ついにGRヤリスのGRMNが発表されました。コロナ関係で行くことのできないオートサロン2022ですが、SNSなどで投稿して頂いている内容から考察していきたいと思います。お値段がびっくり価格で購入するのはちょっと躊躇われます・・・。僕は自分のGRヤリスとNCロードスターとTRACER900GTを維持するのに一生懸命なので、欲しいと言えば欲しいですが買えませんね・・・。
お値段はなんと8467000円
※サーキットパックの値段です
スペックは最高出力据え置きの272PSですがトルクは390N・mに向上。
全体的に乗りやすさを重視した感じの内容ですね。
トヨタ公式のGRMN YARISページ
真っ先に感じた違和感は、S耐で使用されていたスワンネックウイングが変わってしまったことでしょう・・・。ルーフスポイラーとウイング形状自体はS耐車両を踏襲しているようですが、スワンネックのステーはもっと後ろ側に長かったはずです。展示車両はかなり短くなっています。加えて高さも若干低くなっているのかな?という印象です。公道を走れるようにウイングの位置を低く、前側にオフセットしたようでしょうが・・・正直、個人的には残念な見た目です。ウイングが3段階に調整可能なのは嬉しいですが、それならSARDさんのウイングでも変わらないです。最大の強みとしては一体成形の翼端板の形状でしょう。
サイド・フロントスポイラーは純正OPそのままでしたね。こちらもS耐車両で使用していたカナード一体成形のフロントバンパーかと思っていたので残念です。純正OPのエアロパーツはどちらも非常に良く出来ているので、新規で作る必要が無かったのかもしれません。むしろ、スワンネックウイングが追加されたのにフロントスポイラーが据え置きということは、やはり純正フロントスポイラーは効き過ぎだったのでは・・・?
パッと見の外装だけを考えると、
「え、殆どパワーアップしてないのに、これだけで800万超えるの?」と感じる人が多いかもしれません。諸元を見る限りではぼったくり価格に感じるようなGRMNヤリスですが、本質は全然違います。これ、細部まで要約するとお金さえあればメーカー公認の改造車に出来るって書いてあるんです。
下地となるボディはGRヤリスの時点でアホだろってレベルに堅牢なボディでしたが、これ以上ないぐらいに(545点におよぶスポット溶接の増し打ちをはじめ、構造用接着剤の使用箇所を延長)追加補強されており、
市販車とはなんだったのかと言いたいほどに仕上がっています。
クラッシュした時の費用に震えそうですね
味付けと言われる部分になるので好みは分かれそうですが、ファイナル変更に加え1-3速のギア比もクロス化されています。出力特性から見ても3500 - 7000 rpmを有効に使えるように組んだのだと思われます。個人的には一番嬉しかったのが
ファイナルが変更されている点です。
僕達が乗っているGRヤリスの6速は高速道路などで燃費を稼ぐためのギア比で、出力特性からすると競技走行に限っては使い難く感じます。(もちろんコースに寄りますが)5速までは使えますが6速だとエンジンの出力を振り絞るにはFSWのようなコースであってもギア比が高く感じます。1-3速がクロス化され、ファイナル変更で6速まで使いやすくなっているように感じます。
公開されているギア比から最高速を計算してみました。
6速が243 → 222 km/h
5速が203 → 185 km/h
4速が189 → 172 km/h
3速が143 → 135 km/h
2速が98 → 89 km/h
1速が62 → 62 km/h
ちなみに6速 3150 rpmで100 km/hでした。諄いようですがコース次第であることを考慮しても、トルクアップとのシナジー効果で全体的に使い勝手が良さそうです。6速も243 km/hなんて純正状態で考えれば空気抵抗で到達するのが厳しいため、かなり現実的なセッティングと思います。これはGRMNでは変えてくるかな?と自分のGRヤリスを乗っていて感じていただけに嬉しい変更です。
サスペンションもビルシュタイン製(むしろエナペタルなのでは...?)が純正で装着されてきます。スプリングもフロント側にヘルパースプリング仕様になっていて、リア側はかなり特殊(おそらくヘルパースプリングの機能を合わせるためと思われます)な非線形の樽型スプリングのようです。スプリングレートはフロント側 8 kgf/mm、リア側 6.5 kgf/mmとの事です。減衰が不明ですがリア側を若干柔らかくする方向ですね。GRMNと比較すると僕のSuper OHLINSがF 10kgf/mm、R 9kgf/mmなのでGRMNの方が若干リア側が柔らかめですね。通常のGRヤリスRZHPが前後4 kgf/mm弱なので、実質1.6 - 2倍のレートアップになりますがフロント側も恐らくキャンバー角をつける都合上スプリングの全長を短くしてレートを上げているのかな?と思います。狙いとしては前後6.5 kgf/mm(純正比1.6倍程度?)ってところですかね。こちらは街乗りも考えているはずですが、開発ドライバーの方々の神業のようなテクニックやセンサーをもってすれば恐ろしいタイムが出せそうです・・・石浦選手と大嶋選手の話では前後4kgf/mm程度のスプリングレートですら信じられないようなタイムを出していますしね・・・。あのスプリングレートでそんなタイムが出せるのであれば自体はこんなものでしょう。
サイドエアバッグ付きのRECARO製フルバケットシート(RS-Gベースと思いましたが形状がどうも違う)が2脚というのも凄いですね。しかも調整出来る範囲が画像で見る限り前後4段階?かなり多い!!
そして、なによりもKINTOで展開されているソフトウェアアップデートをGRMNでも実施するそうです。さらに、有料サービスとのことですがアブソーバー減衰調整、スプリングレート、空力パーツまでも最適化して頂けるようです。こんなのメーカー主導のオーダーメイド車高調(ただし車高調整は許さない)を組んでもらえるようなものです。
純正でタイヤサイズが235になっていたりするのは、JAF競技ユーザーの方からしたらクレームものと思いますが・・・。ここまで色々な要素が詰め込まれたメーカー公認車が800万を超えるのであれば、個人的には妥当だと思いました。GRMNの登場でGRパーツも追加されていくそうなので、僕達からしても機能的なパーツが手に入るのは嬉しいですね。個人的にはGRMNのGRクロスミッション&Loファイナルギアが欲しいです。
これは独り言ですが、
GRMN専用スポーツメーターとか作ってる暇があったら、HUD表示を使いまわしではなく専用設計してくれませんかね・・・主に競技走行モードみたいな感じで。HUDのタコメーターとスピード表示2つを大きく見やすくしてくれるだけで良いんですよ。こんなのアップデートで簡単に書き換え出来るでしょう?もしくは、Gセンサー表示とかですかね・・・?
ブログ一覧 |
GRヤリス | 日記
Posted at
2022/01/15 00:40:42