
近頃
・レンズ交換式カメラに入門.
・道普請であがれなかったり.
・ウェットでR10まで行くけどあがるのをやめたり.
・暑くて眠れなかったり.
・今日の小田の池,8時すぎたらすごい湿度.
・白の後期NSをおもちの方(Duca998S乗り?)に遭遇.
・エアモニが異常を警告して焦るが安全に停止できる場所を探しているうちに正常復帰.
・駄文.
もうかなり前,まだ F1を好きだった頃.レーシングドライバーの多くが
弱アンダーを好むのがなんでだろうと思った.自分は MR2(SW20 2型 GT-S)を購入し,「唐突にまわって危ない」という評価をよく目にしていた頃である.
AW11と SW20を乗りついだ先輩(過去に 2輪でレース活動をしていた)には「アンダーっぽく走ると良い」と云われたのである.アンダーステアってのは,ステアリングをきったなりより曲がらないってことである.ちなみに徐行速度などでもなければ基本的に舵輪の舵角なりに曲がりはしなくてスリップアングルがあって当たり前なわけで,通常の走行状態においては物理的にはアンダーステアである.…後輪操舵や 4WSだと多少は違うだろうけど.
思い描いたハンドル舵角と実際にトレースしている走行ラインの差異をドライバーが"ルーズ"だと感じているのがアンダーステアってことだ,たぶん.逆に言えば,過去に経験を重ねているあらゆる速度域において"ニュートラルステア"の感覚を持っているか,またはハンドルの初期応答からニュートラルステアによる予想ラインをその都度イメージしているってことになる.アンダーステアの状態ってことは,旋回中の荷重変動やトラクションの変動を嫌うしばりのもとでは,その速度ではその曲率(回転半径)でしか曲がれないってことだ.
アンダーステアで旋回中でも,それ以上にハンドルをまわせばいくらかは曲率に変化を与えることができるが,舵角を増せば舵輪のスリップアングルによる抵抗が大きくなって,前輪を軸に重心(及び後輪のトラクション)は横に逃げるしかなくなってオーバーステアに転移する.つまり,いわゆるアンダーオーバーはドライバーがスリップアングルをこえて機能しない舵角を与えるせいだと推察しているし,走行中に急ハンドルをきると前輪を軸にスピン状態になるのは舵角がブレーキになって前のめりになり重心が不安定になるからだと考えている(腰の高いクルマなら急な大舵角ってだけで浅くても姿勢を乱せるけど.フォードエクスプローラーみたいに転倒事故多発とか).理解しているドライバーはコーナー脱出でずるずるとラインがふくらんでもそれを甘受しているし,理解していないドライバーは舵角を増してフロントを軸にスピンしてタコ踊りする.バネ上にある荷重が遅れてやってくる重心ハンマーを棚上げしておく前提で単純化すれば,舵輪に荷重がないかロックしていれば刺さるし,回りきれないと思って舵角を増せば巻き込む(そこでアクセルオフするとふっとぶという風説は未だに理解できない←論理的な説明ってあります?カウンターステアの戻し遅れであってアクセルオフに原因はないと思っているのです).
ふむ.ならば,逆にいえば,弱アンダーまたはアンダーの状態というのはその速度で可能な旋回半径を実現しているということで,その状態をベストラインにあてはめれば,その曲率においてその車両にとって最高に近い速度で曲がっていけることになる.つまり,適切な速度のアウトインアウトになる.
で,そう実践して走ってて楽しかったのだが,少し前に気が付いた.これを他のクルマでも実践してみると,日頃の足車のフロントタイヤのアウト側のショルダーがガンガン減るのである.バルーンタイヤみたいな減り方をしてしまう(MR2も NSXもこの走り方をしていてもフロントはあまり減らない.キャンバー角のせいで目立たないのかも).これはいわゆる「アンダーだしてますよ」のサインであるとベスモのコメントで聞いたことがあったし,実際,アンダーステア状態を認識して走っているので納得はしていたのでそうなんだろう.そんな足車で曲がりながら考えていて新たに気付いたのである.速い車だと気付きにくいけど,コーナーがもう十分に終わっていても,車体の向きがまだ直線に向かずいつまでも舵角が当たっているのだった.これでは,いつまでもアクセルを踏めない上に直線が短くなってしまうので,タイムアタックだとかレースとかでは遅い…はず.それに,この方法に則っていると危険回避するための余地も余力も失うし,走行ラインを舗装面の一杯一杯にあてはめると路肩に近付く部分では砂やほこりがたくさん浮いてて危ない目に遭うことがあるのであまり近寄っちゃダメ,などなども実体験からわかった.つまり,このアンダーで曲がる方法論はアベレージ高めでのらりくらりと流すぶんには思いのほか気持ちいいのだけど,速く走りたい人の場合は,スローインファストアウトの方がより重要に違いない,と.まあ,ボクは直線でガツンとアクセルを踏んだり,ドキドキしながら減速するよりも,リラックスできて気持ちよければいいので,アンダーステアでのアウトインアウトと SIFOとの折り合いをつける点とかは追求できなさそうなのだった.
直線と加速番長なクルマにはこののらりくらりの楽しみはなくてアクセルを踏んでこそ性能を楽しめるのだと思うし,スリルを伴わずにそこそこの速度に上げられる車種をマイカーと某社長のインテR(DB8)以外に知らないので,他のクルマでどうかはわからない.けども,テレビでチラッと見た BMWのドライビングスクールのビデオで「ちょっとアベレージをあげて走る喜び」を受講者に解説していたのでそれってここで書いてきたソレのことじゃない!?なんて思ったこともあるし(勘違いだったらごめんなさい),人によっては,ここまでの駄文を理解すると冷や汗を流して走るよりも気持ちよくなれる可能性が…?なんて思うのだった.さらにその次には,減速Gとともに H&Tして回頭を始めて減速Gをそのまま旋回Gに変えていく時の「おれ上手くね!?」感もなかなか良いので是非ともそんなことを考えながら朝走りして体感して頂きたいと思うのだった.
ベストハンドリングの受賞歴があるクルマ達はきっとその辺の加減が絶妙.もしかしたら,ロールによるトー変化やタイヤの接地角度,LSDの設定等で 4WSっぽく回り込む(と感じさせる)ところまで熟成しているんじゃなかろうか.オーバーステアの方がアンダーステアより安全と思っている人はいないと思うけども,限界点の目安がわかり易い,また,そこからの修正が容易であるからメーカーもレーサーも弱アンダーをベターとするのかな?と,ひとまず結論してあるので,クルマの動きが「クイックに」とか「ぐいぐい曲がる」的な弁には「それって,もう,オーバーステアじゃないんだろうか.危なくないのだろうか」という着目点でその後の記事を観察しがちだったりする.コンパクトに曲がってダッシュで脱出にはそれがいいのだろうけど,そういうストイックなのって気持ちいいのかな?と.
Posted at 2012/08/12 17:28:54 | |
トラックバック(0) |
雑学(うそ) | クルマ