
次期愛車君候補の2台めは、日産の“LEAF”です。
ご存知、「2011-2012日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したクルマです。
「100%電気自動車」としても、知られていますね。
次期愛車君候補の1台めの“フェラーリ599”と比較すれば、ずっと現実的なクルマです。
それでも、このクルマ決して安いクルマではありません。
(以下、多少長文につき注意です!)
先進的なクルマなので、現時点では高いコストが必要なのでしょう。
特に、「リチウムイオンバッテリー」にかかるコストを、どうしても価格に反映せざるを得なかったのだと思います。開発コストも上乗せられているのかもしれません。
発売後1年ほど経過していると思いますが、「みんカラ」内でも愛車登録台数は100台ほどです。
価格以外でも性能とインフラ等、まだまだ課題があるように思います。
以前より「100%電気自動車」というものがどういうものなのか興味がありましたので、試乗してきました。
現在住んでいるマンションから100m以内のところに「日産」のディーラーさんがありますので、歩いて行きました。久し振りの「日産」ディーラーさん訪問です。おそらく最後に訪問後10年以上経過しています。
ショールーム内には実車が展示されていませんでした。ショールーム横に試乗車が充電状態にしてありました。しばらくひとりで覗いていると、営業マンさんがひとり現れました。
一通りの説明を受け、私からもいろいろ質問をしました。ひとつひとつ丁寧に回答していただけました。感謝です。
「エンジンルーム」ではありませんが、ボンネットを開けて中を覗かせていただきました。
非常にシンプルなつくりでした。エンジンが無くなると本当にすっきりとしてしまいますね。
目にはいるのは、バッテリー(リチウムイオンバッテリーではなく、制御用)とインバーター程度です。駆動モーターは下部にあるのではっきりとは見えませんでした。
リチウムイオンバッテリーは、座席下にあるとのことでした。助手席下を覗くと少し膨らみがありました。トランクルームも見せていただきましたが、後部座席後ろに大きな四角い部分があり、使い勝手はあまりよくないのではないかと感じました。深さはあるのでモノはかなり積めそうですが・・・。
営業マンさんは、盛んに試乗を勧めてきました。「話のタネに・・・」なんて言ってましたが、私自身は最初から試乗するつもりで行きましたので、早速試乗することになりました。
最初に、営業マンさんからはメーターパネル内の説明をしていただき、いざ“スタートボタン”プッシュ!
“プリウス”やレクサス“CT200h”と同じでメーターパネルに走行準備完了のサインが出るだけです。
エンジン音や振動がないと本当に不安で落ち着きません。
“パーキング”を解除して、ゆっくりブレーキを緩めるとそろそろと動き出しました。ステアリング操作は意外に重くしっかりしていて好感がもてました。
最初は、”ECO”モードで走行しましたが、トルクの出方が自然でアクセルを踏んだ分だけ加速する感じでとてもトルクフルでした。若干重めに感じるアクセルペダルとブレーキペダルですが、慣れれば問題なさそうです。
“プリウス”だとちょっと加速するとエンジンがかかりますが、リーフはモーターの「フューン」という音が少しするだけで、後は走行音だけです。とても不思議な感覚でした。違和感でもありますが・・・。
“アイドリングストップ機能”があるわけではないけれど、慣れないせいか停車しているときはなんだか気持ちが落ち着きませんでした。
“回生ブレーキ”は、やっぱりちょっと違和感がありました。積極的に充電しているのは理解しますが、エンジンブレーキとはまた異なる感覚があります。
通常の“ドライブ”モードにすると、さらにパワフルでトルクフルに感じました。時速100kmほどまでアクセルを踏みましたが、加速途中もモーターなので当たり前ですが澱みなく、とても気持ちがいい加速です。ちょっと病みつきになりそうな加速です。
カタログ値は最高速度140km/h以上と書いてありますが、営業マンさんが内緒で試したところ「160km/hまでは出た」とのこと。
乗り心地は、車重があることもあり、どっしりとした感じでした。それほど不快ではありませんが、“どんどん”といった突きあげ感がありました。市街地のみの試乗だったので、急な旋回性能は分かりませんが、重心がリチウムイオンバッテリーの位置のおかげで低く、クルマの中央寄りなので、意外にいいかもしれません。
トータルの走行感覚は、予想以上に好感が持てました。ですが、車重が重く感じられ軽快感はありませんでした。ボディ剛性は、特に悪い感じはしませんでした。最近の国産車は、昔のクルマと違い随分ボディ剛性が向上したと思います。
内装は、シンプルそのもの。質感も高いとは思えませんでした。コストダウンのためか?
車両本体価格は、“エコカー減税”や“補助金”はあるものの決して安くはないと思います。
また、自宅に「EV充電用コンセント」が必要になるため、その設置工事が必要になります。
賃貸マンション住まいの私には、家主さんとの交渉も必要になるため事実上工事不可能です。
さらに、私の愛車君としては、連続航続距離が最低でも500km以上欲しいのですが、200kmほどしか走行できません。買いものや近距離通勤に使用するだけなら、十分な航続距離なのかもしれませんが、レジャーで長距離走行するには使い勝手がよくありません。また、充電スポットの場所を捜し、確認しながらの走行は自由な走行の制約になります。急速充電で容量の80%まで充電されるとのことですが、約30分必要です。
以上の制約のため、
残念ながら“LEAF”は我愛車君候補からは、外すことにします。
ただ、あと20年もすれば、乗用車の半数以上は“電気自動車”になるのではないかと思います。
技術の進歩は想像以上に早いので、コストダウンが実施され、航続距離も伸びるでしょう。
原油価格がさらに高騰すれば、一気に“電気自動車”へのシフトも早まるでしょう。
次々愛車君は“電気自動車”になる可能性大です。