XZ400 ブレーキライン他 各部仕上げ
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
「売りたし」告知も引き合いがなく(気長にお待ちしています)、
1年強の長きにわたり預かって、整備に勤しんだXZをオーナーに返却することになり、最終仕上げを行いました。
昨日フィッティング交換を行ったブレーキラインですが、取り回しを再度変更しました。
ライトケース背面のワイヤーガイドのような金具の内側を通していたのを、外側に変更。フィッティングの向きも再調整し、各部に干渉しないようにしています。
アッパーブラケット組み付けボルトにもアクセスできる角度で組んであります。
配管分解が必要なので躊躇いもありましたが、思い残すことがないよう最善を尽くします。
2
上の写真に関連して、スロットルワイヤも取り回しを再度変更。
車体側に入る辺りでラジエーターキャップ周辺が邪魔をしているので、全体の角度と曲がりのゆるさを追求し、たかがワイヤを通すだけですが、試行錯誤で結構時間が掛かります。
操舵時も挟まれたり引っ張られたりすることがないよう注意が必要です。
ワイヤは取り外したついでに給油。
今回は半端な余り物の数年経過エンジンオイル(10W-30)を使いましたが、低粘度の使用済みオイルでも問題ないと思います。
写真はスロットルホルダー内側。抵抗なく作動するよう、ワイヤ巻取り部と接する部分(軸受の役目)やハンドルバー外周は研磨してあります。
3
ステアリングヘッドのベアリングも再度調整。アッパーブラケットの割り締め部ボルトと、ステムボルト(ナット)は緩めてから行います。
ガタが出ないギリギリを狙っていて、ギャップを越える際など若干音が出ていたので、わずかに締めこみ、上側のロックナットも今までよりも強めに締めてみました。
工具を掛けるスロットの幅の1/2くらい増し締めしただけで大変化があり、直進時(舵角0付近)の据わりは良くなった気がしますが、舵角の入りが明らかに遅くなり好みではありません。
スロット幅の1/3程度の増し締め量としたところ、違和感はなく、落ち着きはやや増したので良しとします。
※締付の際はステムボルト(又はナット)(=アッパーブラケット上下方向位置決め)→アッパーブラケット割り締めボルトの順に締めます。
※ナットの下の防水ワッシャは締める際に動いてしまうので、フレーム本体に目印をつけてナットを動かす際の基準にします。
※上側2本ずつだけ取り付けていたアッパーブラケット/ハンドルマウントの締付ボルトは、紛失防止のため下側も取り付けておきました。
4
先日ひび割れた燃料ホースを用品メーカーの汎用品(内径6mm)に交換しましたが、柔軟性が低くホース内側に折れ線がついてしまい、タップ差し込み部も抜けやすそうだったので、やはり用品店で調達の燃料ホース用のエルボー(90度曲げのジョイント)を使いました。
高価な純正燃料ホースのほうが小さい半径の曲げにも対応しやすく、品質は値段相応のようです。
5
大きめのギャップを踏み越える際「ドスン」と衝撃があるので、抜け気味のリヤショックの減衰力調整ダイヤルを最強の「4」にしてみました。
減衰力を高めて伸び側の動きが制御され(遅くなる)れば、動的車高が実質的に低くなる筈なので、縮み側ストロークを多くとれる可能性にも希望を込め、スプリングセット荷重を最強の一つ手前の4段目に締めこんでみました。
いつものテストコースで試したところ、乗り心地(衝撃吸収)はかなり改善され、ツーリング用(巡航メイン)としては適しているように思います。
コーナー入口での動きも機敏さが減って穏やかなものになりました(リーン開始のタイミングはやや取りづらい気がするが)。
6
IGNキー(メインスイッチ)一体式のステアリングロックですが、ロックが掛かるときと掛からないときがあり(ピンが出ない)、車検の際も少々慌てました。
キーシリンダの動きは問題なく、固着はなさそうで、ひとまず潤滑して様子を見ますが、やはりロックできる時とできない時があるのに変わりがありません。
真鍮製のキーはあっさり曲がったり折れたりすることがあるので、注意深くあれこれ試していたところ…
7
頭をひねりながら苦節十数分(笑)偶然使い方が判明!
思えば筆者は今まで、IGNキー一体型ステアリングロックという「近代的都会型(?)」二輪を所有したことがなく、キーシリンダを「押し込んだまま左に回す」と思いこんでいたのは間違いで、「一旦押し込んだ後、平らに戻してから左に回す」ことで難なく作動しました。
IGNキーシリンダと連動してピンが出て、ステアリングヘッドパイプ外側のパッチに引っ掛かりロックされる仕組みです。
但し、なぜ一度押し込むとピンが作動するようになるのか?は不明です。
取扱説明書には記載があるはずですが、出先でいざという時使えないと防犯装置の意味がないので、何らかの表示が欲しいところです。
(心の声=判るように書いておけよ、バカヤロー!)(笑)
8
バッテリーを補水・補充電。各部の化粧カバーやフェアリングを取り付け、気付いた錆や塗装の剥げをタッチアップして、XZの整備はひとまず終了です。
確認の試運転に出たいところですが、天気は雨予報の曇天(辛うじて降っていない状態)で非常に寒く、明日出発前、路面が乾くのを待って行います。
(いざという時に何かが起こるのはよくある話(笑))
陸送は軽トラックに積んで、別の友人同行の予定(別の車両を持ち帰る見通し)ですが、暖かな好天なら自走で行きたいところです。
これをもって、オーナーへの作業報告としてのXZ400整備日誌は一応終了の見込みです。
皆さんにも何らかの参考になれば幸いです。
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