
この記事は、
トヨタ、レクサス「IS350/IS250」をフルモデルチェンジ&HVモデルを追加し発売について書いています。
レクサスの看板車種であるISがフルモデルチェンジ。ハイブリッド仕様が加わったことで、レクサスのすべての車種がハイブリッドを設定されたことになる。国外の競合車種もハイブリッドを用意する中、ISの強みとは…。
先代から数えて8年ぶりの全面改良となったIS。今回の一番のトピックはハイブリッドモデルの追加で、他にも新生産技術を用いたボディ剛性の向上、新型リヤサスペンションの採用など、シャシーのブラッシュアップなども上げられる。

先代IS フロント

新型IS フロント
とりあえずトピックであるパワートレーンは後にして、フルモデルチェンジにおけるデザインの変化から。
まずはフロント。目尻のあたりのラインやイカ型ボンネットは変わらないが、今のレクサスの顔であるスピンドルグリルや別個に配置されたLEDライトの採用によって、大幅にアグレッシブな顔つきになっている。
特にLEDが印象的で、ヘッドライトとLEDの間にボディーカラーが入ってくると、また印象が変わってくる。

先代IS サイド

新型IS サイド
続いてサイドビュー。シルエットの変化は少ないが、サイドシルからテールランプに向けて上昇したプレスラインが特徴的。その一方、ウィンドウ周りのウエッジシェイプは緩められ、ほぼ水平に。そしてリアウィンドウのラインがややエビ反り状になったため、キャビンを小さく見せることに成功している。

先代IS リア

新型IS リア
最後にリアビュー。テールランプの形状がツリ目からタレ目に変化。また、トランクもややハイデッキな形状から中央だけを持ち上げた形に変更している。これは新型クラウンでも行われた手法で、最近のトヨタではローフォルムに見せるための常套手段となりつつあるようだ。
今度はパワートレーン。先代のIS250、IS350に相当するグレードのエンジンはそのままキャリーオーバーとなっており、馬力、トルク共に変化はなし。ただ、IS350はトランスミッションを6速ATから8-Speed SPDSに変更。先代のIS Fと同等のものになっている。
そして今回、要約採用されたハイブリット仕様のIS300h。ISシリーズとしては唯一の4気筒エンジンで、上級車種のGS450hのようなパワー重視のものではなく、新型クラウンに搭載されたものと同じ2AR-FSEエンジン。JC08モードでの走行燃費23.2km/L、CO2排出量は100g/kmを達成している。

先代IS ダッシュボード

新型IS ダッシュボード
エンジンルームからキャビンへ。ダッシュボードがやや低くなったため圧迫感が減少。エアコンの吹き出し口とナビ画面の位置の変更や、アナログ時計の採用は近年改められたGS、LSの内装と同じ手法だ。
先代IS リアシート
新型IS リアシート
前席はデザインの改良によって開放感を得ることができたが、後席はキャビンそのものが改善されている。ホイールベースが70mm伸ばされ、シートデザインも改良されたことでニースペースが先代から85mm拡大、前後席間距離は40mm拡大することができた。さらに荷室スペースもガソリン車で102L拡大し、ハイブリッド車でも72L拡大した450Lを確保することができた。

一番最後にシャシーについて。シャシーは現行GSのものをベースとしており、ISのサイズに合わせて短縮されている。とはいえ、先代ISとくらべてやや大型化していて、全長で80mm、全幅は15mm拡大されている。
また、先代と比べてよりスポーティーな走りを実現するべく、ボディ剛性の強化が行われている。レーザースクリュー溶接など新しい車体組立技術の導入や高張力鋼板の採用拡大、ステアリングギアボックスの構造などを見直し、スタビライザー剛性を高めてフロントのロール剛性の向上など、シャシーの基本性能を底上げすることができた。

今回のフルモデルチェンジによって、競合車種よりもスポーティーな出で立ちとなったIS。先代のデザインはマッシヴでありながら適度にソリッドなところが見どころで、シルバーなどの明るいボディーカラーが似合うクルマだったが、新型はスマートかつ彫りの深くなったため、暗いボディカラーでの陰影が映えるデザインになったような気がする。ここまでアクの強いデザインにするならば、いずれ発売するであろうコンパーチブルやクーペがどのようなデザインになるのかが気になるところ。
一方、競合車種もハイブリッド化が進みつつあり、すでに3シリーズはアクティブハイブリッド 3を持ち、続いてフルモデルチェンジを行うインフィニティ Q50もダイレクト レスポンス ハイブリッドを搭載するとのこと。メルセデスのCクラスは過給器を用いたブルーエフィシェンシーがあるくらいだが、いずれハイブリッドモデルを用意してくるかもしれない。
対抗車のアクティブハイブリッド 3やダイレクト レスポンス ハイブリッドはパワーを重視したハイブリッドシステムだが、あえてGS450hや先代クラウンハイブリッドのエンジンを採用しなかったIS。ハイパフォーマンスよりローコストを選んだ結果はどうなるのだろうか。
Posted at 2013/05/18 00:07:12 | |
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ニューモデルレポート | クルマ