
こんばんは、ミスターストイックです。
タイトル写真は先週のもの。先日もニュースでルーレット族が検挙された話題がありましたが、これで私も首都高をドライブするのが好きですので、ルーレット族と遭遇する事もあるです。後編ではもう少し突っ込んだ話をしたいと思います。
という訳でこの写真がなんの写真かお分かりでしょうか
私の先祖の写真です笑
この写真、なぜか昔からよく目にしてきたので、逆にマジマジと見た事がなかったのですが、最近、大変なことに気付きました。
私、おっさんになるまで、全くうさぎに興味はなく、飼ってる人の話を聞いても、触れ合いランドで触っても、特別な事は感じなかったのですが、ある日ペットショップで抱っこをした時、身体中にビビビビーッて頭のてっぺんまでビビビビーッて電気が走ったのです。
うさぎを迎えてからも好きな気持ちは大きくなるばかり、なんでこんなにも好きになれるのかと、その疑問が一気に解決しました。
ご先祖様がうさぎ作ってた笑
きっと生活の中心にうさぎがいたですね。想いも込めますし、特別な存在だったのでしょう、だとすれば私がうさぎにビビビビーッときたのは説明がつきます。先祖から受け継がれた遺伝情報の中の一つ、DNAに刻まれたうさぎ想いの遺伝子情報があったところにRNAのスイッチが入ったんだとピンときました。
もしかすると、このブログを読んでくださっている人の中には、そんな情報は遺伝しないよ、と思う方がいるかも知れません。確かに以前なら私もそう思っていたはずです。
ほんの数年前まで、現代生物学における基本概念に、脳活動が遺伝する事はなく、子孫の運命にはまったく影響を及ぼさないと考えられていました。親がどんなに好きになっても愛しても、その心は子に受けつがれないというのが、現代生物学のデフォルトスタンダード。遺伝情報として残すべき危機情報ですら引き継がれないとされてました。
これは例えばフグにあたって苦しんだ女性が、苦しんだ以降に赤ちゃんを授かり出産した時に、生まれてきた赤ちゃんにはお母さんの血、遺伝情報が含まれていますが、その中には経験的なもの(ふぐにあたったこと)は含まれない。フグにあたって苦しんだお母さんの子だからと言って、それが遺伝して子がフグに恐れをなすことはない、とされてきたのです。
ところが、遺伝子研究が進み、生物の遺伝的メカニズムには環境適応の学習があったり、子孫の生存にかかわるほどの影響がある、また後天的な遺伝子制御の変化もあるという事が最近になり証明されてきています。
これはフグに苦しんだお母さんから生まれた赤ちゃんが初見でフグに恐れをなすだけでなく、赤ちゃんが大人になった時にフグを避ける行動をとるというようなことが遺伝されると。遺伝しない、から遺伝する、に現代生物学の基本が覆される転換期となってきています。
夕陽を眺めているとどこか寂しい感じがする、儚い感じがするのは、昔は人間が動物に襲われるのは夜が多かったらしく、そういう事が遺伝されていると言われるようにもなってます。
今は道筋が出来て活発に実験結果が積み重ねられていて、危機回避として、体が触れた時に微弱流の電気を流すように仕組まれたアメフラシに、何かが体に触れると防衛的収縮をするように学習をさせておき、その情報を持つRNAを電気を流された事のないアメヌラシに移植したところ、体を触れられた時に防衛的収縮をするとか、線形動物を用いたストレス耐性の研究から、線虫が幼い時に耐性をつけさせると成虫になってさらに強いストレス耐性を持つような変化があり、寿命が延びる、それが3代に渡って影響があるとか、人の分野では餓死寸前までの経験をした人の子は糖尿病になりやすいとか、それは日本ではない国で戦争の時に起きた事なのですが、その証明もされて、まさに世代を超えて受け継がれる「エピジェネティック遺伝」の進化論の真っ只中にいるという訳です。
もう少し話を深掘りしていきますと遺伝子の情報というのは世界プロジェクトで2003年頃に2万いくつかの解析が行われ一旦結論づいたようなところがあったのですが、どうもその遺伝子情報は、あとからオンオフスイッチがあって、変化するというのがわかってきました。経験からは遺伝しないと思われていたのは、スイッチがオフだと表面化されなかったからで、このスイッチの役割がRNA系という分野でDNAからひとつ進んだ話になり現代生物学が大きく動いているという状況です。
自分が高校生の時は全く未知的な分野の話、今では中学生でもエピジェネティクスやDNAとRNAの違いを何百字以内で記述するなんて勉強もしているのですから、そりゃ私も歳をとるわけだ、ガハハ。
話を戻せば神経系からの複世代にわたる情報伝達の発見は、生物の適応における遺伝子学的真髄と捉えられることができ、子孫の運命すらコントロールできるということに繋がります。そのことから病気にはエピジェネティックに遺伝するいくつかの要因があると考えられていて、診断や治療へ繋げる理解を深めようとしています。これはゲノムインプリンティング、 遺伝的刷り込みとかマイクロアレイ、しいては前回の隕石の話、生命の誕生からの進化論に繋がります。
まぁ遺伝の話は詳しくないのでここまでにして、ついでに行動遺伝学の話もしたいと思います。
子どもの幼児期においての親との関係が、将来に決定的な影響を与えるという愛着理論を今でも聞くことがありますが、これが実は行動遺伝学の知見に照らすと科学的基盤は疑わしいというのが証明されています。遺伝や環境がどのように影響するのかが見えてきつつある。
その研究で大きな存在だったのが、これは一般的にはあまり話題にされていませんが、ダーウィンのいとこ、統計学の神、ゴルトンさん。ゴルトンさんが優生学を唱えたのが大きな流れになっています。優生学も倫理的なものが絡んできて、現在では遺伝子技術の進展との関連でも問題とされているのですが、、、。
ちなみにダーウィンのいとこの話ってあまり聞かないですよね。小室哲哉のいとこに、チャチャ(アイドルグループ)のメンバーがいたとかそれと同じくらいレアな話です笑
話を戻しますと、日本生物学オリンピックの問題などを見て最近は生物情報学系は生命現象のデータ化モデル化などの基本から、数理モデル数理生物学の理解、統計や物理学的なことも必要になってきている気がしていたです。去年は生物学と、化学かダブルで入賞した栄光学園の子がいましたが、そうやって離れているような分野も繋げて考えられるようになってきたから今の進化もありますね。
で、話を進めていきますと個人差あるところに遺伝あり、と。
大人になっていくと、環境的なものの影響が大きくなっていくと信じられてきた訳ですが、行動遺伝学的にはむしろ大人になっていくにつれて遺伝的なこと、潜在的なことが、出てきやすくなるそうです。
子供の頃に一番影響を受けているのが言語関係で、幼少期からの環境が影響を受ける、これは英才教育の効果があるのは言語関係ということになります。算数、数学とかは、遺伝的な比重が高いという結果みたいですが、それも幼い頃は環境、やがて遺伝的な強さが出てくると言う統計のようです。IQとかも昔は生まれながら変わらないと言われていたと思いますが、それも変化あるみたい。
この辺りの研究は人種、文化を超えても行われていて、遺伝情報の近いふたご、また遺伝的関わりがない養子環境などからも研究データが蓄積されているようで、ここでたまたま見つけた研究者の話をコピペいたしますと
1万組を超す双生児研究では、知能の遺伝率は児童期41%、青年期55%、成人期初期66%と上昇することが示された。成人期後期には知能の遺伝率は80%にも上る
人間は生まれてから青年期が終わるまでの学習の期間、学習すればするほど、環境によって遺伝的素質が薄められるのではなく、むしろ環境を介して自らの遺伝的素質を形にしていくようである
と述べたあとに
学校教育は「知能の格差」を縮小させるのではなく、それぞれの子どもが自らの遺伝的適性を発見することで、むしろ「知能の格差」を拡大させるのだ。興味深いのは、青年期から成人期にかけて問題行動(非行のような「外在化問題」や不登校のような「内在化問題」)には、知能と同様に遺伝率の発達的上昇傾向が見られるものの、パーソナリティ(性格)では遺伝の影響は児童期から青年期にかけて減少し、非共有環境がやや上昇気味になることだ。教育格差の大きなアメリカでは、マイノリティや貧困層の子どもの学習を支援するよりも、堅実性(自己コントロール力)のような将来の社会的・経済的成功につながるパーソナリティを訓練する方向に変わってきているが、これも遺伝と発達の関係から説明できる。児童期を過ぎれば知能の遺伝率は急速に高まるが、性格は環境による外部からの関与がまだ可能なのだ。遺伝率上昇の原因としては、ひとつの遺伝要因の影響力が徐々に大きくなる「遺伝的増幅」と、発達とともに新しい遺伝的要因が加わっていく「遺伝的革新」が考えられる。研究によると、「児童期の間は革新が増幅を上回るが、児童期が終わるとそれらは逆転し、発現した遺伝的影響が増幅される傾向が高まる」とされる。
近年の行動遺伝学のさまざまな知見から、ひとの成長=発達の一般的なパターンが明らかになった。知能やパーソナリティなどの「表現型」の安定には遺伝が関与し、変化はそのときどきの(エピジェネティクスを含む)非共有環境が関与する。そして「共有環境=子育て」の影響がきわめて小さいことが再確認された。
難しい話ですが、これが偏りのない事実なら、英才教育の本にはネガティブな話だと思います。
子供が小さい頃に全てが決まるわけではないのですが、潜在能力は潜んでいて、そこには遺伝的にスイッチが入りやすいところもある、そんな感じですかね。スイッチは入りゃ必ずいいかと言えばそうとも限らず、結局子供の未来は予想できるものでもなければ作れるものでもない。
書いておいて否定気味にもなってしまいましたが、あくまでも研究と統計的な話で、こういう話は、視点によって時に偏る結果にもなりますから、話半分がよいかもです。絶対ではないですね。
ただスイッチの話は興味深いです。
スイッチは刺激でもあります、子供への褒め言葉がスイッチにもなるし、思春期に好きな子ができて何かのスイッチが入るかも知れない。
人間は深いなぁと。
私はうさぎがスイッチを入れてくれたのかも(*^^*)
最後に遺伝子婚活って知ってます?
遺伝子情報で相性を判断して、巡り合わせてくれるんですって。
インチキじゃなくて、遺伝子情報上、ちゃんと比較する。
興味ありますよね、どんな人が現れるのか。
またその人の行動も興味ある笑
ちなみに遺伝子情報でのマッチングロジックは、必ずしも似てるとかではなく、むしろ補完的要素もあるらしいです。気が荒い人には、癒しタイプとかなんですかね。
人間が深いというか世の中が深い笑
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _ )m