天寧寺(尾道市)
室町時代の三重塔が残る天寧寺
2014年09月07日
天寧寺は、山号は海雲山、曹洞宗の寺院です。
貞治6(1367)年、尾道の人万代道円の発願により、足利二代将軍義詮が父尊氏の遺志をついで工費を寄進し、普明国師を講じて開山したもので、宗旨は創建当初は臨済宗、東西三町にわたる宏壮な大寺院でした。本尊は宝冠の釈迦如来です。
康応元(1389)年3月、足利3代将軍義満は厳島参詣の帰途、船を天寧沖にとどめ船橋をかけさせて上陸し、この寺に一泊して備後の守護山名氏の餐応を受けました。永禄(1558〜1569)の頃、足利15代将軍義昭の帰依を受け、歳米、禁札、下馬札を下賜されました。
元禄年間(1688〜1703)に、三原の宗光寺の一雲椿道によって再興され、そのとき改宗して曹洞宗になりましたが、天和2(1682)年雷火のため全山焼亡、わずかに後山の海雲塔を残すのみでした。
海雲塔(三重塔)はもと五重塔で嘉慶2(1388)年の造立ですが、元禄5(1692)年に至って、永年の風雪のため上層部を損じたので、五層を改めさせ現在の三層の姿としました。塔前の碑は広島県下で最初の女性教師植村雅子先生の記念碑です。
また本堂前の羅漢堂には、江戸中期から明治期にかけて檀信徒から寄進された五百羅漢像があり、本堂西側には古の山門の礎石という巨石をのこしています。
Photo SONY NEX-7
H26.8.22
住所: 広島県尾道市東土堂町17−29
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