結城城（結城市）

結城城は治承年間（1177〜1180年）に結城朝光が築いたとされるが確証はなく、むしろ南北朝動乱期に築城されたと見るべきと考えられています。
その後、結城家は室町時代に関東八家の一に列して勢力をふるいました。
結城城の名を不朽にしたのは永享12（1440）年の結城合戦です。関東公方足利持氏が将軍義教と争って滅ぶと結城家11代氏朝は、持氏の遺児春王丸を奉じて兵を挙げました。
幕府は諸将に氏朝らの討伐を命じましたが、結城落城まで１年余の歳月を費し、結城の名を天下に轟かす結果となりました。しかし、嘉吉元（1441年）年氏朝・持朝は討ち死にし、結城城も落城したため、結城氏は一時没落することとなりました。
しかし、末子・重朝が生き延び、文安4（1441）年、足利成氏が鎌倉公方を再興すると、佐竹氏の庇護を受けていた重朝が成氏より偏諱を受けて成朝と改名し結城氏の再興が許されました。
戦国時代には宇都宮・佐竹氏らと伍して生き残り、天正19（1591）年徳川家康の二男秀康を17代晴朝の養子にもらい受け、慶長6（1601）年越前国への国替えまで関東の雄として栄えました。
結城氏の転出後、結城城は廃城となりましたが、元禄13（1700）年水野勝長（18,000石）の入部によって再興され、明治に至るまで水野家の居城となりました。戊辰戦争の際には佐幕派が城を占拠したため、新政府軍の攻撃を受け、城の建物は多くが焼失しました。
現在城域は公園および宅地として開発されています。中心部の城跡歴史公園の周辺に空堀の跡などが残っています。

Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R4.12.27
住所: 茨城県結城市結城2486-1