前回は冷却性能について書きましたが、今回はブレーキ関係について書こうと思います。
ブレーキの確認点としては、ブレーキダクトの有無による温度差、ブレーキバランス、ABSとの相性確認といったところで、ZENKIでバランスを取ってただけにKOUKIはどうなるか、走りに影響が大きい部分だけに気になるところです。
まずブレーキダクトは、ZENKI仕様の時は自作で
導風板を作成してましたが、ネットでポルシェ 911 GT3 の純正ブレーキダクトを流用している方がいらっしゃるのを見つけたので、物は試しと取り寄せてみました。^^

※ポルシェ 911 GT3 純正フロント ブレーキ スポイラー ダクト
接触しそうなところはハサミでカットして、タイラップを通す穴を空け、 フロントロアアームに仮止めしてみると、アームの太さの違いで隙間が空いてしまうんですよね・・・^^;
隙間が気になったのでダクトの裏側と表側に黒のアルミテープを張ってみましたが、少し凹凸があり空気の流れに拘ると微妙なところですが・・・。 まぁ、気にしないということで。^^;
少し前置きが長くなりましたが、せっかく取り付けたこのダクトは効果はあるか?ってことで、ダクトの有無によるローター、キャリパー温度を測ってみました。
走行状況として、気温30度、阿讃30分枠走行後、1週クーリング後の温度
ブレーキ仕様;F&R Winmaxキャリパー& 355mmローター
右フロント
・ダクトなし ローター 200度 キャリパー 105度
・ダクトあり ローター 180度 キャリパー 100度
参考
右フロント
86ZENKI同仕様 、自作ダクト、純正バックプレート有
右フロント ローター 240度 キャリパー 125度
86ZENKI GC8 F:4POT 294mmローター R:2POT 316mmローター
右フロント ローター 480度 キャリパー 186度
ダクト有では、ローター温度が約1割温度は低い(街乗りでも確認済み)ので効果はきちんとあるようです。以前作成した自作ダクトとの差はあまりありませんが、作成する労力と費用を考えると、この流用はアリかなと思います。^^
ダクトについては想定範囲の結果ですが、意外だったのはZENKIの同仕様よりも、ブレーキの温度が低いことが分かりました。 バックプレートを小型化しているのも少なからず影響はあると思いますが、ZENKIの場合VSC OFFでもブレーキLSD制御が入るためブレーキ温度が高くなりやすく、KOUKIは全OFFできるので、その差が出ているようです。
ブレーキをガツンと踏む事が多い阿讃では問題なかったものの、ローター温度が低くなると、ブレーキパッドに対する要求も違ってくるため、コントロールブレーキを多様するタカタで走ると違いがあるかもしれませんね。
ABSについては純正キャリパーの場合、ZENKIとそれほどの差があるようには思えなかったんですが、キャリパー、ローターを大きくした場合、制御の細かさが利点になってきて、フルブレーキでもフロントが吸いつくように止まるのはKOUKIで良くなった点ですね。 ABS介入によるアンダーステアも減っているので、ここ一発のミスは無くせるかなと思ってます。^^
前後バランスはZENKIのデータを元にセットしてみましたが問題なし。

あと、今回フロントキャリパーは新しくなりました。性能面は以前のテストモデルと大差はありません。しいていえば、ピストンのダストシールがついたぐらいですね。^^
フロント6POT、リア4POTキャリパーに355mmのローターとなると、ペダルストロークが無く扱い辛くない?とたまに聞かれる事がありますが、今使っているWinmaxさんのブレーキキットはペダルストロークもありノーマルから乗り換えても、違和感なく使えると思います。 例えるなら86GRのADVICSのキャリパーと同じ感覚で乗れると言ったらほうが分かりやすいかもしれませんね。
正直、効きだけでいうと86にはオーバークオリティですが、純正ローター径296mmではローター温度は非常に高くなるため、耐久性を考慮すると、ローターを大きし、また冷えやすいものが必要となってきます。
ビックローター化によりストッピングパワーは当然強くなり、発熱は少なくなるため、コントロール性が重要になるミニサーキットだとマッチングは難しくサーキット向けのパッドでは温度域の関係でフィーリング変化が大きく、ストリート系のパッドは初期が強く出てしまうので、現在はWinmaxのジムカーナ向けであるItzz R2.2相応の材質を使い効きとコントロール性の両立を図ってます。
前述したとおり温度域が低くなるため、ジムカーナ用のパッドでも熱で厳しい阿讃で連続周回しても全く問題がないため、TC2000までなら今のパッドで大丈夫かなと思います。ちなみに岡国だとすこし制動力が必要となるため、効きが強めの傾向となり、同社のARMA AP1が良い感じになります。
ブレーキの容量が大きくなることで、パッドの寿命は二倍程度に伸びるし、ローターも減らない、パブの寿命も延びるなど、サーキット走行するうえで、86にビックキャリパー&ローター化のメリットはものすごく大きいので、予算が許されるのであればオススメです。^^
ダクトは想定範囲の結果と、ブレーキに関しても現状仕様で特に問題ないことも分かり、前期・後期の差も把握できたシェイクダウンでした。^^
次回は、リニューアルしたダンパーについて書く予定です。
Posted at 2018/10/14 20:03:09 | |
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