志布志地頭仮屋（志布志市）

地頭仮屋跡は、中世以降の志布志城の重要な拠点としての足跡を残しています。
地頭仮屋の台地を囲み現存する石垣は、地頭仮屋の名残のある極めて重要な価値を有するものです。現在石垣は、西側の石垣が三段若しくは二段で形成されていますが、明治30（1897）年頃の古写真では、石垣の構造は一段であることが確認でき、東側の石垣が往古の状態を遺し現存しています。
さらに地頭仮屋跡は、国指定史跡「志布志城跡」の中でも最大規模をもつ「内城」の南端に位置し、現在その「地頭仮屋跡」には志布志小学校の上校舎と下校舎が建てられています。
この地頭仮屋には、島津宗家6代島津氏久、7代元久及び新納家累代の居館跡があり、藩政期においては志布志郷を執務する拠点施設としての地頭所が置かれていました。この地頭所は明治初期の学制発布以降、明治5（1872）年4月に旧大慈院書院を移転して「志布志郷校」として開校して以来、小学校教育の現場として使用され、現在に至っています。
現存する石垣のみならず、志布志小学校の上校舎と下校舎の範囲を含めた一帯が中世以降の志布志城跡・志布志郷の重要な拠点であり、その歴史的な価値は十分高いものです。
（現地説明板などより）

Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
H30.1.28
住所: 鹿児島県志布志市志布志町帖6390-3