ヴォーリズの親友アンドリュース氏を記念し建てられたアンドリュース記念館
2017年07月05日
アンドリュース記念館は、近江兄弟社の創立者ウイリアム.メレル.ヴォーリズ(日本名 一柳米来留)の大学時代の親友であり、ヴォーリズに導かれてキリスト教信者となり、若くして召天した故ハーバート・アンドリュースを記念して、アンドリュース家から贈られた資金を基にしてヴォーリズ氏が自らの貯蓄金全部を捧げて、自らが設計し、明治39(1906)年9月24日に京都の木曾田梶之助請負師に総工費3,600円で発注し、明治40(1907)年2月10日に建てられたヴォーリズ建築最初の建物です。尚、760㎡(230坪)の土地は、西 幸次郎氏、千貫久次郎氏が提供してくれたものです。会館はアンドリュース氏を記念して、「ハーバート・アンドリュース記念近江八幡基督教青年会館(YMCA)」と称しました。
現在の会館は、昭和10(1935)年6月15日に、最初の建物の位置から12m東側に、移築したものであり、外部デザインは一部変更されているが全体の面積は同じです。同会館に存する記念室は、祈りの部屋と呼ばれ、設立当時にヴォーリズが、過ごした一続きの書斎と小部屋は当時のままを保存しており、この部屋で捧げられた創立者たちの熱い祈りから近江兄弟社は生まれました。この部屋は以前2階にありましたが、同じ方角の1階に移されています。この会館は、近江兄弟社が創設された原点の記念すべき建物ですが、本来学生基督教青年会館として建てられたもので、永年この会館を中心にこの地方の基督教青年会運動が進められ、社会の先駆的役割も果たしてきました。
昭和62(1987)年にYMCA会館としての使命が終わり、会館が使用されなくなり20年が経ち、相当傷んでいましたが、平成19(2007)年2月10日に会館竣工100周年を迎えるところから、「近江兄弟社創立100周年記念事業」として、(株)近江兄弟社の寄付などにより、会館の保存再生を図りました。
今後、会館は、高齢者・障害者等の介護予防拠点や、キリスト教の伝道その他地域活動支援施設として、近江兄弟社創立者W.M.ヴォーリズ(一柳米来留)の創立の精神を継承しつつ、キリストを模範とした社会奉仕活動に使用する予定です。
(現地説明板などより)
Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H29.6.13
住所: 滋賀県近江八幡市為心町中31