於曽屋敷〔於曽氏館〕（甲州市・旧塩山市）

於曽屋敷〔於曽氏館〕は俗に土手屋敷と称されています。加賀美遠光の子四男光経、更にその子遠経が於曽氏を名乗り、即ち、ここに居館を構え於曽郷一帯を領有していました。於曽氏数代の居館となり、信玄の時代には同族である板垣氏が於曽を継承し、於曽殿として活躍しました。於曽郷一帯を領有していた於曽氏も、武田氏滅亡の後は、一時荻原山に潜んでいたが、徳川幕府の甲斐の国に対する懐柔策に安心し、再び当屋敷に戻りました。しかし、旧性於曽氏を名乗ることは遠慮し、母方の姓である廣瀬を名乗り百姓となったそうです。
尚、昭和49（1974）年31代当主の方より、屋敷の二分の一余が塩山市に寄贈され、現在於曽公園として公開されています。残りの屋敷は現在も子孫の方が在住されています。
周囲を巡る土塁は一見の価値有りです。

Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H21.12.27
住所: 山梨県甲州市塩山下於曽