
山地酪農を山北で実践…愛する牛と新生活
2018年06月08日
29歳で牧場オープン
富士山を望む大野山で酪農を始めた島崎さん(左)と師匠の中洞さん(山北町で)
富士山を望む大野山で酪農を始めた島崎さん(左)と師匠の中洞さん(山北町で)
山北町皆瀬川の大野山頂近くに7日、「山地やまち酪農」と呼ばれる新しい酪農を実践する「薫かおる野の牧場」がオープンした。
経営する島崎薫さん(29)は「山地酪農を全国に広めるのが目標」と夢を抱き、愛する乳牛5頭とともに新しい生活を始めた。
相模原市出身の島崎さんは東京農大に在学中、岩手県岩泉町の「中洞なかほら牧場」で山地酪農を提唱する中洞正さん(65)のことを知った。
山地酪農は牛舎を使わず、年間を通じて牛を自然の山に放牧し、乳を加工して収入を得る。
牛が下草を食べることで、山の管理にもつながるという。現在は、全国に散った中洞さんの弟子たちが各地で挑戦している。
中洞さんの元で学び、自然の中でのびのびと過ごす牛の姿に感激した島崎さんは、大学を卒業後、そのまま中洞牧場に就職。牛乳工場の責任者を任され、経営も一から学んだ。
そんなとき、2年前に閉鎖された大野山の牧場跡の所有者が、新たな事業主を探して中洞牧場を訪ねてきた。
縁を感じた島崎さんは2016年9月に中洞牧場を退職して山北町に移住。明るい人柄で地元の人にも愛され、県や町の支援も受けながら約8・8ヘクタールの牧場開設にこぎ着けた。
中洞牧場からやってきた1~6歳のジャージー牛は早速、富士山を見渡せる牧場に放たれた。一番の相棒「たらちゃん」(6歳)は11月に出産予定だ。
島崎さんは朝夕2回搾った計30リットルほどの牛乳を使い、近くの加工場でアイスクリーム用の原料を作っている。7月には、山北駅近くのカフェでソフトクリームを販売する計画を温めている。
7日は関係者約60人が集まって牧場の開設式が行われ、地元の連合自治会長を務める山崎幸与さんは「幾多の困難はあると思うが応援したい」と全面支援を約束した。
弟子の巣立ちを見守った中洞さんも「まじめでしっかりしていて、とにかく一生懸命」と島崎さんを高く評価。「転んだら起きろ」とエールを送った。
島崎さんは「たくさんの人に助けてもらってここまできた」とこれまでの歩みを振り返り、「将来は10頭まで増やし、女性でも酪農経営ができることを証明したい」と張り切っている。
2018年06月08日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
さて、
都夫良野公園ができて早1年たちます。
山北は通過するだけの人が多いと思いますが、最近いろいろと取り組んでいます。
機会を作って公園や牧場に行ってみたいとおもいますw
Posted at 2018/06/10 09:12:26 | |
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