山梨県内でも有数の規模を誇る前方後円墳・岡・銚子塚古墳
2025年04月16日
笛吹市八代ふるさと公園(やつしろふるさとこうえん)は、御坂山地と甲府盆地の交わる丘陵地に位置する公園です。園内には山梨県屈指の古墳を有する「古墳広場」や「桜の森」、「親水広場」等が点在し、歴史を知り自然と親しむゾーンで構成されています。
岡・銚子塚古墳は、八代ふるさと公園内にある山梨県内でも有数の規模を誇る前方後円墳です。
規模は全長92m、後円部径48m、高さ7.5m、前方部幅4m、高さ4mで周囲には壕がめぐり、墳丘には埴輪が立てられていたと考えられています。発掘調査の結果、この古墳が造られた当時は、墳丘の斜面全体が石で覆われていたことが明らかになりました。
遺体を納めた主体部は、後円部の墳頂にあり、丸太を縦に割ってくりぬき、それを合わせた棺の周囲をその周囲を粘土で包んだいわゆる「粘土槨(ねんどかく)」と呼ばれる構造になっています。
江戸時代の宝暦13(1763)年に発掘された際には、副葬品として銅鏡や鉄刀、玉類、鉄製品などが発見されたという記録が残されています。
現在は、発掘調査などによって発見された鉄剣、鉄刀、鉄鏃、追輪片などを、町の教育委員会が保管しています。
この古墳は、副葬品や埴輪などから、4世紀後半に築造されたこの地域の支配者層の墓と考えられており、甲斐の古代史を解明するうえで欠かすことのできない貴重な資料です。
昭和63(1988)年5月12日、山梨県指定史跡になっています。
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R7.4.5
住所: 山梨県笛吹市八代町岡