
やはり長距離を乗ってこそ,車の実力がわかるというものだ。
2日間で, 1,693kmを走破して再度BPを評価してみようと思う。(満点は5点)
○エンジン「4.5」
ツインターボからシングルターボに変更され,最大トルクの発生回転数が下げられた(BG5A 5,000rpm → BP5A 2,400rpm)効果は大きい。
120kmで巡行している時の,BG5Aの場合はエンジン回転数は, 3,500rpmである。(BP5Aは,120km 3,000rpm)
そこから加速しようとした場合, 4,000rpmに存在する ツインターボ切替えによる「トルクの谷間」を超えなければならない。つまり,一瞬加速が鈍る瞬間がある。
その谷間無く,巡行しようとするならば,一度,ドーンと回して,ツインターボ領域に入れて,その後,回転数を3,000rpm以下に落とさないようにし,ツインターボ状態をキープする。という『コツ』が必要になる。
しかし,BP5Aは,シングルターボであるので,その「コツ」が要らない上に,もちろん「トルクの谷間」もない。しかも,100km 2,500rpm以上回していれば,フラットなトルク特性により,どの回転域でもほぼ 35kgのトルクを発生しているので,必要な時に必要なだけ加速が得られる。
これはロングツーリングに有利だ。
満点で無いのは,「味」としてはツインターボの方が面白かったからである。
○燃費「4」(高速燃費に関しては「5」)
一般的にハイパワーとトレードオフの関係にあるのが「燃費」であるが,新型においては決してそうではない。
『街乗り 8km/L~9km/L』
というのは,決して凄い数値ではないが,2Lという排気量を考えれば,それほど悪い数字でもない。(マークⅡ2L NA,ウイッシュあたりでも実用燃費はこのあたりではないだろうか?)
『高速11km/L~12km/L』
これも,数値だけを見れば,そんなに驚くべき数値ではないのかもしれないが,この燃費を下記の巡航速度で実現していると言えば,その凄さが分かってもらえるのではないだろうか。
120km/H巡行 で 12.77km
ぬうわkm/H巡行 で 11km台
100km/H巡行は試していないが,100km/H巡行をしたならば,13km台に乗るのではないだろうか。
ハイパワーのゆとりがありながら,好燃費。高速クルージングが楽しくなる車だと言える。
○航続距離「5」
先述したような高速燃費のおかげもあり,足も長い。
4.4Lのタンク残の状態(満タン64L)で,760.8kmを走破。
東京→大阪間を越えて,岡山まで届く。
高いグランドツーリング性能を備えている。
不満なし!!!
○乗り味(ノーマル足回り)「3」(街乗り「4」)
「街乗り」程よいダンピング。妻からも文句は出ない。
「高速」継ぎ目などの段差を超えると,2回目で収まる感じ。BG純正ビルは,1度でバシッと収まったのだが,BP純正ビルは2回揺れる。
これは,街乗りに降ったGT用セットだからだろうか??
個人的な好みとしては,1度でバシッと収まって欲しいところだ。BGがよかっただけに低めの評価とした。
揺れを止める。ということは,ダンパーの減衰力の関係か??となるとバネ交換では解決不可能ということになるが,ダンパー交換までは費用が回らない。。。^^;
○ハンドリング「5」(現状だが)
一言で言えば,流石『走りのレガシィ』である。
納車後早々に,冬が来てスタッドレスタイヤに替えてしまったため,夏タイヤでの全開走行等はしていないのだが,現時点での評価は満点と言える。
ノーマル状態でありながら,これがノーマルか???と思わせる鋭い回頭性を見せる。S字のような振り返しの場面では少々ロールが大きく不安感をいだかせることもあるが,それであっても破綻することはないし,1つ1つの単体のコーナーにおけるコーナリング性能においては,『これで十分以上』と思わせる。
下手に車高を弄る。足回りを交換する。
などしたら,悪影響を及ぼすのではないか??とさえ思う仕上がりのよさである。
(以前のビル脚+ローダウンしたBGよりも圧倒的に曲がる。以前の感覚からすればオーバーステアなほどである。<汗>)
それでも,足回りを弄りたくなるのが,車好きの「性」とでも言うべき悪癖であるが,今回は,替えた後に,性能が悪くなっていたら,元に戻せる思い切りを持ちたいと思う。
先述の,高速走行時の揺れの収まりとの折り合いが難しいところである。
○快適性「2」(運転席シートが「2」,シートを変えれば「5」かも??)
遮音性はBG5Aと比べると格段に上がっているし,エンジン・ミッション等からフロアに伝わってくる振動も格段に少なくなっている。
また,空力は,BPレガシィはCD値 0.30,BLレガシィは CD値 0.28 である(CD値だけで言えば,BPとNSXは同等である。)ので,高速走行時の風切り音も小さい。(おそらく高速燃費にも効いているであろう。)
これは,高速を走ると実感出来る。BG5Aと比較するならば,「時速20km」分くらいのアドバンテージがあるように感じる。
BPでは,80km/Hでも,ぬうわkm/Hでもオーディオの音量はそのままで聞くことが出来る。
つまり,静かで,揺れ(微振動)の少ない車内であるので,非常にリラックスして運転することが出来る。
なら,「5」をつけても良さそうなものなのであるが,シートがいかん。
カタログ等によると,気合を入れて作ったシートらしく,8ウェイ電動+ランバーサポート付きで好みのポジションを作り出せるとの触れこみであるが,自分の体(腰)にはまったくもって合わない。
1時間経過すると,腰のあたりがムズムズとしはじめ,2時間が限界といったところか。(そろそろ休憩しなさい。っていうメーカーの意図か??<爆>)
BG5Aの純正シートも同様に,自分には合わず,すぐにBH5B純正シートに交換。
このBH5B用シートは自分にはよくフィットしていたのだが。。。。
BP5Aのシートは自分的には,後退(悪くなった)したように感じる。(BG5A売却時に,BG5B純正シートも試してみたが,これも合わなかった。→スバルのシートと相性が悪いのか???)
このシートさえ良くなれば,3~4時間連続運転出来る車になるのではないかと思う。
純正オプションでレカロの用意があってもいいのではないかとさえ思う。逆に悪く言えば,グランドツーリングを標榜しているのに,これではいかん。
○質感・デザイン「4」
BG時代から比べると格段によくなっている。やっと新車価格に見合ったインテリアになってきた。
メタル調に仕上げ,上質感とスタイリッシュ感を演出しているし,ダッシュの形状,シボの入れ方もなかなかのもの。
ドアの開閉音も,建て付けが良さそうで,欧州車を思わせる心地よい音で閉まる。(リアドアは少々軽いが,運転席・助手席はよく出来ている。)
文句を言うなら,センタートンネルに配置されるドリンクホルダー部を隠すジャバラが安っぽいことと,リアシートの肘掛けが薄っぺらいことくらいだろうか。
外観デザインは斬新過ぎず(BHの時は馴染むまでに時間がかかったが),一目でレガシィとわかるデザインで(BGと近似点があるからだろうか),しかしながら,旧さは感じさせずスタイリッシュ。
刺激的でスポーティーな走りをイメージさせるいいデザインだと思う。
このように,内装・外装,概ね満足である。
○ユーティリティー(使い勝手)「2.5」
サブトランク,グローブボックス内の仕切り,リアシートワンタッチフォールディングなど,細部の使い勝手についてはよく研究されていて好感がもてる。
が,基本的な部分として,荷室開口部の縮小,荷室天井高の低下などがあり,荷室自体の使い勝手は下がっている。なんとか使える。というレベルに留まっている。
期待が大きいからこそ,厳しく「2.5」
○総合「4」
個々の部分を見ていくと不満のある部分も少なくないが,全てを含めてみると,満足度は高い。シート交換と,足回り(サスペンション)交換を行えば,限りなく『5』に近い車になると思う。
そのあたりをユーザーが変える楽しみをメーカーが残したのかも???と言うのは誉め過ぎだな(笑)
仕上がれば,全国駆け抜けたくなる車になるであろう。
そんな風に思えて,楽しんでいるということは,もう十二分にレガシィの世界に洗脳されていると言えるのだろう(苦笑)
<完>
※独り言ブログになってしまったな^^;