永原御殿(野洲市)
徳川将軍が上洛の際に使った御茶屋御殿・永原御殿
2015年02月09日
永原御殿は、徳川将軍が上洛するに際に使った休憩、宿泊用の城館です。御茶屋御殿とも言います。
この地は、天正14(1586)年に豊臣秀吉が徳川家康に与えた在京賄料に由来します。
記録によると、慶長6(1601)年10月の家康下向時を初見とし、慶長19(1614)年の大坂冬の陣や翌年の夏の陣、家光の将軍下向時に伴う上洛時などに、家康、秀忠、家光らが駐留しました。
寛永11(1634)年、家光の御代替の上洛に伴い、それまでの御殿の約6倍の規模に大改修します。本丸・二の丸・三の丸からなり、多くの建物を備え、堀や土塁をめぐらした本格的な城郭でした。
膳所藩主膳菅沼定芳と芦浦観音寺を普請奉行として、大工頭中井家の作事によって建物の新造と改修をおこない、併せて三の丸を拡張したうえで米蔵や馬屋を新設しました。
しかし、御殿の使用はこれが最後となりました。
その後、将軍上洛が停止されると、貞享2(1685)年には御殿も廃止され、取り壊されました。
竹やぶになって建物は残っていませんが、本丸跡の土塁や石垣、二の丸跡の掘割などが随所にのこり、当時の面影をうかがい知ることができます。
野洲市北の浄専寺には、御殿からの移築と伝える表門もあります。
銅鐸博物館(野洲市歴史民俗博物館)には、永原御殿の復元模型が展示(企画展等開催中は展示替え)されていて、当時の姿を知ることが出来ます。
(現地説明板より)
Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H27.2.5
住所: 滋賀県野洲市永原
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