
Lotus Cars の発表後これまでに出た新型モデルと比較すると異例にも思える早さで日本仕様でのスペック と価格が LCI からも発表された
2016 モデルの Elise Sport と Elise Sport 220
その後 Lotus Cars からは同じく
2016 モデル となる Exige Sport 350 までが驚くことに立て続けに発表され 、
英国仕様の場合で Elise 両モデルでは 10 Kg 、 Exige に至っては 51 kg 従来モデル よりも軽量化される という自動車情報サイト等の記事に注目されている Lotus オーナー ファン の皆さんも多いと思います 。
10 kg減ながら外観がほとんど変わっていないElise はともかく 、 車体部分にも手を入れることで 51 kg という軽量化が出来た Exige Sport 350 のほうはこのタイミングで発表出来るようだったので有ればなぜプロトタイプレベルモデルで有ったとしても フランクフルト に出さなかったのか ・・・
と個人的には強く思えるわけですが 。
今回自動車サイト等に掲載されている記事を見ていて気になったところとしては
例えばこのように書かれていたりするのですけれども 、 10 kg 軽くなったことは合っているとしても
" それは英国仕様の場合においてであって 日本での仕様の場合は異なってくる部分も有り 必ずしも同様にはならない " という
注釈が多くの記事には抜けてしまっている為に 、 ○ kg 軽くなった ! という部分のみが一人歩きしてしまっているようで 読まれた方が 「 新型の Elise は 前モデルより 10 kg 軽くなるんだ 」 と単純に受け取られてしまうような誤解され易い表現になってしまっていると感じます 。
又
LCI サイトでは " 本国公表値 " という注釈が付けられていますがこれも正しく理解するには英日での仕様の違いを両方のスペック一覧で見比べる必要が有り実際そこまでされる方はかなり限られるのではないでしょうか 。
ロータス車に限らず輸入車の場合同一モデルの場合でも 本国仕様との 装備内容や 計測基準の違い等により価格や重量等が異なることは多々有ると思いますが 、 なにかを比較する際には双方の条件や基準が明確で同じになっていなければ
" 高い 安い ・ 重い 軽い " とは 正しく比較は出来ないところでしょう 。
Exige Sport 350 が今回どのようにして軽量化出来たのか については他オーナーさんから情報を教えていただいたり 、 海外の自動車情報サイトでの記事や ( 英語力にはやや不安も有るものの ? ) 英国 Autocar 誌に掲載された試乗レポート の翻訳版が Autocar Japan サイトにも掲載されたりして少しずつ内容が見えてきました 。
これらによれば
エンジンルーバーカバー 変更 - 3 kg
ボディーパネル軽量化 - 12 kg
エアコン 除去 - 7.5 kg
となっていますが Lotus Cars サイトではこれまでの Exige S でも同様にオプション となっていますのでこれを軽量化内容として含んで良いのかについてはかなり疑問な部分も ?
又 Autocar Japan の記事には 「 オーディオ ・ カーペット ・ エアコン を合わせてオプション追加時には 7.5 kg 増 」 と書かれていますが 、エアコンユニットの重さが自分が考えていたように 15 kg まででは無かったとしても この3 つを含めた場合その重さが合計で 7.5 kg というのはやや少な過ぎるのではないか とも思えますね 。
ギアシフト メカ変更 - 1.5 kg
ヒーター部配管等の簡素化 - 3 kg
リアサブフレーム 変更 - 3 kg
軽量バッテリー ・ ブラケット - 3.5 kg
1 ピース 新型 リアディフューザー - 1 kg
NVHパッケージ 最適化 - 2.7 kg
エンジン エアインテークダクト 軽量化 - 1 kg
サンバイザー 助手席 フットレスト 除去 - 1.2 kg
エンジン 化粧カバー 除去 - 1 kg
2 ピースブレーキディスク - 5 kg
鍛造ホイール - 5 kg
これらを合計すると確かに
50.4 kg になるわけですが中にはこれまでのモデル時等に有った例からすると日本導入時にはこの通りにはならないのでは ? と感じる部分が幾つか含まれています 。
一番大きな部分としてはやはりエアコン ですけれども 7.5 kg の中にもし オーディオ本体分 ( 4スピーカー及びハーネスは予め装備されています ) が含まれていないとすればこれも日本仕様では装備される可能性が高く重量が増える要素になります 。
エリーゼ CR ・ 20 th アニバーサリー ・ 今後の Sport ・ Sport 220 等も英国ではオーディオ本体はオプション になっていますが日本仕様では装備される形になっています 。
ヒーター等配管の変更はエアコンを含め空調の能力が下がる可能性も考えられ 、 防音仕様の削減も車内の騒音レベルの点からこれらは日本仕様時に含まれない可能性も有りそうです 。
ブレーキディスク や 鍛造ホイール については上記の Lotus Cars のサイト表記でもオプション となっていて 社外品でこれより軽い物がもし有ればそれを使った場合には更に軽量化が可能 になることに ?
又 サイトによっては オプションのブレーキディスク と 鍛造ホイールを装着時は 51 kg 分とは別になり 1.115 kg になる と書かれているものも有りこのあたりの情報はやや錯綜しているようにも感じられますね 。
( これについては Autoblog ジャパン でも翻訳したものが読めます )
そもそも オプション 装着しないと軽くならない部分までを含むこと自体どうなのか ・・・
とも思えるわけですが 、 Lotus Cars のこれまでの例の中にも内容的に 「 それを軽量化項目としてあげてしまって良いのか ? 」 と感じられるものが幾つか有りました 。
例えば
Elise CR は英国仕様時 スタンダードモデル に対し 19 kg 軽いとされていましたがその内容は
フロントマッドフラップ 無し
・・・・・・- 0.6 kg
shower cape
・・・・・・・・・・・・・ - 5.9 kg
ラジオ スピーカーユニットレス
・・・・ - 4.0 kg
遮音材 カーペットレス
・・・・・・・ - 4.5 kg
エアバッグレス
・・・・・・・・・・・・・ - 4.0 kg
集中ロック無し
・・・・・・・・・・・ - 0.3 kg
軽量リアロータスバッジ
・・・・・・・ - 60 グラム
合計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ - 19.36 kg
オプション
鍛造スポーツホイール
・・・・・・・・・ - 1.5 kg
軽量バッテリー
・・・・・・・・・・・・・・ - 5.4 kg
ディーラー装着 パワーパック
・・・・ - 2.4 kg
最大時 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ - 28.66 kg
となっていましたが ロードモデル時にエアバッグレス と出来るのは無い状態でその国の衝突安全基準にパスして初めて可能になるもので 、 多くの国の場合それは不可能な状況になっていました 。
又 日本仕様の CRではマッドフラップ や 遮音材 ・ カーペット ・ オーディオ等 19 kg 相当分がほぼ標準装着される形になるので カタログ上はスタンダードモデル の エリーゼ と変わらない重量でした 。
( shower cape の代わりに日本仕様ではソフトトップ が付属する形になります )
例えば CR 時の場合だと マッドフラップ や 遮音材は軽量化の面だけから考えれば日本仕様においても無いままでも良かったのではないかとも考えられますが装着されていた点から 、 エキシージ スポーツ 350 においても空調関係やサンバイザー ・ フットレスト 等の部分は従来と変更されないかもしれない場合も有りそうで 、 こうした部分は今後 LCI から日本仕様がどのような形になるのか正式に発表されないことには エキシージ S より何kg 軽くなるかは分からない ・・・
というのが 実際のところかもしれません 。
不都合な事実 ~ 軽くない ( かもしれない ) エヴォーラ 400
もう一つ 日本仕様の Sport 350 があまり軽くならないかもしれない不安要素としては 先月国内プレミアされたエヴォーラ 400 の事情が有ります 。
エヴォーラ 400 については 従来の エヴォーラ S に対し シャシー等含め 60 % 近い部分を 見直し
22 kg の軽量化 を果たした ・・・
と自動車サイト 等の記事や LCI サイトにも書かれています 。
ところが 国内入荷後東京でジャパンプレミア され 名古屋モーターショー にも展示された エヴォーラ 400 の重量を LCI が量ってみたところ
これまでの エヴォーラ S と変わらない ・・・
重量だった そうです 。
これは名古屋モーターショー に参加された某スタッフの方が当日 LCI 担当者から聞いた話だそうで 、 なぜそうなってしまうのかはよく分からないようですが Evora 系モデル については現状 Lotus Cars でもトップモデル になるので 英国仕様の場合でも エアコン を含めベーシック 状態でほぼフル装備で有る為 英日での仕様の違いは少なく Evora S の場合 Lotus Cars サイト での 1.436 kg に対し LCI では 1.440 kg と あまり差は有りませんでした 。
( この Lotus Cars サイトにも疑問が感じられる部分が有り 元々 Lotus Cars サイト での Evora S の重量は 1.436 kg で 、 それに対し現在 Evora 400 は 1.395 kg となっているので
なぜか22 kg では無く 41 kg も軽くなってしまっています )
この エヴォーラ 400 の日本仕様の車両重量については11月24日
" 英日での仕様の違い " に関するブログを書いた際に両社の HP で一度チェック し その時は
両社 とも 1.395 kg と書かれていたので 「 これまでの例からすると逆に 英日で全く変わらないのはおかしくないか ? 」 と ブログ内でも指摘してみたのですけれども 、 その後12月 13 日 に LCI サイト を見てみるとこの実測結果を考慮したのか
1.440 kg という 従来の エヴォーラ S と同じ車両重量に変更 ? されていました ・・・
今後予告無き仕様変更等により ? 再度変更される可能性も ゼロ ではないと思いますが 当面 LCI のカタロク記載゙もこの 1.440 kg になるんでしょうね 。
60 % 近い変更を受け 約 20kg の軽量化がされた エヴォーラ 400 に対し LCI が エヴォーラ S と重量が変わらない と見ているとすれば 、 エキシージ スポーツ 350 の場合さすがにエキシージ S と変わらない ということは無いかと思えますけれども 日本導入時には エアコン ・ オーディオ 等追加装備分の増加分を考慮すると 、 51 kg では無く
25 kg 前後程度軽くなればいいほうではないか ・・・
というところかもしれません 。
ロータス車に限らずハンドメイド部分の多い少量生産モデル の場合はどうしても個体差が有り 意外にその差は大きいもののようで 、 ロータス車の場合これまで見聞きしてきた内容から想像すると現在生産されているモデルでも カタログ 値に対し プラスマイナス 20 ~ 30 kg くらいはバラツキ が存在しているように感じます 。
Lotus と言えば
" 軽さにこだわる " というのが決まり文句にもなっていて 自分達 Lotus 車 オーナー ファンともそうした姿勢に魅力を感じて 購入 或いは いつかは乗ってみたい と憧れるわけで 、 いざ購入してみたらカタログ値よりも 20 ~ 30 kg 重かったりしたら やはりショック です 。
( ただし 「 なら軽い場合は当たり 」 という簡単なことでも無く 、 軽くても故障が目立つような個体で有れば当たりとも言えません )
バラツキ が避けられない場合でも個人的にはカタログ値の重量以内に収まって欲しいところですけれども 、 その場合は製造時の一番重いレベル でカタログ記載されることになるでしょうから軽さを売りにする自動車メーカー にとっては益々厳しい状況にもなりそうで 。
一度 LCI に 「 日本仕様のロータス車の車両重量はどうやって決めているのか ? 」 と聞いてみようか ・・・ と思っているのですがはたして教えてもらえるか
企業秘密 です !
とか ・・・