大岡忠相も奉行を務めた山田奉行所を記念・山田奉行所記念館
2015年07月08日
徳川家康は、関ヶ原役後、天下の実権を掌握、慶長8(1603)年2月、江戸に幕府を開きましたが、その遠国奉行として、長崎、佐渡についで同年11月、勢州山田奉行所を度会郡有滝村に開きました。そして、江州山中の代官長野内蔵允友長が奉行へ転役されて着任、同時に江戸表より、支配御組頭4人、与力6騎、同心20人、四日市より水主40人の派遣がありました。また、軍船虎丸、孔雀丸2隻と、関船の天地丸、鬼丸、千速丸、一楽丸、小鷲丸、乙矢丸、小鳥丸7隻を擁し、幕府出先として堂々たる陣容で固められていました。
山田奉行所は、寛永12(1635)年第7代花房志摩守幸次のとき、この地度会郡小林村に移され、幕府が終焉を迎えるまで、この地にありました。また、船蔵も翌年同じ地に移されました。伊勢市内に点在する奉行所跡は、この間に奉行の下代や奉行自身が、地理的便宜上出張して裁断を行った場所です。
大岡越前守忠相(当時は大岡能登守忠相)は、正徳2(1712)年から正徳6(1716)年までの4年間、第18代奉行として勤務し、紀州領と神領の境論解決などの話が残されています。ただし、三方一両損や地蔵裁判など江戸に戻って普請奉行や江戸町奉行を歴任する中でできあがって行った説話と言われています。
山田奉行所記念館は、弘化2(1845)年に、ほぼ全焼した山田奉行所を、翌弘化3(1846)年に新築したときの図面「新造小林役所之図」などに基づき、書院、お白州などその公的部分の一部を復元したものです。主屋81.3坪、門長屋19.6坪で、その広さは、往時の小林役所建物面積の凡そ6分の1にあたります。
(パンフレットより)
開館時間 9:00〜16:00
休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日〜1月3日)
入館料 無料(当分の間)
Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H27.7.4
住所: 三重県伊勢市御薗町上條1602