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2016年09月21日 イイね!

ハイビームで悲劇防げ?

ハイビームで悲劇防げ?今朝の読売新聞朝刊の社会面記事で、こんなのを見た。



「ハイビームで悲劇防げ」






夜間の歩行者道路横断中の死亡事故625件の内、96%の車がロービームだった。警察庁はハイビームを使っていれば防げた事故もあると見ており・・・

これを見て、えっ?と思った方のほうが多いのではないでしょうか。

それはそうでしょう、私の知る限り市街地どころか郊外でも、ハイビームで走行している車はほとんど見かけません。

高速道路(東北道)のドライバーへの注意喚起ポスターやサインには、「ライトは下向き」と書いてあるところまであるのです。

結果的に、上記の「96%がロービーム」の集計になっているだけで、さもそれが大きな原因と言わんばかりに「ハイビーム推奨」となるのは、いささか早計な感じがします。



「基本はハイビーム、対向車が来た時や通行に妨げのある場合はロービーム」



実は私も知らなかったのですが、自動車の前照灯はハイビームが基本であり、すれ違い前照灯としてロービームの装備が義務付けられているそうである。調べてみたらこれは、昭和26年(!!)に制定された道路車両運送法に規定されているとのこと。


昭和26年??



当時の技術では自動車用の十分な光量の明るいヘッドライトなんて、存在しなかったのではないでしょうか。
私が車に乗り始めた25年前ですら、少し旧めの車だと所謂シールドビームで、ロービームじゃ暗くて仕方がなかった。
そんな車のヘッドライトを想定して、この昭和26年の条文があるのではないでしょうか。


「ロービームは約40m先までしか照らせないため、障害物の発見が遅れることが多い。JAFの調査によると、5人のドライバーが時速80kmで走行し、100m先まで照らせるハイビームでは停止できたのが平均82m手前だったのに対し、ロービームでは5m手前だった」


この実験の内容も、現実に即していない様な・・・


そもそも夜間に歩行者を跳ねてしまった様な事故でその原因として多いのは、車側で前方不注意(携帯使用とか)・速度の出しすぎ・酒気帯び・交差点等での安全不確認等、歩行者側では左右不確認や飛び出しなのではないかと想像します。

時速80kmって、(改正の動きはあるようですが)今の日本では高速道路以外ダメなはず。
例えば時速50km/hで走行しているとして、一般的な方の反応時間(空走距離)・摩擦係数0.7と仮定して、平均停止距離は24.5m。60km/hなら30mです。40m先まで見えれば止まれるはずです。

速度抑制と飲酒運転の防止の方が、死亡事故抑止には何倍も効果的なのではと思ってしまいます。

確かにハイビームで遠くまで見渡せ、明るければ防げたものもあるとは思いますが、現代のやたら明るいヘッドライトをのべつまくなしにハイビーム運行されたら、逆に幻惑でこちらが危険です。ハイビームの対向車がロービームに切り替えを忘れたら、直前の横断歩行者をこちらが見落としかねないと思うのですが・・・

田舎道で街灯も何も無い真っ暗な道でハイビーム走行を続けると、慣れてしまって対向車にパッシングされるまで気付かないこともしばしばです。


ヘッドライトの適時ハイロー切替は慣れるしかないのかも知れませんが、ヨーロッパ地域では眩し過ぎるヘッドライトの方が迷惑の認識が強く、暗めのライトが多いとも聞いた事があります。

やたら明るく眩しくなった最近の車のヘッドライトは、対向車どころか後続車がハイビームだったとしても、ミラー越しに眩しくてたまりません。

事故防止は大切ですが、一時が万事のような事を言われると、結局クルマ行政とその関係者の見識もその程度なのかと、落胆するような残念な気持ちになります(T-T)

車の進歩、道路環境の整備状況、交通量の変化、人の高齢化、、その他諸々の環境変化に柔軟に対応し、法規制も含め改善していくことも必要だと思います。が、現実は法ありきで「何故?」と思うような規制や取り締まりがたくさんあって、腑に落ちない事もしばしばです。



この記事の内容は、2010年頃にも「ハイビーム使用で事故防止」の記事が某地方紙に載ったことがある様で、今回の記事もその焼き直し的な感じですが・・・

今まさに毎日ドライバーとして公道を運転している私ですが、違和感を感じるのは自分だけで他の皆さんには「当たり前」の事なのでしょうか。
(尤も、法令を素直に解釈すれば、すれ違いの殆ど無い田舎道より交通量の多い市街地の走行が多い事を考慮すると、ハイビームを使用できるシチュエーションはさほど多くないとも受け取れます)

だとしたら、私も思い込みの行動は正さなくてはいけません。

被害者も加害者も悲惨な交通事故を無くし、交通環境がより良く改善されることについては全く異論がありませんから。



二輪車に乗るときは、ヘルメットをかぶろうね!
Posted at 2016/09/21 09:43:31 | コメント(8) | トラックバック(0) | 色んなクルマ | クルマ

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