小倉城三ノ丸土塁跡（北九州市小倉北区）

江戸時代の小倉城は、幾重にも濠や石垣、土塁で囲まれていました。
三ノ丸、二ノ丸と城内を区切るのは石垣と濠です。「三ノ丸」と西曲輪を区切っているのは、この背後にあるような土塁と濠でした。
石垣の多くは残っていますが、土塁がそのままの形で残っているのはこの付近だけです。他の場所の土塁は、明治以降に石垣に変わったり、切り崩されていたりしました。
ここの緑地帯は江戸時代には濠でした。幕末の「藩士屋敷絵図」によると、濠の幅は八間半（約15m）となっているから、歩道の一部も濠だったことになります。深さは五尺（1.5m）でした。
このような土塁と濠は、江戸時代にはここから南へ西小倉小学校下から、田町のはずれまで続いていました。
また、この付近に三ノ丸から西曲輪に出入りする田町口門があつた。その内側（中学校側）には門番屋敷があったように記されています。この土塁の内側は高級式士の屋敷が立ち並び、曲輪には式士と町人が混住していました。
令和5（2023）年10月7日放送のNHK「ブラタモリ」の♯249「北九州〜合体メガタウン!北九州市誕生の秘密とは?〜」で紹介されました。

Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R5.12.31
住所: 福岡県北九州市小倉北区竪町１丁目５−１４