桂嶽寺（新庄市）

桂嶽寺は、山号は香雲山、臨済宗妙心寺派の寺院です。
寛永2（1625）年、初代藩主政盛が、太田村に長松山万年寺を建立したのがその前身で、貞享3（1686）年に新庄藩2代藩主戸沢正誠が若干9歳で死去した政武（正武）の菩提を弔う為、西山に移し、政武の法名桂嶽寺殿にちなみ、香雲山桂嶽寺に改称されました。
戸沢家の墓所は、当地では御霊屋と呼ばれ、桂嶽寺の一棟と、市内太田の瑞雲院に六棟あり、桂嶽寺の一棟は2代藩主正誠の御廟所です。
正誠の治世年数は、歴代藩主の中で最も長く60年以上も藩政に携わり、新庄城の改修の他、鳥越八幡神社や天満神社を造営するなど大きな実績を残しました。その間、鳥越八幡神社の拝殿や、城内の天満神社を造営するなど社寺の再建や新庄城の修復など数多くの事業を行いました。近年、正誠の棺中には政武の描いた一枚の絵が見つかりました。正誠が83歳で亡くなるまで34年間、その絵を手元に持ち続けていたことは、いかに政武を愛していたかを窺わせ、自らの廟屋を政武の墓に近いこの山上に建てさせたこともうなずけます。
昭和62（1987）年5月12日、瑞雲院の墓所と共に「新庄藩主戸沢家墓所」は国の史跡に指定されています。
この寺には弁財天を祀ったお堂や、世界的に有名な和算の大家安島直円の墓、近くの西中寺跡（西山の丘）には元総理大臣小磯国昭の墓があります。
（現地説明板などより）

Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H27.5.4
住所: 山形県新庄市十日町６７１６