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博物館からミュンヘン中央駅に戻り、今晩の宿を探しにツーリストインフォメーションへ向かいます。今回の宿泊先探しに関しては数人から「一人であればインターネットで探すより当日ツーリストインフォメーションで探してもらったほうが、駅から近くて良い宿が取れる」と聞いていたから、です。
で入りましたら3人ほど人が居まして、さてどうしようかと思っていたらそこの男性が「オトコがいいですか、オンナがいいですか?」なんていきなり日本語で言われ度肝を抜かれます。で、まあどっちでもよかったので(？)男性にホテルの予約をお願いしました。宿泊したのはホテルGoetheです。無線LANとシャワーが使えます、朝食も付いて来ました。エレベータが無いのでビックリ、でもそれ以外は快適です。

雨に濡れ、そして石畳の道でスーツケースを引きずるのに往生しながらようやく到着したドイツ博物館。間口は狭いしそれほど大きな建物ではない(雨だから見上げる気にならなかった)、というのが第一印象。で10ユーロくらいの入館料を払います。入場口が一箇所しかなく、そこに集中するのですが誰も文句を言いません。

中に入ってみるとフロア構成が複雑。渋谷の東急ハンズとかヨドバシカメラの新宿西口本店みたいに複数(3つ?)の建物を繋げてある感じで、各々がそれなりの広さがあり、そして階も地下1階から地上6階まであり、自然科学に関して多岐にわたり展示・紹介されています。

[まずは乗り物]
船から始まり、飛行機、そして宇宙飛行に関するものまで揃っています。飛行機は更に別の分館みたいなのがあってそこに多く展示されているとか。それでも本館には、今回の個人的目玉であるBf109とMe262を展示してあり、これらを見ることができました。
Bf109に関しては予想より小型でした。直線的なデザインで、リベット打ちまくりの組立てです。飛行機の機体だけではなく、エンジン、キャブレター、燃料噴射等も展示・説明があります。しまいにはシートベルト・ハーネスまで展示してありました。星型エンジンもカットモデルが置いてあり、ゆっくりと見たかったところです。
Me262もいろいろ見たかったのですがそこに到達するまでに疲れてしまい、いろいろ考えながら見ることが出来ませんでした。あとはBa349ナッターという迎撃機をここで初めて知りました。随分ざっくりとした作りです。
これら以外にも飛行船、リリエンタールの飛行機等いろいろあり、あまり詳しく書いていないものの解説も全て付いています。解説内容は、子供でも分かるような感じで浅く広く、という印象があります。Uボートもあるらしいのですが見落としました。

[テレコミュニケーション、そしてコンピュータ]
仕事でもあり興味があるところなので、ここも面白く見ました。前職で馴染みのあるドイツ企業の製品があったりして面白かったです。機械式計算機のクルタがあったかどうか、は分かりませんでした。そういえば携帯電話も無かったような気がします。

[レーダ]
第二次世界大戦時にドイツが実用化していたレーダ"ビュルツブルグ"は展示してありませんでしたが、レーダの原理を解説した展示がありました。

[数学の小部屋]
自分の手を動かしていろいろ試すことが出来る部屋です。妙齢の若い女性がパズルを解いているところをみてビックリ。こんな展示が成立するとは、さすがドイツ。ここが一番驚いたところです。

[インターネットカフェ]
今朝方、ホテルで帰国便のインターネットチェックインを試みたところ、ミュンヘン=>スキポール便は可能だったのですがスキポール=>成田便が出来ませんでしたので、ドイツ博物館内のインターネットカフェで試してみました。なんとここでもダメです。
ところでココ、サンマイクロシステムズのコンピュータを使っていました。こういうインターネットカフェって日本では見かけませんよね。ドイツではPC並に安いのかな。

総体的に「モノを陳列して説明を添付」というものだけではなく、自分で操作することで分かりやすくなっています。それが、子どもにも飽きさせずに見られるようになっています。
日曜ということもあり、入館者はこどもからお年寄りまであらゆる年齢に渡っており、男女比も半々くらい。若年男女がデートに来ているという話は聞いていましたが、中学生くらいの女の子だけの4人組が見に来ているのにはビックリ。日本でも博物館好きな女の子は居るでしょうけど、それが4人も揃うとは思えません。そんな娘がMe262やBf109を見て歩いたり、数学パズルみたいなのをやっているのを見ると、こういう地道な努力が「自然科学・科学技術への親しみ」が生まれてくるように思います。他方、これだと洒落っ気のあるアパレル産業とかは育ちにくいような気がします(育たない、という事ではありません)。日本のように、日曜にお店や遊園地が開いている訳ではない、ということもあるとは思いますが。

全体を通しての印象は、ドイツの国民性として

「独創的な発想」
「それを具体化する論理的な組立て」
「過去の技術遺産に対する国民ひとりひとりの敬意」

を感じました。下記フォトアルバムもご覧ください。
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#7

さて研修を全日程消化した後、私は1日だけ観光しようと決めていました。本来ならすぐ帰国するのですが、丁度日本も連休なので詮索されることも無いだろうと思いまして。
07:30AMに台湾人3人と一緒にホテルをチェックアウトしてタクシーに乗り込み、ホテル最寄駅のレングリース駅へ(駅名が分からなかったのですが、nimimokuサンに教えていただきました。ありがとうございます)。しかし無人駅で、切符の買い方が分からないうちにディーゼル車がホームに入線。数分停止の後に発車。しばらくしたら改札が来ましたが我々東洋人は聞きません。うーん。と思っていて同行の台湾人に聞いてみたら、切符の件は台湾人が昨日、数人分の「1日乗車券」を買ってあったそうで、そこに入っているから大丈夫、とのこと。よく分からないうちに09:00AM頃にミュンヘン中央駅に到着して台湾人一行と別れたのでした。

さて、ひとりで海外の駅に来たのは初めてなワタシ。まず情報センタらしきものが構内にあったのでそこへ向かいます。しかしこの駅はレングリースから来た列車から降りる際の改札が無いので、どこまでが日本で言うところの「エキナカ」で、どこからが改札外なのか分かりません。
で、その情報センタらしきものに到着。で「英語のひとはこちら」みたいなことが書いてある窓口に並んだら「整理券を取って持って来い」とのことなんだそうで。でも窓口はガラガラなんですよ？整理券発行機で整理券を取って、何回も確認の上でのこのこと券に表記された窓口に行くと「この券はもう有効ではないから再度券を取れ」とのこと。なんと券が発行されたらすぐ行かないと無効になるんです。日本だと整理券って当日内は有効で、若番は優先してもらえますよね。でもそう言われれば仕方ない訳で再度整理券を取り窓口へ。なぜか「英語のひと云々」と書いていない番号の窓口でしたが問題無かったです。でドイツ博物館に行きたい旨を伝えると2.5ユーロくらいの片道切符を売ってくれました。で路線図をくれて、「Isator駅」で降りればいい、とのこと。良かったぁなんて思いながら、私にとっては不思議な券売機を撮影しようと思ったら係員に撮影禁止である旨をやんわり伝えられ断念。ちなみにその件、明記されていません。
その係員が言うのは、ここは旅行者情報センタではなく、それは駅を出てすぐの場所にある、とのことでそれを探すのですがまたここでウロウロ。仕方なく通りがかりのひとに聞きますが知らなかったり英語が通じなかったり、ということもありましたが、ようやく発見したのです。なんと駅出口から1分くらいの場所でした！ところが10:00AMまで開かないことが判明し、まずはドイツ博物館に行くことにしたのでした。

で駅に戻り、切符売り場らしきところでIsator駅行きの電車(Uバーン?)の乗り口を聞いたら、地下のホームに来るやつ全部がそこに行く、とのこと。ということでスーツケースを引きずりながら階下に下りてホームに到達すると、あーた、両方向の電車が来るじゃありませんか。逆の方向に行ったらタイヘンだ、しかしその判別方法が分からないのです。仕方なくベンチに座っていた黒人?女性に聞いたら、今来た電車が行くよ、とのこと。ところが！その電車からお客さんが降りた直後にドアが閉まってしまいました。あ～あ～なんて思っていると件の黒人のオネエサンが、ボタンを押せ、みたいなジェスチャーをします。よく見るとドアの側にボタンがある。つまり乗るひともボタンを押してドアを開かせるんですね。日本でも寒冷地の列車のドアは、降りるひとがボタンを押すようになっているのは知っていましたが、乗り込む際にボタンを押すのは初めて体験しました。

で無事にIsator駅に着きます。家族連れも多く下車したので、きっとこれに付いていけば博物館に行けるんだろうな、と思ったワタシなのでありました。

さて駅を降りたら雨。まあレングリースでも雨だったのですが、雨に濡れてスーツケースを引きずりながら歩くと気分的には凹みます。周囲のドイツ人を見るとなぜかあまり傘をさしていません。ドイツ人はあまり傘を使わないのか？そして日曜には店という店はほぼ全て閉まり、傘も買えないというお国柄なのです。駅から博物館までは300mと書いてありましたが、傘無しでは長く感じました。