
今日は、個々最近、車好きの話題になっている(?)
マーチスーパーターボ以来のツインチャージャー車
VWゴルフ 「TSI ツインチャージャー」 に興味があったので、試乗しに行ってきました。
VW営業マンの態度は非常によくありませんでしたが、まあそれは置いておいて、インプレッションを。
ミッションは、DSGです。私、DSG初体験ですので、これも興味あるところです。
○外観 (★★★☆☆ 3点)
外観はこれと言って特徴もなく、当然ゴルフです。可も無く、不可もなく。
○インテリア(★★☆☆☆ 2点)
我がレガシィと比べて高級という感じは正直しませんでしたね。307万円の車という割には、実用一辺倒で、面白みもなく、材質もプラチック感が高く、酷評させてもらえば、ヴィッツよりやや高級か?という程度。
ほぼ同価格のレガシィの方が高級感はあると思う。
○インプレッション(点数は、最後に。)
さて、営業マンに一通りのレクチャーを受けて、路上に繰り出す。
もう一度スペックをおさらい。
1.4L(ツインチャージャー)170ps、24.5kgm 1410kg
1.4Lという排気量だけを見れば、それこそヴィッツ等のコンパクトクラスな訳だが、出だしから力強い。もう少し大きな,2L~2.2L程度クラスのNAに乗っているような感じがする。スーパーチャージャーは初体験だが、低回転域から効いてくるというのは本当のようである。
前方が空いたので、ちょっと踏み込んでみる。
ググググッと車が前に出る。レガシィに乗っている当方であるから、驚くほどの加速Gとは思わないが、1.4Lの車に乗っているとは到底思えない加速である。
スーパーチャージャーとターボの切り替えも気づくことはない。
そのまま 6,000rpm ぬふわkmまで踏んでみる。
確かに、すっと加速する。
後部座席で営業マンが自慢気に、
「力強い加速でしょ。これ以上の速度域は国産車とは明らかに違うと思います。この車は、ドイツなら、220kmでの巡航も可能です。」
と言う。
が、ステアリングを握る私は疑問を禁じえない。
評価軸がレガシィ2.0GTにある私にとっては、ステアリングインフォメーションは希薄で、しかも据わりもいまひとつ。安心して踏み込めるとは言い難いと感じた。
しかし、運転していて、これほど、まったく気持ちが高揚しないのはなぜだ???決して遅い車ではないのに。。。
私はあらためて、走りながら全体を観察した。
原因はすぐにわかった。
それは、「回せば回すほど色気のないエンジンである。」
確かにパワーは出る。トルクもある。力強い加速もする。
だが、エンジン音がまったくもって色気なし。
「ゴーゴーゴロゴロ」言いやがる。防音対策が当然のように施されているため、その絶対的な音量は決して大きなものではないのだが、耳障り、かつ、スポーティーさをスポイルする音で、まったくもって幻滅である。しかも、回すほどに無粋な振動が伝わってくる。
4気筒としては、スムースな水平対抗4気筒を愛用する私には、ガサツなエンジンとしか評価できず。
直線ばかり走っていてもいかんと思い、やや路面が荒れ、かつ少々カーブのあるルートをチョイスする。
荒れた路面を走っていると、後部座席から再び営業マンが
「こういう荒れた路面では、ボディー剛性がハッキリと現れると思います。国産車では、こうはいかない。いかがですか。」
だとさ。
剛性感が低いとは言わないが、レガシィより上でもない。
もはや、この程度は、確保していて当然のレベルでは??と思う。
コーナー、交差点等をやや速めの速度で入ってみる。
腰砕けするような無粋なマナーは当然なかったが、これとて、とりたてて特筆すべきこともなし。我がレガシィを超えることはない。
(BMW3シリーズ E90を試乗した時は、「FRなのに、この4輪の接地感はなんだ???」と驚いたものだが。)
ということで、
○走行性能評価 (★★☆☆☆ 2点)
と厳しくさせていただきました。
燃費も、10.15モード 14.0km/L となっていますが、ドライブコンピュータ上では、 8.2km/L となっていましたから、やはり過給機付の宿命というか、回せばそれなりの燃費ということでしょう。1.4Lの利点は、毎年の自動車税が 34,500円で済むというだけかもしれませんね。
悪いことばかり書いていても、悪いですから、良い点も書いておきましょう。
DSGは、なかなかよいシステムですね。
シフトはスムースでショックも少ないですし、シフトタイムが短いため、こちらの意図した時に、意図したパワーをすぐに出してくれる。
全開加速時もトルコン式ATに比べて、スリップ感がない。
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例:交差点に低速で進入した後、鋭く加速したい。と思いアクセルを踏み込んだような場合。
旧来のトルコン式ATだと、ワンタイム置いて、キックダウンが行われ、待ちがあった後に加速を始めるところが、DSGだと瞬時に加速する。)
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このDSGというシステムはなかなか優秀である。(が、これが面白いかどうか?はまた別の話。)← 結局、褒めてないかも^^;
○総合評価 (★★☆☆☆ 2点)
結果を一言で言えば、私にとっては、魅力のない車であった。という他無い。
何が悪いと言うことはない。
そつなく出来ていると思う。機械として優秀な車をチョイスしたいという人にとっては、(★★★★☆ 4点) となるかもしれない。
恐らく 『理詰めで作られた車』 ではないかと感じる。
だがしかし、違うだろうよ。と思う。
なんというのかな。『学者が作った車』と言えば 感覚的に理解いただけるだろうか。
「馬力・トルク出しました。ミッションも最高の物です。音は防音しっかりしてあります。空力も CD値0.32です。数値上いいものになってます。」
という感じだろうか。
しかしそうじゃないだろう。と重ねて言おう。
「味わい」とでもいうべきものがそこに介在しないのだ。まさに無味無臭とでも言おうか。
過去の日本車がそう言われていたような気がするが、VW社が、某T社を研究しつくした結果、逆に無味無臭の世界に引きずり込まれてしまったのか??
逆に日本車は、昔言われた、欧州車との違い(スバルで言う「官能性能」)を研究し、逆に「味わい」を得たのか??
今回の試乗において、BG時代に比べ、大衆化が進み、味が薄くなったと言われる我がBPレガシィであるが、ゴルフと比べると、むしろ、濃い味わいを有していることがわかった。
もはやスバルにとって、VWは、恐るるに足らずである。と言ってしまってもいいだろう。(VWファンの方には反論をいただくかもしれないが。)
GOLFを検討する方、一度騙されたと思って、スバルの店でレガシィに乗ってみてください。きっと何かを感じていただけるでしょう。まあ、スバルバカの言葉ですから、割り引いて聞いていただいて結構ですから^^;
ただ、残念(?)なことに、客層は、VWとスバルが違うことも肌で感じた。
VWに来ている層の方が富裕層であると感じた。きっとこの人たちはスバルには来ないんだろうなぁ~と。
車自体としては、もはやVWに引けをとる事のない、むしろ格安であの味わいとでも言うべき スバルの車の良さをこの層に知らしめるため、スバルには一層がんばって欲しいものである。まだしばらく時間がかかりそうであるが。
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