龍華山永慶寺跡（甲府市）

永慶寺はかつて山梨県甲府市の山梨県護国神社の敷地内にありました。
永慶寺は江戸時代に老中首座として幕政を担った柳沢吉保の菩提寺で龍華山永慶寺といいました。
吉保は、宝永元（1704）年、甲斐三郡の領主に任ぜられ、翌年から永慶寺の造営が開始されました。当初は穏々山霊台寺と称しましたが、宝永5（1708）年に龍華山永慶寺に改められ、宝永7（1710）年に完成しました。
永慶寺は禅宗の一派である黄檗宗の寺院であり、同宗本山の京都万福寺８代悦峯禅師を開山祖に迎えています。
正徳4（1714）年に柳沢吉保が没すると、江戸から永慶寺に運ばれて埋葬されました。
吉保の正室・定子と側室（嫡子・吉里の母）もこの寺に葬られました。
永慶寺の諸堂は、享保9（1724）年に行われた吉里の大和郡山への所替えに伴い取り壊されましたが、寺は大和郡山城の近くに再建され、現在に至っています。

Photo Canon PowerShot G9
H21.12.28
住所: 山梨県甲府市岩窪町