堂森善光寺（米沢市）

堂森善光寺は、山号は松心山、真言宗豊山派の寺院です。大同2（807）年の開基、建久3（1192）年に長田将次の妹益王姫が中興したと伝えるが、数度の火災で古記録が焼失し由緒は定かではありません。見返り阿弥陀如来（県指定文化財）は、益王姫を救うため振り返った姿になったという伝説が残ります。
また、置賜郡の地頭・長井氏の創建ともいい、伝長井時広夫婦坐像（県指定文化財）を所蔵しています。
境内の阿弥陀堂は寛延3（1750）年の再建で、寺名の由来となる善光寺三尊像と見返り阿弥陀を安置しています。
また、本堂と阿弥陀堂の奥には前田慶次郎供養塔が建っています。傾奇者として著名な前田慶次は、加賀前田家の一族ですが関ヶ原の戦いの前に上杉家に仕え、晩年は堂森で悠々自適の生活をおくり、慶長17（1612）年6月4日に死去したと伝えられています。供養塔は堂森の里人と親交した慶次を偲び、昭和55（1980）年に建立されたものです。

Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H22.9.12

住所: 山形県米沢市万世町堂森山下３７５