戦前の沖縄の住居建築の特色を全て備えている建物・中村家住宅
2013年03月27日
中村家住宅は戦前の沖縄の住居建築の特色を全て備えている建物です。沖縄本島内でこのように屋敷が前がそっくり残っている例はきわめて珍しく、当時の上層農家の生活を知る上にも、貴重な遺構であるということで、昭和31(1956)年に琉球政府から、昭和47(1972)年5月15日に日本政府によって国の重要文化財に指定されました。
今から約500年前中村家の先祖賀氏(がうじ)は、忠信かつ琉球王国きっての築城家としてもその名をとどめていた護佐丸(ごさまる・(中城城主)が読谷(よみたん)(本島中部)より城を中城に移したとき、共にこの地にその師匠として移ってきたと伝えられています。
その後、護佐丸が勝連城主の阿麻和利(あまわり)に滅ぼされてしまうと、中村家の先祖も離散の憂目にあいました。
1720年頃、ようやくその家運を盛り返し、この地方の地頭職(本土の庄屋にあたる役職)に任ぜられました。
現存する建物は18世紀中頃に建てられたと伝えられています。
建築構造は、鎌倉・室町時代の日本建築の流れを伝えていますが、各部に特殊な手法が加えられて、独特な住居建築になっています。
この遺構は、士族屋敷の形式に農家の形式である高倉、納屋、畜舎等が付随して沖縄の住居建築の特色を全て備え持っています。
屋敷は、南向きの緩い傾斜地を切り開いて建てられており、東、南、西を琉球石灰岩の石垣で囲い、その内側に防風林の役割を果たしている福木を植え、台風に備えています
(パンフレットより)
営業時間 9:00~17:30(年中無休)
入場料金 大人500円・中高校生300円・小学生200円
Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H25.3.20
住所: 沖縄県中頭郡北中城村字大城106