「旧集成館」の一部として世界遺産一覧表に登録された鹿児島紡績所技師館〔異人館〕
2018年02月26日
鹿児島紡績所技師館は、日本初の西洋式紡績工場の創業を指導するために英国から招かれた技師たちの宿舎です。慶応3(1867)年、洋式紡績工場の技術者宿舎として建てられ、通称異人館と呼ばれました。
貴重な江戸期の洋館で、小屋組などに和の建築技術を残す優雅で繊細な建物です。
慶応元(1865)年、英国に密航した薩摩藩士たちは蒸気機関と紡績機械を買い付け、英国人技師7名を招きます。彼らから学んだ近代的な紡績技術はやがて日本各地に広がっていきました。技師館は英国人の設計とされ、当時の薩摩では最も先進的な建物で、地元の職人たちが施工したために、在来の建築技術も取り入れられています。木造瓦葺きの瀟洒なコロニアル調レジデンスにはマントルピースも設けられていました。
錦江湾越しに桜島を眺める張り出しが特徴で竣工当初の回廊は建具のないベランダでした。設計は英国人ではなかったかと推測されています。建物は、明治15(1882)年に鶴丸城跡地にできた県立鹿児島中学校(後の第七高等学校造士館)の本館として移転され、教官室として利用されていたものを、昭和11(1936)年に七高造士館の本館が完成したため、現在地に再移築されたものです。その後、昭和56(1981)年に、瓦の葺き替えをはじめ内・外装の修理、平成21年(2009)年~平成22(2010)年に耐震補強工事、平成23(2011)年に展示整備を行い、現在に至っています。平成27〔2015〕年、「鹿児島紡績所技師館」を含む「旧集成館」が「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産の構成遺産に選定されています。
(現地説明板などより)
営業時間 8:30~17:30
入館料 一般200円 小・中学生100円
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
H30.1.29
住所: 鹿児島県鹿児島市吉野町9685-15