桂山寺跡（日置市・旧日吉町）

文禄4（1595）年、日置三代領主島津常久は、ここ霊徳寺を桂山寺と改め亡父忠隣の菩提寺としました。
忠隣は出水領主島津義虎の子で初代歳久の養子となりましたが、日向の根白坂で羽柴秀長の軍と戦い戦死しています。
正面小高い所に忠隣の暮があり、すぐ西隣に殉死した家臣三名の墓があります。
ここから約百メートル離れた西の山かげに島津家の暮地があり、そこに「お由良騒動」で切腹を命ぜられた赤山靱負の墓もあります。
赤山靱負は、日置島津家第12代久風公の次男で、兄は家督を継いだ13代久徴公、弟は本藩の家老職を務めて明治維新に活躍した桂久武（歳貞）です。
江戸時代末期、島津家の家督をめぐって嫡子斉彬公を望む人達（正義党）と側室お由羅の方の子久光を推す人達が対立抗争しました。これがお由羅騒動です。
この事件で正義党の中心人物の1人であった靱負は切腹を命ぜられ嘉永3（1850）年3月4日自決しました。
彼の志を継いだのが西郷隆盛です。
（現地説明板より）

Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H26.7.20
住所: 鹿児島県日置市日吉町日置