長岩城（中津市・旧耶馬溪町）

長岩城は宇都宮氏（城井氏）の一族、野仲氏の居城です。
豊前守護、宇都宮信房は弟の重房に下毛郡野仲郷を分与し、重房は野中氏を名乗りました。
建久9（1198）年、重房はに長岩城を築城したとされます。以後、野仲氏22代390年間の居城となりました。
野仲氏は勢力を拡大し、下毛郡の統治者として栄えました。また、元寇の役、南北朝時代の玖珠城の戦いなどでも活躍しました。
弘治3（1557）年、野仲鎮兼は大友氏に反旗を翻して長岩城に籠城しましたが、攻められ降伏しました。
しかし、天正6（1578）年、耳川の戦いに大友氏が敗れると、野仲鎮兼は再び下毛郡を制圧しました。
天正16（1588）年に中津城に入った黒田長政は、後藤又兵衛を先陣として3500騎余りの軍勢でこの城を攻めました。城主の鎮兼以下総勢1500名余りで応戦するも、敗れて自刀し、城は廃城になったと伝えられています。
石垣というより石塁が見事な城です。一之城戸、二之城戸、三之城戸、東文台、本丸、西文台と傾斜地にも見事に石塁が残ります。またなべもと谷を挟んだ反対側にも陣屋跡、砲座跡があり、また銃眼のある石積櫓は必見です。


Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H22.7.18
住所: 大分県中津市耶馬溪町大字川原口