鹿児島県立博物館考古資料館（鹿児島市）

鹿児島県立博物館考古資料館は、興業館として建設された建物で登録有形文化財に指定されています。
日本中を探しても、もうほとんど見当たらない石造建築物は鹿児島にまだいくつか残されています。
県立考古資料館もそのひとつで県内では磯の尚古集成館についで古く、壁や床には県内産の石が用いられています。この建物は明治16（1883）年に鹿児島市で開催された第24回九州沖縄連合共進会のパビリオンとして建てられ、当時はネオゴシック風のモダンなスタイルが話題になりました。
その後、県立興業館となり国内外の物産を陳列。明治22（1889）年、鹿児島市制施行と同時に仮事務所、昭和7年には県商工奨励館として使用されました。
県立博物館となったのは昭和28（1953）年からで、博物館の本館が旧図書館に移ってからは、考古資料館として、県内で発掘された埋蔵文化財の展示に使われています。
バルコニーや欄干、玄関階段など、幾度か襲った自然災害や戦災をものともせず、堂々とした姿を保っています。

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住所: 鹿児島県鹿児島市城山1