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安藤二七美の"ステップSPADA" [ホンダ ステップワゴンスパーダ]

整備手帳

作業日:2024年3月15日

0W-20のオイル選び@2024年3月(4代目 RK5型 ステップワゴンSPADA)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 ショップ作業
難易度

初級

作業時間 30分以内

1
ホンダの4代目 RK5型 ステップワゴンSPADA。
災害支援活動などのために、昨秋から乗っています。
ところが、なんやかんや、まだ一度もオイル交換していない。
ひと冬が過ぎて、もう春。
寒い冬の間ずっと、コールドスタートのたびに、エンジンオイルにたっぷりとブローバイガス(に含まれるガソリン成分)を溜め込んできたはず。
このガソリン成分がゴム製パッキンやプラスチック製のシール剤を攻撃して、オイル漏れを引き起こす。
よし、オイル交換しよう!と思い立ちました。
===
でも……
どうしたらいいんだろう?
整備マニュアルによると、RK5型ステップワゴンSPADAの「R20A」型エンジンのオイルは「0W-20」指定。
そんな今どきの新しいクルマ向けの柔らかいオイル、使ったことないから全然わからない。
手っ取り早く、ポンコツ各車で共用しているエッジRS(10W-50)と同じ、エッジの0W-20でいいのかなぁ?とも思いつつ。
スタバにiPadを持ち込んで、ソイラテを片手にちょっとググってみました。
2
市販されている有名どころの「0W-20」について片っ端から「動粘度」をググってみた結果。
iPadで散布図にしてみたら、一発で答えが出ました。
===
横軸は、100℃での動粘度。
高温になっても水みたいにサラサラにならず、しっかり粘度があってほしいから、この数値は高いほどありがたい。
高温での油膜切れって言うと、ふた言めには「サーキットを走るわけじゃないから」とか「せいぜい高速道路で制限速度をちょっと超えて走るぐらいだから」とか言い返してくる人いるけど、そうじゃないのよ。
===
荷物を満載にして、私のような内臓脂肪の塊を乗っけて、ちょっとした山道をグイグイと登っていくと、けっこう簡単に油温が上がってくる。
非力で余裕のないクルマほど、簡単に油温が上がります。
(そして焼きつく)
(例えば3気筒あるうちのまん中、2番シリンダーに2本ある排気バルブの片方だけが溶けたり欠けたり、という壊れかた)
===
自動車メーカーの開発の皆さんや、オイルメーカーの皆さんは、よく「オイルパンに貯まってるオイルが85℃の時に」という言い方をするの、聞いたことあると思うけど。
でも、実際にオイルパンに穴をあけて、油温センサーを取り付けてる人は、実はかなり少ない。
(油温計を取り付けてる人でも、オイルエレメントの取り付け部で測ってる人のほうが多いみたい)
安価で非力なクルマほど、余裕がなくて、油温が上がりやすい。
スポーツカー(レースとかサーキット走行)に興味ない人も、これは知っておいて損はないはず。
===
縦軸は、40℃での動粘度。
これは、わかりやすいんじゃないかな。
バターも、フライパンで熱するとサラサラの水みたいになるけど、冷蔵庫で冷やすと固くなるでしょ。
つまり、寒い状況、エンジンが冷え切った状態からのコールドスタートでは、まだ油温が低くて、固い。
狭い隙間には十分にオイルが回っていきにくい。
なので、40℃での動粘度の数値は、小さければ小さいほど(柔らかいほど)ありがたい。
===
結論。
横軸ができるだけ右のほう(100℃での数値が高い)オイルを選べ。
そして、縦軸ができるだけ下のほう(40℃での数値が低い)オイルを選べ。
ふむふむ。
安易に「エッジでいいかな」と思っていたら、ちがった。
0W-20に関しては、低温での柔らかさだけならエッジもGulfのGT20と変わらない。
だけど、高温ではGT20の圧勝。
「エッジじゃダメ」と言ってるんじゃないよ。
そうじゃなくて「高温はGT20だけがずば抜けている」という結果になりました。
それで、0W-20に関しては、私はGulf(ガルフ)の「GT20」を使うことにしました。
===
たかが乗用車、たかがミニバンのエンジンオイル選びに、どんだけ時間をかけてるの?……と笑うかもだけど。
仕事じゃないから、趣味だからこそ、です。
3
Gulfと書いて、ガルフ。
その辺のカー用品店では、まず見かけない。
今どきの若い人だと、知らない人のほうが多いかも。
でも……
子供の頃からポルシェに憧れてきた世代(同じ病気持ち)の間では、共通認識があるはず。
4
小排気量のちっぽけなスポーツカーでものすごい数のクラス優勝を積み重ねてきたポルシェの、長年の悲願。
ルマン24時間レースの総合優勝(初優勝)という夢を叶えたポルシェ917Kの、青いGulfカラー。
あぁ、そうだ、どこかで聞いたことあると思ったら、あれがGulfか。
ガルフ・ポルシェだ。
はい、そうです、あれです。
子供の頃にプラモデルで作った人や、作りたかったけど買えなかった人も多いはず。
5
実際にルマン24時間レースで初優勝した時の917Kは、ゼッケン23番。
赤いカラーリングのほうだけどね。
===
車重800kg、タイヤは15インチ。
ホイールベースは2300mm。
今どきの軽自動車ぐらい?
ところが、エンジンは排気量4500ccのV12(180℃のV12、水平対抗)で、520馬力。
生産台数25台。
6
これが最終的には740kgまで軽量化したり、5000ccで630馬力までパワーアップ。
さらには、5400ccまで拡大した上にターボを載っけて1100馬力オーバー。
最高速372km/h。
北米の選手権で全勝してシリーズチャンピオンを獲得。
最大のマーケット、アメリカとカナダの消費者に「ポルシェといえばターボ、ターボといえばポルシェ」を強烈に植えつけた。
で。
この917Kのターボを市販車911に落とし込んだのが、世界最速の市販車として有名な、ポルシェ911ターボ。
あまりにも速すぎて、高価すぎて、運転も難しすぎて、こんなものは絶対に売れない!と、社内では反対論が強かったらしい。
でも、ものすごい大人気で売れまくったわけです。
===
スポーツカーが、週末にアマチュアがサーキット走行を楽しんだり、レースに出場するためのものだった時代は、運転が難しかった。
だから、スポーツカーに乗ってること自体が、ひとつのステイタスだったそうで。
その筆頭がポルシェ911であり、911ターボだったみたい。
で。
スポーツカーのレースだけじゃないよ。
やがて、F1もターボ全盛期になると、ポルシェはF1でも世界一のターボエンジンとして君臨。
それで当時「いつかはポルシェ」と夢見た子ども達が20年30年後、いわゆる岩盤支持層になったわけです。
そんなポルシェを実力で王座から引きずり下ろしたのが、ホンダなわけです。
(オイルの話から、ターボエンジンの歴史のお勉強も)
===
そんな幼少期からの憧れ「ポルシェのターボ伝説」の、Gulfユーザーになれるチャンスが来た。
それが嬉しかったのでした。
7
あ。
いちいち4L缶を買ったほうが、保管場所という意味ではありがたいんだけど。
20Lのペール缶で買っちゃいました。
とりあえず5回……
半年おきなら、2年半?
(こんな柔らかいオイル、このステップワゴンでしか使わない)
8
……と、ここまで散々、オイルについて熱く語っておきながら。
実際のオイル交換はオートバックスで、という軟弱さ。
オイルエレメント「H-21」だけ買いました。
===
「オイルはどうなさいますか?」
「持ち込みでお願いします」
「オートバックスで買ったオイルですか?」
「いや、違います。持ち込み手数料がかかるやつです」
(自分から申告するのが大事だと思ってます)
===
ちなみに……
ピットの整備士さん達、後ろのハッチからペール缶が出てくるとは思わなかったみたいです。
9
ホンダ RK5型 ステップワゴン SPADA
2024年3月15日(金)16万9180km時
・オイル交換(Gulf GT20)
・オイルエレメント交換(オートバックス H-21)
★次のオイル交換は2024年9月かな
★あるいは17万2千kmを過ぎた時点で

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