前の)ルイス、マックスが見せるマシン以上の走りとまではいかなくとも、コンスタントに可能性の8~9割方を達成するようなレース運びのうまさがあり、チームから高く評価される所以であろう。

角田本人にも、ファンにとっても厳しい状況が続いているが、改善を信じ、諦めずに進んでいくしかない。
どのチームも全車の走行データは分析しているので、表面的な順位だけに囚われずにドライバー評価をしていることは間違いのないところ。
本人が言うように、改善を積み重ねて、願わくば期待するような好結果をもたらしてほしいものだ。
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【余談】
苦戦が続いている角田に限らず、いろいろなコメントを通してみると、特にラルフ(シューマッハー)やジャック(ビルヌーブ)のコメントは場当たり的で、内容が乏しいように思う。

ラルフは噂レベルの裏付けのない情報が元ネタで、煽り立てているだけ。
我々外野と殆ど同レベル(笑)

ジャックの場合は、例えばチームメイトだったヒルとは違い「速いマシンをあてがわれた時だけ上位を走れた」戦績は、尻すぼみのキャリアが証明するところ。
彼が批判を繰り広げる、制御困難なマシンで苦しむドライバーに対し「どの口が言うか」というレベルなことは衆目が一致するところで、要するに二人とも単なる雑音(笑)気にする必要なし。

意外なのがモントーヤの見解で、現役時代は荒法師的なイメージがあったが、
実際には(現役時代から思慮に欠ける印象の)前二者よりも深く広く物事を捉えているようだ。
レース後の放送での解説も説得力があり、表情も高い知性を感じさせる。
大胆不敵に見えた行動も、実際には(当然だが)考えあってのものであったことが想像できる。

レースに限らず、物事は相手がいる場合、評価は相対的になるもので、それゆえ面白いのも事実。
得をすることもあれば損をすることもあるのは、我々一般社会の生活においても同じで
割を食うことがあってもあきらめずに食い下がる根性が最後はものを言うのかもしれない。


Posted at 2025/10/10 00:20:36 | コメント(1) | トラックバック(0) | モーターレーシング | 日記
2025年10月09日 イイね!

乗って良し。聴いて良し。いじって良し。見て良し。

乗って良し。聴いて良し。いじって良し。見て良し。アフター5(死語?)や週末の友として、長く付き合える存在。

シンプルな構造なので、可能な範囲で部品脱着などしてみてください。
走りの面白さだけでなく、各部の造形や造りの良さ、大胆な割り切り方にもイタリアならではの独創性や美意識、高みを目指す心意気が、きっと感じられると思いますよ!
Posted at 2025/10/09 21:18:09 | コメント(0) | クルマレビュー
2025年10月09日 イイね!

DUCATI SSの整備【81】秋のメインテナンス更新

DUCATI SSの整備【81】秋のメインテナンス更新SSが手元にやってきて約1年。エンジン本体を除きほぼ一通り手を入れてきました。
全く同じ状態で二度は乗らないほど、いつもどこかをいじっていますが
そろそろ整備の更新期間に差し掛かった箇所もあるようです。

基本整備の手入れがしやすいのは、空冷・キャブレター時代のドゥカティの大いなる美点(特権)です。



ドゥカティに限らず、ストレスのない走りは、車両のコンディションと密接に関連しています。
基本を押さえた、ご自身の使用環境やライディングに合わせた整備・調整で、走らせる楽しみは倍増すること請け合いです。
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涼しくなったので、何はさておきタイヤの空気圧はチェックする必要があります。
フロントフォークの内圧も、伸び切り時に大気圧に復元しておきたいところ。
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【スロットルグリップ・ケーブルの点検・給油】
スロットル開け始め、操作の意思と実際のタイミングのズレを感じたので、作動抵抗による重さを疑い、グリップ側を分解して点検しました。
自己所有の車両の場合、急に発生する異変と違い、徐々に劣化していく状況は気付きにくく、
友人と乗り比べなど行って気付くことも多いです。

●スロットルグリップ~ハンドルバー間の状態確認
今回確認したところ、汚れ・錆びは全くなし。動きもスムーズ。
筆者はスロットルグリップ~ハンドルバー間には油脂の潤滑はしません。

油脂分の劣化や埃の付着を嫌うのと、グリップ内の樹脂製スリーブは元来滑りが良いためで、
スロットルグリップホルダー内の摺動部のみテフロン系粉末のスプレーを吹き付けています。
潤滑しない代わりに、スロットルホルダーの内部、ハンドルバー外周、スロットルグリップ(スリーブ)内側の金型合わせ目や抜きテーパー等は削って均し、
軽くスムーズに作動するよう、可能な限り滑らかに研磨してあります。
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怪しい部分を探し、削っては組み合わせて作動確認を繰り返す、かなり根気を要する作業ですが、滑らかなスロットル作動は運転時に必ず報われます。
特にスロットルスリーブの成型時のバリや角の突起をやすりで削った箇所が「ささくれ」になると、摺動部の場合ホルダー内部で引っ掛かったり動きが悪くなったりするので注意します。

グリップホルダー組み付けの際、嵌め合いにもボルト穴にもわずかなガタツキがあるので、作動を確認しながら、動きの良い位置で合わせボルトを締め付けます。

スロットルグリップ内径とハンドルバー外径のクリアランスが大きい場合は、薄いテフロンシートをバーに巻いてやると、ガタツキと摩擦を同時に少なくできます。
但しバーエンド側にテフロンシートが”逃げ出さないよう”配慮は必要。

荷重が掛かりやすいクリップオンバーの場合、使用に伴いグリップラバーが伸びてしまい、スロットルホルダー側面やバーエンドに接触して動きを悪くしていることがあるので、時折確認が必要です(特にヤマハ純正TZグリップは柔らかく伸びやすいので要注意)。

●ケーブルに注油(EPL潤滑剤スプレー)
これは思った以上に効果がありました。前回のケーブルへの注油は、去る年末年始あたりだったと思うので、ちょうど手入れの時期になっていた様です。
筆者の場合、頻繁に手を入れている部分ですが、実際に注油するまで気づきませんでした。

【余談】
ミクニBDSTの場合バタフライバルブを開閉するのみで、スライドバルブのような負圧での張り付きは発生しないはずなのですが、何故か戻し側のケーブルも付属する「強制開閉式」になっています。(この場合、誰もデスモドロミックとは呼ばない(笑))

さらには過剰なほど強力なリターンスプリングが備わっているので、組み付けが非常に面倒な戻し側ケーブルは排除したいのですが、スロットルグリップ側には全閉位置を規制するストッパーがないので、ホルダーごと他車のものを流用する必要があります。
とりあえずリターン側ケーブルは遊びを大きくしてできるだけ抵抗にならないようにしています。

尚、筆者の場合、下の写真のようにスロットルケーブル取り回しの邪魔になる充電レギュレータを車体左側に移設して、ケーブルの曲がりをできるだけ自然に緩やかにして、抵抗なく作動できるようにしています。(段ボールはアイシング対策で試行したもの。為念)
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全閉からケーブルの張りを感じとって開け始める動作ができ、
どの開度からも力を緩めればリターンスプリングの力だけで即閉じることが原則です。
意識して右手を操作しないとスロットルが戻らないのは乗っていて不快、且つ安全上問題です。

キャブレター・ケーブル・グリップのいずれが抵抗になっているのかを切り分けて、原因に対処しますが、特に古い車両や改変されている場合、往々にして複合要因だったりします。

ケーブルやハーネス取り回しに際しては、基本的にはメーカー指定の状態を踏襲するのが望ましく、資料やオリジナル状態の車両を確認することが早道です。

アルミ材の大面積ツインスパーフレームとは違い、鋼管フレームのケーブル取り回しはいろいろな経路が可能に思われますが、長さや角度、経路には自ずと制約があります。
操舵時にケーブルが引っ張られたり、アンダーブラケットとフレームに挟まれたりしないよう、配慮と検証が必要です。

取り回し変更は長さに余裕があることが前提で、筆者の場合、試行(&思考)を重ねて数時間を要することもしばしばです。
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【エンジンオイル補給】
先日レポートしたように、外部オイルラインフィッティングの漏れを対処したばかりですが、
つい先日、ガレージから引き出しながらコンクリート床を見ると、エンジン真下にオイル溜まりといえそうなシミができていてビックリ。
幸いタイヤには付着していないようでした。

どうやら前回走行後の保管中(1週間程度?)にオイルフィルター座パッキン部から漏れたようで、油圧の高い部位において、シールの弱かったところから順に漏れたのかもしれません。
とりあえずフィルターを少し増し締めして漏れは止まりましたが、要経過観察です。
使用中の現行メーカー指定オイル、シェルアドバンスウルトラの浸透性・流動性の高さゆえかもしれません(言い訳がましいが)。
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上の写真、車両直立状態でオイルレベル窓下限ギリギリ見えるかどうかというところまで減っていたので、下限よりやや上くらいまで補充しました。
(以前はオイルラインやセルモーター配線、クランクケースが油汚れに付着したブレーキダストで黒ずんでいたのが、スッキリと乾燥しているのがわかるでしょうか)

個体差はあると思いますが、900MHR、750F1と乗り継いできた中で、いずれも走行によるオイル消費は少なかったので、交換時以外にオイル補充をするのは歴代保有ドゥカティで初めてです。
今回のSSは、積算距離も、筆者自身の走行頻度も歴代保有中一番高いので、経過観察中。

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【キャブレーション見直し】
K&Nエアフィルターエレメント/大幅に切開したエアボックス/静電気除去実験に合わせ、
具体的意図をもってジェットやニードル、スライドバルブスプリングを変更しています。
オリジナルよりも力強さは向上し、スロットルへの反応はどこまでも忠実、3000rpm未満でも平地巡航可能になっていますが、
吹け上がりが重い気がして、本来のドゥカティらしい軽快さ、伸びやかさに欠けている体感でした。

とりあえず、よく使用する領域(開度・負荷・エンジン回転)に広く影響しそうなジェットニードルのクリップ位置を一段上げ、燃料吐出を減らす方向にしてみました。
先日のサイレンサー除電ナット除去と合わせた効果か、吹け上がりが軽く(体感的には速く)なり、負荷が掛かった際の振動が減少し、軽快感が戻ってきました。

代償として、スロットルON/OFF時にスナッチ(いわゆるドンツキ)が起きるようになったので、ひとまずパイロットスクリュー開度を増すことで対処。

筆者はスロットルOFFの後の開け始めの自然即応な反応を一番重要視していて、
もう少しニードルクリップ位置・パイロット系など、調整・追求してみたいと思います。
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調子が良ければ細部まで手を入れる必要性は必ずしも無いのですが、
筆者の場合「余計なノイズなしに、走らせることに集中して楽しみたい」がゆえ、
気が付いた点を対処しています。

もちろん、「自らの意思・発想で」工夫をすること自体が楽しみで、
それを検証するために走らせることもまた楽しみなのですが、
気になることがあると集中できなくなる性分で、
さらに具合が悪いことに「こうするとどうなるだろう?」などと設定変更を思いついてしまうと、
何とかして試さずにいられなくなるので、最終着地点は無いのかもしれません。


涼しくなってきたので、アイシング再発防止策もそろそろ実施したいところです。
いくつかアイデアは温めていますが、お知恵があればアドバイスをいただけると幸いです。

Posted at 2025/10/09 13:54:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記

プロフィール

「昨年のサンパウロ(ブラジル)GPでは予選3位の角田。進化は順位だけでは測れないが、そろそろ上位進出しても不思議はない気がする。努力が報われてほしい。」
何シテル?   11/07 22:09
灸太郎くん(キュウタロクン)です。 職業・思想・信条・立場など違えど 共通の話題で交流できるのは良いですね。 記述は残ることを意識しています。 ...
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