日出城〔暘谷城〕（日出町）

日出城は慶長6（1601）年に徳川家康から3万石を与えられ姫路から移封入国した木下延俊が築城工事に着工し、翌慶長7（1602）年8月に大方の普請ができ完成しました。
木下延俊は北政所の実兄・姫路城主木下家定の三男で、延俊の義兄にあたる細川忠興自ら縄張りを担当し、石垣の構築は家臣で築城の名手穴生理右衞門が野面積で築きました。
寛永18（1641）年、木下延俊の遺言によって木下氏二代俊治が弟延由を５千石で立石に分知し、2万5千石となりましたが、幕末まで木下家の居城でした。
日出城は小城ながら堅城であったため、三代藩主木下俊長が中国古書「淮南子（えなんじ）」より引用して暘谷城と命名しました。
明治7（1874）年に廃城令により破却されましたが、石垣などが現存しています。
裏門櫓は明治8（1875）年に徳永家に買い取られ、同家敷地に移築されましたが、平成12（2000）年日出町教育委員会が譲り受け、平成21（2009）年より復元工事がされました。
二の丸には二の丸館が平成22（2010）年4月28日にオープンし、観光拠点施設としての役割が期待されています。
本丸跡は日出町立日出小学校の敷地となっています。

Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H22.7.19
住所: 大分県速見郡日出町